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公開番号2025012005
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114514
出願日2023-07-12
発明の名称携帯用切断機
出願人株式会社マキタ
代理人弁理士法人勇智国際特許事務所
主分類B23D 47/02 20060101AFI20250117BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】 切り込み深さ調節の作業性が改善された携帯用切断機を提供する。
【解決手段】 携帯用切断機は、被切断材に当接させるための当接面を有するベースと、当接面に対する第1の側に配置された電動モータと、刃具と、当接面からの第2の側への刃具の突出量が変更可能となるようにベースに対して刃具を変位可能に構成された切り込み深さ調節機構と、ベースまたはベースに固定された部材によって支持される突出部材と、を備える。突出部材は、左右方向において、刃具に対して電動モータと同じ側に配置される。突出部材は、当接面よりも第2の側へ突出した突出位置と、当接面よりも第2の側へ突出しないように第1の側に退避された退避位置と、の間で変位可能である。突出部材は、突出部材が突出位置にある状態で、ベースと突出部材とによって携帯用切断機が被切断材に支持されるようにベースを被切断材上に載置したときに、突出位置に維持される。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
携帯用切断機であって、
被切断材に当接させるための当接面を有するベースと、
前記当接面に対する第1の側に配置された電動モータと、
前記電動モータによって提供される駆動力によって回転軸線を中心として回転するように構成された刃具と、
前記当接面からの前記第1の側と反対の第2の側への前記刃具の突出量が変更可能となるように前記ベースに対して前記刃具を変位可能に構成された切り込み深さ調節機構と、
前記ベースまたは前記ベースに固定された部材によって支持される突出部材と
を備え、
前記刃具によって前記被切断材の切断が進められる側を前側と定義し、前記前側と反対側を後側と定義し、前後方向に直交する方向であって、前記回転軸線が延在する方向を左右方向と定義したとき、前記突出部材は、前記左右方向において、前記刃具に対して前記電動モータと同じ側に配置され、
前記突出部材は、前記当接面よりも前記第2の側へ突出した突出位置と、前記当接面よりも前記第2の側へ突出しないように前記第1の側に退避された退避位置と、の間で変位可能に構成され、
前記突出部材は、前記突出部材が前記突出位置にある状態で、前記ベースと前記突出部材とによって前記携帯用切断機が前記被切断材に支持されるように前記ベースを前記被切断材上に載置したときに、前記突出位置に維持されるように構成された
携帯用切断機。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の携帯用切断機であって、
前記突出部材は、
前記刃具の切り込み深さ調節作業を実施し、前記突出部材が前記退避位置に位置する状態で、前記当接面が前記被切断材と面接触するように前記ベースを前記被切断材上に載置したときに、前記刃具が前記被切断材の下面に対して下方に所定の突出量だけ突出するように、
位置決めされるとともに、そのような大きさを有し、
前記所定の突出量は、2mm以上かつ10mm以下であり、
前記切り込み深さ調節作業は、
前記切り込み深さ調節機構によって前記ベースに対する前記刃具の位置が変更可能な状態、かつ、前記突出部材が前記突出位置に位置する状態で、前記当接面の前記前後方向の一方の縁部が前記被切断材上に当接し、かつ、前記突出部材が前記被切断材に当接し、かつ、前記刃具、または、前記刃具と一体的に揺動するように構成された部材が、前記被切断材の側方で、前記被切断材が載置される作業台または敷板に当接するように、前記携帯用切断機を配置する配置工程と、
前記配置工程によって前記携帯用切断機が配置された状態で、前記切り込み深さ調節機構によって前記ベースに対する前記刃具の位置を固定する固定工程と
を備える
携帯用切断機。
【請求項3】
請求項2に記載の携帯用切断機であって、
前記刃具と一体的に揺動するように構成された部材は、前記刃具を部分的に覆うための可動カバーを備え、
前記配置工程では、前記可動カバーが前記作業台または前記敷板に当接するように前記携帯用切断機が配置される
携帯用切断機。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の携帯用切断機であって、
前記突出部材は、前記突出位置と前記退避位置との間を回転的に変位するように構成された
携帯用切断機。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の携帯用切断機であって、
前記突出部材は、前記突出部材が前記退避位置にある状態において、前記前後方向および前記左右方向に直交する上下方向の長さが、前記前後方向の長さよりも短くなるような形状および大きさを有する
携帯用切断機。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の携帯用切断機であって、
前記突出部材は、前記突出部材が前記突出位置にある状態において、前記左右方向の長さが前記前後方向の長さよりも長くなるような形状および大きさを有する
携帯用切断機。
【請求項7】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の携帯用切断機であって、
前記突出部材を前記突出位置に向けて付勢する第1の付勢部材を備える
携帯用切断機。
【請求項8】
請求項4に記載の携帯用切断機であって、
前記突出部材を前記突出位置に向けて付勢する第1の付勢部材を備え、
前記突出部材は、前記前側から後側に向かう方向に外力を受けたときに、前記第1の付勢部材の付勢力に抗って前記突出位置から前記退避位置に向けて変位するように構成された
携帯用切断機。
【請求項9】
請求項1ないし請求項3に記載の携帯用切断機であって、
前記突出部材を前記退避位置にロックするように構成されたロック部材を備える
携帯用切断機。
【請求項10】
請求項9に記載の携帯用切断機であって、
前記ロック部材および前記突出部材は、互いに係合可能な凹凸構造によって互いに係合する形状を有しており、
前記突出部材は、前記ロック部材と前記突出部材とが前記凹凸構造によって係合しているときに、前記退避位置にロックされる
