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公開番号2025009756
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024011407
出願日2024-01-30
発明の名称変性ポリエステル組成物及びその製造方法
出願人南亞塑膠工業股分有限公司,NAN YA PLASTICS CORPORATION
代理人個人
主分類C08L 67/02 20060101AFI20250109BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】衝撃強度、引張強度、曲げ弾性率、及び熱変形温度等の特性を改善した、変性ポリエステル及び充填材を含む変性ポリエステル組成物を提供する。
【解決手段】変性ポリエステルは、ポリエステル材料、核剤、及び酸化防止剤を含む。ポリエステル材料は、ポリエチレンテレフタレートの高分子化合物を含む。変性ポリエステル中の核剤の含有量は、0.5重量%~3重量%である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステル材料を提供することであって、前記ポリエステル材料は、ポリエチレンテレフタレートの高分子化合物及びポリエチレンテレフタレートのオリゴマーを含み、前記ポリエステル材料の固有粘度は、0.5dL/g~0.6dL/gである、前記提供することと、
前記ポリエステル材料に加熱及び減圧工程を実行して、前記ポリエステル材料中のポリエチレンテレフタレートの前記オリゴマーを減少させ、前記ポリエステル材料の前記固有粘度を、0.6dL/g~0.92dL/gに増加させることと、
核剤、酸化防止剤及び充填材を前記ポリエステル材料に混合し、前記ポリエステル材料の結晶化度を高めて、変性ポリエステル及び前記充填材を含む変性ポリエステル組成物を得ることであって、前記変性ポリエステル組成物中の前記核剤の含有量は、0.5重量%~3重量%であり、前記変性ポリエステルの23℃における結晶化度は、15%~28%である、前記得ることと、を含む、変性ポリエステル組成物の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記変性ポリエステル組成物中の前記酸化防止剤の含有量は、0.1重量%~1重量%であり、前記変性ポリエステル組成物中の前記充填材の含有量は、0.5重量%~50重量%である、請求項1に記載の変性ポリエステル組成物。
【請求項3】
前記核剤は、有機核剤、無機核剤、又は両方の組み合わせを含む、請求項1に記載の変性ポリエステル組成物。
【請求項4】
前記有機核剤は、安息香酸ナトリウム、モンタン酸ナトリウム、及びエチレン-メタクリル酸メチルのナトリウム塩共重合体の少なくとも1つから選択され、前記無機核剤は、タルカム粉末、二酸化チタン、二酸化ケイ素、及び炭酸カルシウムの少なくとも1つから選択され、前記充填材は、ガラス繊維、炭素繊維、金属酸化物、及び二酸化ケイ素の少なくとも1つから選択される、請求項3に記載の変性ポリエステル組成物。
【請求項5】
前記核剤、前記酸化防止剤、及び前記充填材は、260℃~280℃でポリエステル材料に混合される、請求項1に記載の変性ポリエステル組成物。
【請求項6】
変性ポリエステル及び充填材を含み、前記変性ポリエステルは、ポリエステル材料、核剤、及び酸化防止剤を含み、前記ポリエステル材料は、ポリエチレンテレフタレートの高分子化合物を含み、前記核剤と混合する前の前記ポリエステル材料の固有粘度は、0.6dL/g~0.92dL/gであり、前記変性ポリエステル組成物中の前記核剤の含有量は、0.5重量%~3重量%であり、前記変性ポリエステルの23℃における結晶化度は、15%~28%である、変性ポリエステル組成物。
【請求項7】
前記変性ポリエステル組成物中の前記酸化防止剤の含有量は、0.1重量%~1重量%であり、前記変性ポリエステル組成物中の前記充填材の含有量は、0.5重量%~50重量%である、請求項6に記載の変性ポリエステル組成物。
【請求項8】
前記核剤は、有機核剤、無機核剤、又は両方の組み合わせを含み、
前記有機核剤は、安息香酸ナトリウム、モンタン酸ナトリウム、及びエチレン-メタクリル酸メチルのナトリウム塩共重合体の少なくとも1つから選択され、前記無機核剤は、タルカム粉末、二酸化チタン、二酸化ケイ素、及び炭酸カルシウムの少なくとも1つから選択される、請求項6に記載の変性ポリエステル組成物。
【請求項9】
