TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025011965
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114446
出願日2023-07-12
発明の名称液状コンプレッションモールド材及びそれを用いた電子部品
出願人ナミックス株式会社
代理人弁理士法人 津国
主分類C08L 63/00 20060101AFI20250117BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】硬化物中の不純物イオンを抑制した液状コンプレッションモールド材を提供することを目的とする。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)フィラーと、(D)イオントラップ剤と、を含む液状コンプレッションモールド材である。本発明の液状コンプレッションモールド材は、塩化物イオンの含有量が極めて小さく、半導体素子の劣化に対する影響を抑えて信頼性の高い半導体素子を提供することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)エポキシ樹脂と、
(B)硬化剤と、
(C)フィラーと、
(D)イオントラップ剤と、を含む
液状コンプレッションモールド材。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記(D)イオントラップ剤が、ビスマス系化合物、ジルコニウム系化合物、アンチモン系化合物から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の液状コンプレッションモールド材。
【請求項3】
前記(D)イオントラップ剤の含有量が、エポキシ樹脂100質量部に対して0.2~7質量部である、請求項1に記載の液状コンプレッションモールド材。
【請求項4】
前記(D)イオントラップ剤の含有量が、エポキシ樹脂100質量部に対して1.2~2.4質量部である、請求項1に記載の液状コンプレッションモールド材。
【請求項5】
前記(D)イオントラップ剤の平均粒径が10nm~5μmである、請求項1に記載の液状コンプレッションモールド材。
【請求項6】
前記(A)エポキシ樹脂に含まれる塩化物イオン(Cl

)の量が2000ppm以下である、請求項1に記載の液状コンプレッションモールド材。
【請求項7】
ブルックフィールド社製HB-DV型粘度計を用いて、液温25℃、20rpmの条件で測定したときの粘度が50~500Pa・sである、請求項1に記載の液状コンプレッションモールド材。
【請求項8】
前記液状コンプレッションモールド材の5mm角に粉砕した硬化物を、0.1g/cm

の濃度、121℃、湿度100%、2atm雰囲気下で20時間水に浸漬させて得られる抽出液において、塩化物イオンの濃度が2.5ppm未満である、請求項1に記載の液状コンプレッションモールド材。
【請求項9】
以下の条件(i)~(vi)の少なくとも2つを満たす、請求項1に記載の液状コンプレッションモールド材。
(i)前記(D)イオントラップ剤が、ビスマス系化合物、ジルコニウム系化合物、アンチモン系化合物から選択される少なくとも1種を含む。
(ii)前記(D)イオントラップ剤の含有量が、エポキシ樹脂100質量部に対して0.2~7質量部である。
(iii)前記(D)イオントラップ剤の平均粒径が10nm~5μmである。
(iv)前記(A)エポキシ樹脂に含まれる塩化物イオン(Cl

)の量が2000ppm以下である。
(v)ブルックフィールド社製HB-DV型粘度計を用いて、液温25℃、20rpmの条件で測定したときの粘度が50~500Pa・sである。
(vi)前記液状コンプレッションモールド材の5mm角に粉砕した硬化物を、0.1g/cm

