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公開番号2025010617
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-22
出願番号2024188397,2022007399
出願日2024-10-25,2016-10-21
発明の名称炎症促進性細胞へのマクロファージ分極を改変して癌を治療するための方法及び組成物
出願人オーエスイー イムノセラピューティクス
代理人個人,個人
主分類A61K 39/395 20060101AFI20250115BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】炎症促進性細胞へのマクロファージ分極を改変して癌を治療する。
【解決手段】SIRPa陽性急性骨髄白血病を除く癌を治療するための医薬組成物であって、
- 抗体又は抗原結合部分から成る群より選択される抗SIRPa化合物と、
- 抗PDL1遮断抗体、抗PD1遮断抗体および抗CTLA-4遮断抗体から成る群より選択される免疫チェックポイント遮断薬あるいは抗CD137アゴニスト抗体から成る群より選択される第2の治療剤
を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
SIRPa陽性急性骨髄白血病を除く癌を治療するための医薬組成物であって、
- 抗体又は抗原結合部分から成る群より選択される抗SIRPa化合物と、
- 抗PDL1遮断抗体、抗PD1遮断抗体および抗CTLA-4遮断抗体から成る群より選択される免疫チェックポイント遮断薬あるいは抗CD137アゴニスト抗体から成る群より選択される第2の治療剤
を含む、医薬組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫療法の分野に関する。より具体的には、本発明は、炎症促進性環境を誘導するためにM2型マクロファージ分極を阻害する方法を提供し、結果として癌、感染症、ワクチン接種、外傷及び慢性炎症性疾患における免疫応答を適切なものにする。
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
本発明は特に、抗炎症性M2型マクロファージの分極を阻害し、また/あるいは炎症促進性M1型マクロファージに有利に働くことが可能な抗SIRPa化合物の使用に関する。好ましい実施形態では、このような化合物を使用して癌を治療する。興味深いことに、本発明は免疫系を含む間接的な経路を介して癌の治療を可能にする。
【背景技術】
【0003】
非制御下の細胞増殖に起因する癌は様々な疾患群を形成する。外科手術及び放射線療法は全ての癌、特に転移期を治療できる訳ではない。より効果的な治療は、患者の全器官に到達することが求められる:これは腫瘍細胞の死滅を誘導することが可能な現代の化学療法の場合である。しかし、薬物の細胞毒性効果が依然として化学療法の大きな障害となっている。
【0004】
分子生物学や遺伝学の登場により、癌細胞発生につながる機序及び「標的療法」が理解できるようになってきた。これらの治療は化学療法と組み合わせて、健康な細胞は避けて腫瘍細胞を攻撃する。しかし、これらの療法は患者の平均余命を有意に延長するが、依然として治癒をもたらすものではない。今日では、ヒト腫瘍細胞が治療に耐性となり、免疫系による監視を逃れるようにうまく確立されている。従って、併用療法は患者を治癒するために不可欠であるが、副作用の問題が増えるという欠点がある。
【0005】
癌免疫療法の分野で行われた初期の研究は、免疫系のエフェクター細胞を「ブースト」し、それら細胞を腫瘍に対してより攻撃的にすることを目的としていた。この戦略は実際、ある程度成功している。
【0006】
癌治療に革命をもたらす新世代の免疫療法分子は、これら細胞の抑制機構を遮断し、エフェクターT細胞(Teff)がその作用を発揮できるようにする。これは「阻害物質を阻害する」という概念である。抗CTLA‐4抗体(Yervoy(登録商標))は、転移性形態の悪性黒色腫を治療するための最初の分子であり、患者の6~10ヶ月の平均生存期間を延長し、患者の4分の1は2年後にまだ生存している。残念ながら、これらの結果そのものは目を見張るものではあるが、依然としてほとんどの患者を治癒させるものではない。
【0007】
本発明は、「阻害物質を阻害する」アプローチに依拠し、免疫療法において有用な新規の方法を提供する。より具体的には、本発明は、炎症促進性環境を誘発するためにマクロファージ分極を改変する方法に関する。この方法は、M2型マクロファージが提供する抗炎症シグナルを阻害し、M1型マクロファージが提供する炎症促進性シグナルに有利に働くように、抗炎症性M2型マクロファージの分極を阻害し、また/あるいは炎症促進性M1型マクロファージを阻害しないことが可能な抗SIRPa化合物の使用にある。このアプローチにより、特に癌細胞を除去する際、Tエフェクター細胞の作用に有利な炎症環境を再構築することが可能になる。
【0008】
マクロファージの可塑性及び分極
マクロファージは造血系の中で可塑性が最も高い細胞である。マクロファージは自然免疫(貪食作用許容能)及び適応免疫(細胞分極)の両方に関与するが、個体発生、恒常性及び組織修復にも関与する(非特許文献1;非特許文献2)。マクロファージは全組織に存在する。マクロファージは広範な表現型多様性及び機能的多様性を有する。個体発生中、マクロファージ細胞はまた、多様な起源を示し、これは成人期まで持続する。
組織において、単球‐マクロファージは環境刺激物質(微生物感染、細胞損傷、リンパ球活性化からの生成物)に反応し、個別の表現型を獲得する。以前から、これらの細胞は炎症状態に関連して二元的な様式でそれらの機能に従って分類されている。
【0009】
受け取った刺激物質、単球‐マクロファージに応じて、これらはトランスクリプトームを再プログラミングし、個別の機能的スペクトル及び表現型スペクトルが得られる。
マクロファージは、2つの亜集団又は分極(又は活性化)状態:従来的な活性化表現型M1及び代替的な活性化表現型M2:に簡略的に分類される(非特許文献3)。M1分類は、インビトロでIFNg因子単独での使用、又はLPSなどの微生物因子もしくはTNF‐α及びGM‐CSFなどの炎症性サイトカインとの併用と関連付ける。分極M2はむしろIL4又はIL13と関連している(非特許文献4)。他のサイトカインはまた、炎症において役割を担うArg1(アルギナーゼ1)、CCL24又はCCL17の過剰発現を誘導するIL33などのM2型分極を誘導するものとして同定される。IL21、及びより一般的にはCSF1は、マクロファージの分極において主要な役割を担う。マクロファージはまた、M2の一般的な特徴を共有する「M2様」状態を獲得し得る。実際、LPS、IL‐1、グルココルチコイド、TGFベータ、Wnt5a及びIL10に関連する免疫複合体などの多数の刺激物質は、「M2様」型の機能的表現型をもたらす。
【0010】
同様に、インビボ研究により、M1、M2及びM2様マクロファージの存在が分かってきた。これらのサブタイプは、環境複合体系に統合されなければならない一連の機能状態の極端なタイプのみを表す。
(【0011】以降は省略されています)

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