前記充填材は、ガラス繊維、炭素繊維、金属酸化物、及び二酸化ケイ素の少なくとも1つから選択される、請求項6に記載の変性ポリエステル組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、変性ポリエステル組成物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
環境保護意識の向上に伴い、プラスチック製品のリサイクルへの注目が高まっている。現在、多くの衣料品では、製造工程において繊維素材としてポリエチレンテレフタレート(PET)が使用され、ジッパーやボタンにはポリオキシメチレン(POM)やナイロンが使用されている。しかし、PETは、POMやナイロンとは異なるプラスチック素材であるため、リサイクル工程中にジッパーやボタンなどの要素を手作業で分解してPET素材を衣服から分離する必要があり、リサイクルの難易度が高くなる。
【0003】
PET繊維は、ジッパーやボタンにしっかりと結合しているため、異なるプラスチック材料を効果的に分離するのは、繊細で時間のかかる手作業が必要である。このような分解工程は、人件費を増加させるだけでなく、リサイクルの効率と利点も低減させる。さらに、これらの要素を適切に分解・分別しないと、異なるプラスチック材料が混入する可能性があり、リサイクル後の資源の再利用にさらなる影響を与える可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポリエステル組成物の衝撃強度、引張強度、曲げ弾性率、及び熱変形温度は、その用途に影響を与える。ポリエステル組成物のこれらの特性を改善することが重要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の少なくとも一実施形態は、以下の工程を含む変性ポリエステル組成物の製造方法を提供する。ポリエステル材料を提供する。ポリエステル材料は、ポリエチレンテレフタレートの高分子化合物及びポリエチレンテレフタレートのオリゴマーを含み、ポリエステル材料の固有粘度(IV)は、0.5dL/g~0.6dL/gである。ポリエステル材料に加熱及び減圧工程を実行して、ポリエステル材料中のポリエチレンテレフタレートのオリゴマーを減少させ、ポリエステル材料の固有粘度を、0.6dL/g~0.92dL/gに増加させる。核剤、酸化防止剤及び充填材をポリエステル材料に混合し、ポリエステル材料の結晶化度を高めて、変性ポリエステル及び充填材を含む変性ポリエステル組成物を得る。変性ポリエステル組成物中の核剤の含有量は、0.5重量%~3重量%であり、変性ポリエステルの23℃における結晶化度は、15%~28%である。
【0006】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、変性ポリエステル及び充填材を含む変性ポリエステル組成物を提供する。変性ポリエステルは、ポリエステル材料、核剤、酸化防止剤を含む。ポリエステル材料は、ポリエチレンテレフタレートの高分子化合物を含む。ポリエステル材料は、核剤と混合する前の固有粘度が、0.6dL/g~0.92dL/gである。変性ポリエステル組成物中の核剤の含有量は、0.5重量%~3重量%であり、変性ポリエステルの23℃における結晶化度は、15%~28%である。
【発明の効果】
【0007】
ポリエステルの衝撃強さ、引張強さ、曲げ弾性率、及び熱変形温度は、核剤の添加によって改善することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、これらの実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0009】
なお、本明細書において「ある数値から他の数値」で示される範囲は、その範囲内の全ての数値を列挙することを避けるための一般的な表現である。したがって、特定の数値範囲の記載は、あたかも任意の数値及びそれより小さい数値範囲が仕様書に記載されているかのように、当該数値範囲内の任意の数値及び当該数値範囲内の任意の数値によって規定されるさらに小さい数値範囲を含むものである。
【0010】
本発明は、変性ポリエステル組成物の製造方法を提供する。まず、ポリエステル材料を用意する。いくつかの実施形態において、ポリエステル材料中のポリエチレンテレフタレート(PET)は、バージンポリエステル樹脂、再生ポリエステル、又はそれらの組み合わせを含んで良い。バージンポリエステル樹脂は、通常、既存の新規ポリエステルである。再生ポリエステルは、物理再生ポリエステル及び/又は化学再生ポリエステルを含んで良い。
(【0011】以降は省略されています)

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