の濃度、121℃、湿度100%、2atm雰囲気下で20時間水に浸漬させて得られる抽出液において、塩化物イオンの濃度が2.5ppm未満である。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の液状コンプレッションモールド材を用いて、半導体素子を封止してなる半導体パッケージ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品の製造において好適に使用し得る液状コンプレッションモールド材、及び同液状コンプレッションモールド材を用いた電子部品、特に半導体パッケージに関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
半導体パッケージを構成する集積回路等の半導体素子の多くは、封止材で封止されている。半導体素子の封止を行うための成形方法としては大別すると、(i)ランナーやゲート等の樹脂組成物をキャビティ内に供給する流路を介してキャビティ内に溶融した硬化性樹脂組成物を加圧注入して充填した後に硬化させるトランスファ成形と、(ii)ランナーやゲート等の流路を介さずに、基板あるいはリリースフィルム上に直接、顆粒状又は液状の硬化性樹脂組成物を供給して硬化させる圧縮成形(コンプレッション成形)とが知られている。そして、これらの成形方法のうち、近年、相対的に大型の成形品の製造により適している圧縮成形が、半導体素子の封止に採用される機会が増加している。これは、ウェハーレベルチップサイズパッケージ技術(回路形成完了後のチップに切り分けられていないウェハーを、そのまま封止することを伴う)の普及が進んでいることなどに起因する。
【0003】
圧縮成形による半導体素子の封止に用いられる従来の硬化性樹脂組成物は、主に顆粒状等の固形の樹脂組成物であった。しかし最近では、新たな圧縮形成技術の開発に伴い、液状の硬化性樹脂組成物が用いられることも多くなっている。以下、圧縮成形による封止に用いられるこのような液状の硬化性樹脂組成物を「液状コンプレッションモールド材」と称する(以下、「LCM(Liquid Compression Molding)材」と略称する場合がある)。
【0004】
液状コンプレッションモールド(LCM)材としては、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、接着性等の諸特性のバランスの観点から、液状のエポキシ樹脂組成物がしばしば用いられる。LCM材として用いられるエポキシ樹脂組成物の例として、特許文献1に記載の液状樹脂組成物を挙げることができる。
【0005】
半導体素子は、高性能化、小型化に伴って配線間の間隔に代表されるバンプピッチがマイクロメートル単位にまで狭くなる傾向にある。配線などのピッチが狭いと、短絡の発生などが生じやすくなり、素子の信頼性に悪影響を与えることになる。半導体素子の封止剤は素子のピッチ間にも充填され、ピッチ間隔が狭いことにより封止材に含まれる不純物が影響を及ぼす可能性が高くなるため、低不純物の封止材が求められている。特に、イオン性の不純物は電気回路に大きな影響を与えるので、不純物イオンを低減した原料を用いたり(特許文献2)、イオンを捕捉する材料を添加したりするなどの手法が用いられる(特許文献3~5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2018/221681号
特開2021-172793号公報
特開2001-279057号公報
国際公開第2019/131669号
特開2017-179185号公報
特開2015-105304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
半導体装置の高性能化に伴い、スマートフォンやパソコンといった電子機器の軽薄短小化が進んでいる。これに伴い、半導体接合部であるバンプピッチがマイクロメートル単位ほどに狭くなってきており、従来よりも更に信頼性の高いLCM材の提供が必要となってきている。信頼性にはLCM材に含まれる不純物イオンが影響を及ぼす可能性があり、低不純物イオンのLCM材が求められている。
【0008】
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、硬化物中の不純物イオンを抑制したLCM材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、以下に限定されるものではないが、次の発明を包含する。
【0010】
1.(A)エポキシ樹脂と、
(B)硬化剤と、
(C)フィラーと、
(D)イオントラップ剤と、を含む
液状コンプレッションモールド材。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

ナミックス株式会社
アンテナ付き半導体パッケージ及びアンテナ付き半導体パッケージ用樹脂組成物
5日前
東ソー株式会社
延伸物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
東ソー株式会社
射出成形体
11日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
18日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
株式会社トクヤマ
樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
ブロー成形体
18日前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
4日前
三菱ケミカル株式会社
フィルム
3か月前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
5日前
三菱ケミカル株式会社
フィルム
3か月前
オムロン株式会社
電子部品
1か月前
三洋化成工業株式会社
樹脂組成物
26日前
NOK株式会社
EPDM組成物
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルの製造方法
15日前
住友精化株式会社
粘性組成物の製造方法
2か月前
アイカ工業株式会社
メラミン樹脂発泡体
2か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
5日前
株式会社スリーボンド
硬化性樹脂組成物
2か月前
第一工業製薬株式会社
熱可塑性樹脂組成物
3か月前
日本ポリプロ株式会社
プロピレン系重合体
1か月前
横浜ゴム株式会社
靴底用ゴム組成物
18日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
18日前
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
2か月前
JNC株式会社
低誘電率樹脂形成用組成物
3か月前
株式会社大阪ソーダ
ゴム加硫物の製造方法
2か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
花王株式会社
情報処理システム
2か月前
国立大学法人信州大学
ポリマー
2か月前
東ソー株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物
2か月前
東レ株式会社
熱可塑性プリプレグの製造方法
26日前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸水性分散体
1か月前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
26日前
旭有機材株式会社
耐熱性重合体
1か月前
続きを見る