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公開番号2025012012
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114523
出願日2023-07-12
発明の名称直動案内装置及びその製造方法
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16C 29/06 20060101AFI20250117BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】例えば構成部品同士が分解しにくくスライダに容易に組み付けることができるサイドシールを備えた直動案内装置を提供する。
【解決手段】直動案内装置は、スライダと案内レールとの間をシールするシール部材を備えたサイドシールと、シール部材とスライダとを連結するための連結構造とを有し、連結構造は、サイドシールに設けられ嵌合孔を備えた金属部材と、嵌合孔に嵌合する凸部を備えた弾性部材とからなり、嵌合孔は最小内径部と最大内径部とを有し、前記嵌合孔と前記凸部が嵌合した状態において、前記凸部の先端側は前記最大内径部の径方向内側に配置され、かつ前記最小内径部よりも径方向外側に位置する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
案内レールと、スライダと、複数個の転動体と、を備え、前記案内レールおよび前記スライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、前記転動通路を転動体が転動することにより、前記案内レールおよび前記スライダの一方が他方に対して相対的に直線運動する直動案内装置において、
前記スライダと前記案内レールとの間をシールするシール部材を備えたサイドシールと、前記シール部材と前記スライダとを連結するための連結構造とを有し、
前記連結構造は、前記サイドシールに設けられ嵌合孔を備えた金属部材と、前記嵌合孔に嵌合する凸部を備えた弾性部材とからなり、
前記嵌合孔は最小内径部と最大内径部とを有し、前記嵌合孔と前記凸部が嵌合した状態において、前記凸部の先端側は前記最大内径部の径方向内側に配置され、かつ前記最小内径部よりも径方向外側に位置する、
ことを特徴とする直動案内装置。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記スライダに、前記弾性部材であるエンドキャップが取り付けられており、
前記シール部材に、前記金属部材である芯金が取り付けられており、
前記芯金に前記嵌合孔が形成され、前記エンドキャップに前記凸部が形成されている、
ことを特徴とする請求項１に記載の直動案内装置。
【請求項３】
前記サイドシールは、前記金属部材であるカバーと、前記スライダの端部に配設されたエンドキャップに取り付けられてなる前記弾性部材である保持枠と、前記カバーと前記保持枠との間に挟持された前記シール部材とを有し、
前記カバーに前記嵌合孔が形成され、前記保持枠に前記凸部が形成されている、
ことを特徴とする請求項１に記載の直動案内装置。
【請求項４】
前記嵌合孔における前記最小内径部はせん断面により形成され、前記最大内径部は破断面により形成される、
ことを特徴とする請求項１に記載の直動案内装置。
【請求項５】
前記凸部は円筒形状である、
ことを特徴とする請求項１～４のいずれか一項に記載の直動案内装置。
【請求項６】
前記凸部は、円筒形状の本体と、前記本体の外周に配設された外周突起部とを有する、
ことを特徴とする請求項１～４のいずれか一項に記載の直動案内装置。
【請求項７】
案内レールと、スライダと、複数個の転動体と、を備え、前記案内レールおよび前記スライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、前記転動通路を転動体が転動することにより、前記案内レールおよび前記スライダの一方が他方に対して相対的に直線運動する直動案内装置の製造方法において、
前記直動案内装置は、前記スライダと前記案内レールとの間をシールするシール部材を備えたサイドシールと、前記シール部材と前記スライダとを連結するための連結構造とを有し、
前記連結構造は、前記サイドシールに設けられ嵌合孔を備えた金属部材と、前記嵌合孔に嵌合する凸部を備えた弾性部材とからなり、
前記嵌合孔は最小内径部と最大内径部とを有しており、
前記嵌合孔に対して前記凸部を進入させ、前記凸部の先端側が前記最大内径部の径方向内側に配置され、かつ前記最小内径部よりも径方向外側に位置した状態で、前記嵌合孔と前記凸部とを嵌合させる、
ことを特徴とする直動案内装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、直動案内装置及びその製造方法に関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
直動案内装置は、案内レールの軌道面とスライダ本体の軌道面との間に形成される転動体の転動通路と、スライダ本体に形成された転動体の戻し通路と、エンドキャップに形成された転動体の方向転換路と、が連通されてなる略環状の循環経路を備えており、この循環経路内を転動体が循環するようになっている。
【０００３】
直動案内装置には、一般的にサイドシール、インナーシール、アンダーシールといったスライダの内部への異物の侵入を防止する接触シールが使用されている。例えばサイドシールは、芯金付きシール部材及びプロテクタ、または保持板、シール部材及びカバーで構成されることが多い。このようなサイドシールにおいて、スライダへの組付けを容易にするため、予めサイドシールを構成する部品を一体化するための部品同士の結合手法が課題となっている。
【０００４】
特許文献１には、保持板とカバーが、保持板の突起部とカバーの穴部の嵌合により位置決めされるサイドシールを備えた直動案内装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
国際公開第２０１４／０８７６３２号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特許文献１に示すサイドシールにおいては、保持板の突起と、カバーに設けた穴の嵌合により両部品を結合し、リップの脱落を防止している。しかし、保持板とカバーの位置合わせ箇所における、カバーの穴形状が明確に定まっていないため、形状によっては嵌合が困難となる場合がある。
【０００７】
また、保持板、シール部材、カバーを組み合わせてアッセンブリとした後、このアッセンブリをスライダにねじで固定するまでは、これらの３部品は相互に固定されていないため部品同士の結合力が弱い。したがって、組立作業において生じうる小さい力や衝撃によって、アッセンブリをスライダに固定する際に部品が分離するおそれがあり、このため作業性が悪いという問題がある。
【０００８】
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、例えば構成部品同士が分解しにくくスライダに容易に組み付けることができるサイドシールを備えた直動案内装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の直動案内装置は、
案内レールと、スライダと、複数個の転動体と、を備え、前記案内レールおよび前記スライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、前記転動通路を転動体が転動することにより、前記案内レールおよび前記スライダの一方が他方に対して相対的に直線運動する直動案内装置において、
前記スライダと前記案内レールとの間をシールするシール部材を備えたサイドシールと、前記シール部材と前記スライダとを連結するための連結構造とを有し、
前記連結構造は、前記サイドシールに設けられ嵌合孔を備えた金属部材と、前記嵌合孔に嵌合する凸部を備えた弾性部材とからなり、
前記嵌合孔は最小内径部と最大内径部とを有し、前記嵌合孔と前記凸部が嵌合した状態において、前記凸部の先端側は前記最大内径部の径方向内側に配置され、かつ前記最小内径部よりも径方向外側に位置する、ことを特徴とする。
【００１０】
本発明の直動案内装置の製造方法は、
案内レールと、スライダと、複数個の転動体と、を備え、前記案内レールおよび前記スライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、前記転動通路を転動体が転動することにより、前記案内レールおよび前記スライダの一方が他方に対して相対的に直線運動する直動案内装置の製造方法において、
前記直動案内装置は、前記スライダと前記案内レールとの間をシールするシール部材を備えたサイドシールと、前記シール部材と前記スライダとを連結するための連結構造とを有し、
前記連結構造は、前記サイドシールに設けられ嵌合孔を備えた金属部材と、前記嵌合孔に嵌合する凸部を備えた弾性部材とからなり、
前記嵌合孔は最小内径部と最大内径部とを有しており、
前記嵌合孔に対して前記凸部を進入させ、前記凸部の先端側が前記最大内径部の径方向内側に配置され、かつ前記最小内径部よりも径方向外側に位置した状態で、前記嵌合孔と前記凸部とを嵌合させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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