携帯用切断機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用切断機に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
携帯用マルノコ(以下、単にマルノコと呼ぶ)と称される切断機は、被切断材に当接させるための下面を有する略矩形のベースと、本体部と、を備えている。本体部は、電動モータと、電動モータによって回転駆動される略円形の刃具と、を備えている。本体部はベースに対して、その下面と反対側に配置されるが、刃具の一部は、ベースの下面を超えて突出する。かかる切断機を使用する際、ユーザは、刃具が回転した状態で、ベースの下面を被切断材に当接させ、切断機を前方へ移動させる。これによって、下面を超えて突出した刃具が被切断材を切断する。
【0003】
かかるマルノコの1つとして、支軸を中心として本体部を揺動させることによって、刃具の突出量(つまり、切り込み深さ)を調節可能なタイプが周知である。一般的に、切り込み深さは、被切断材の厚みよりも僅かに(例えば、5mm)大きく設定される。つまり、使用時において、被切断材の下面から刃具が僅かに突出するように設定される。この切り込み深さの調節作業は、ユーザが、デプスガイドと称される構成部品を用いて、本体部をベースに対して適切な位置に固定することによって行われる。
【0004】
具体的には、切り込み深さ調節作業は、次のようにして行われる。まず、ユーザは、被切断材の厚みを物差しで測定する。そして、第1の方法では、ユーザは、デプスガイドの目盛り(刃具の突出量を表す目盛り)を注意深く見ながら、切り込み深さ量が、被切断材の厚みに、被切断材の下面からの刃具の所望の突出量を加えた値となるように、本体部をベースに対して適切な位置に固定する。第2の方法では、切断材の厚みの測定の後、ユーザは、マルノコを、上下逆さまの状態で、作業台の上などに載置する。次いで、ユーザは、刃具を部分的に覆う可動カバーを手動操作で移動させて、刃具を露出される。そして、この状態で、ユーザは、物差しで切り込み深さを測定しながら、本体部をベースに対して適切な位置に固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-88013号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来のマルノコによれば、切り込み深さ調節に関して、作業性に改善の余地がある。例えば、第1の方法および第2の方法のいずれを採用するにしても、被切断材の厚みを測定する必要がある。さらに、デプスガイドの目盛りは、装置のレイアウトの制約に起因して、視認しにくい場所に配置されることがあり、そのような場合、第1の方法は、作業性が悪いものとなる。さらに、第2の方法は、手順が多いので、煩雑である。このような問題は、マルノコに限らず、切り込み深さ調節機構を有する種々の携帯用切断機に共通する。
【0007】
このようなことから、切り込み深さ調節の作業性が改善された携帯用切断機が提供されることが期待される。
【0008】
本明細書は、携帯用切断機を開示する。この携帯用切断機は、被切断材に当接させるための当接面を有するベースと、当接面に対する第1の側に配置された電動モータと、電動モータによって提供される駆動力によって回転軸線を中心として回転するように構成された刃具と、当接面からの第1の側と反対の第2の側への刃具の突出量が変更可能となるようにベースに対して刃具を変位可能に構成された切り込み深さ調節機構と、ベースまたはベースに固定された部材によって支持される突出部材と、を備えていてもよい。刃具によって被切断材の切断が進められる側を前側と定義し、前側と反対側を後側と定義し、前後方向に直交する方向であって、回転軸線が延在する方向を左右方向と定義したとき、突出部材は、左右方向において、刃具に対して電動モータと同じ側に配置されてもよい。突出部材は、当接面よりも第2の側へ突出した突出位置と、当接面よりも第2の側へ突出しないように第1の側に退避された退避位置と、の間で変位可能に構成されてもよい。突出部材は、突出部材が突出位置にある状態で、ベースと突出部材とによって携帯用切断機が被切断材に支持されるようにベースを被切断材上に載置したときに、突出位置に維持されるように構成されてもよい。
【0009】
上記の携帯用切断機は、次の手順で、刃具の切り込み深さ調節作業を行うことができる。まず、ユーザは、作業台または敷板上に被切断材を載置する。次いで、ユーザは、切り込み深さ調節機構によってベースに対する刃具の位置が変更可能、かつ、突出部材が突出位置に位置する状態で、携帯用切断機を被切断材上に載置する。具体的には、ユーザは、当接面の前後方向の一方の縁部が被切断材に当接し、かつ、突出部材が被切断材に当接し、かつ、刃具、または、刃具と一体的に揺動するように構成された部材が、被切断材の側方で、被切断材が載置される作業台または敷板に当接するように、携帯用切断機を配置する(以下、この配置を、切り込み深さ設定用配置とも呼ぶ)。次いで、ユーザは、切り込み深さ設定用配置の状態で、切り込み深さ調節機構によってベースに対する刃具の位置を固定する。このような切り込み深さ調節作業を行えば、突出部材が退避位置に位置する状態で、当接面が被切断材と面接触するようにベースを被切断材上に載置したときに、刃具が被切断材に対して下方に所定の突出量だけ突出する。この所定の突出量は、携帯用切断機の仕様(典型的には、突出部材の位置および大きさ)に応じて、一定の値に定まる。したがって、設計時において、所定の突出量が所望の突出量となるように携帯用切断機の仕様を決定すれば、突出部材の位置および大きさを設計しておけば、簡単な操作のみで、刃具の切り込み深さ調節を適切に行うことができる。
【0010】
しかも、切り込み深さ調節機構によってベースに対する刃具の位置が変更可能な状態で携帯用切断機を切り込み深さ設定用配置の状態にすることによって、被切断材の厚みが、被切断材上に当接する、当接面の前後方向の一方の縁部および突出部材と、作業台または敷板に当接する刃具、または、刃具と一体的に揺動するように構成された部材と、の鉛直方向の位置の違いに反映される。したがって、被切断材の厚みに関係なく(換言すれば、被切断材の厚みを測定する必要なく)、刃具の切り込み深さ調節を適切に行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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