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公開番号
2025009399
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023112387
出願日
2023-07-07
発明の名称
ポリオレフィン組成物及び積層体の製造方法
出願人
MCPPイノベーション合同会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
23/02 20250101AFI20250110BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】不飽和カルボン酸無水物で変性された変性ポリオレフィンを含むポリオレフィン組成物であって、カルボン酸無水物の開環を防止して、得られる積層体のバリア樹脂との接着性を損なうことなく、さらに長期保管時においても、カルボン酸無水物の開環を抑制できるポリオレフィン組成物を提供する。
【解決手段】下記成分(A)~(C)を含むポリオレフィン組成物。下記成分(A)~(C)を含むポリオレフィン組成物よりなる接着層を有する積層体の製造方法であって、ポリオレフィン組成物中の不飽和カルボン酸無水物の開環率が30%未満であるポリオレフィン組成物を用いることを特徴とする積層体の製造方法。
成分(A):不飽和カルボン酸無水物で変性された変性ポリオレフィン
成分(B):未変性ポリオレフィン
成分(C):亜鉛の無機塩化合物
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記成分(A)~(C)を含むポリオレフィン組成物。
成分(A):不飽和カルボン酸無水物で変性された変性ポリオレフィン
成分(B):未変性ポリオレフィン
成分(C):亜鉛の無機塩化合物
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
前記亜鉛の無機塩化合物が酸化亜鉛である、請求項1に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項3】
前記成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対する成分(C)の含有量が0.01質量部以上0.30質量部以下である、請求項1又は2に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項4】
下記成分(A)~(C)を含むポリオレフィン組成物よりなる接着層を有する積層体の製造方法であって、ポリオレフィン組成物中の開環した不飽和カルボン酸無水物からなるカルボン酸と、開環した不飽和カルボン酸無水物からなるカルボン酸および不飽和カルボン酸無水物の比で算出される開環率が30%未満であるポリオレフィン組成物を用いることを特徴とする積層体の製造方法。
成分(A):不飽和カルボン酸無水物で変性された変性ポリオレフィン
成分(B):未変性ポリオレフィン
成分(C):亜鉛の無機塩化合物
【請求項5】
請求項1又は2に記載のポリオレフィン組成物よりなる接着層を有する積層体。
【請求項6】
請求項5に記載の積層体よりなるボトル。
【請求項7】
請求項5に記載の積層体よりなるチューブ。
【請求項8】
請求項5に記載の積層体よりなるパイプ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオレフィン組成物に関する。本発明はまた、ポリオレフィン組成物よりなる接着層を有する積層体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
エチレン、またはプロピレンを主成分とするオレフィン系重合体に不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフト重合して得られる変性ポリオレフィンは、よく知られており、工業的にも幅広く用いられている。中でも無水マレイン酸がグラフト重合された変性ポリオレフィンは、ポリアミド、エチレン・ビニルアルコール共重合体、および熱可塑性ポリエステルといったバリア性樹脂によく接着するため、バリア性樹脂を用いた積層体において、層と層とを接着するための接着層材料として幅広く使用されている(特許文献1)。
また、無水マレイン酸がグラフト重合された変性ポリオレフィンは、積層体において、バリア性樹脂と併用して使用されるポリエチレンやポリプロピレンをマトリックスとするリサイクル樹脂層において、バリア性樹脂であるポリアミドやエチレン・ビニルアルコール共重合体を細かく分散させる相溶化材としても使用される。
【0003】
従来、これらの変性ポリオレフィンには、市場が求めている要求を満足させるために、他のポリオレフィンを配合することが知られている。
例えば、特許文献1では、不飽和カルボン酸をグラフトさせた変性ポリエチレンに、エチレンを主成分とし、プロピレン、1-ブテンを共重合したポリエチレンを配合している。
特許文献2には、不飽和カルボン酸をグラフトさせた変性ポリプロピレンに、プロピレンを主成分とし、エチレンを共重合したポリプロピレン、およびエチレンを主成分とし、1-ヘキセンを共重合したポリエチレンを配合した接着性ポリプロピレン樹脂組成物が提案されている。
【0004】
特許文献3には、熱可塑性樹脂層とガスバリア性樹脂層との間に接着性樹脂層を有する多層構造体であって、ガスバリア層と接着性樹脂層との積層界面で発生する界面荒れが高度に抑制され、高いレベルで透明性に優れる多層構造体を提供することを課題として、接着性樹脂層を構成するカルボキシル基および酸無水物基の少なくとも一方を含有するポリオレフィン系樹脂に脂肪酸亜鉛塩を配合することが提案されている。
特許文献3では、特許文献3の従来技術で、接着性改善のために重合金属触媒の中和剤として配合されているステアリン酸カルシウムに代えて、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸亜鉛塩を用いることで、界面荒れを防止し、透明性の改善を図っている。
この特許文献3にも記載されるように、積層体には脂肪酸金属塩を含む変性ポリオレフィン組成物が用いられているため、このような積層体からのリサイクルポリオレフィンを用いる場合、このリサイクルポリオレフィン中には、これらの脂肪酸金属塩が含まれることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2018/021149号
特開2019-156971号公報
国際公開第2019-208169号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、変性ポリオレフィンに含まれる不飽和カルボン酸グラフト基は、成形性などの他の要求物性のために配合されるポリオレフィンに含まれる中和剤であるステアリン酸亜鉛やステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩の影響をうけるため、これを用いた積層体のエチレン・ビニルアルコール共重合体などのバリア性樹脂層と接着層としての変性ポリオレフィン組成物層との接着力が十分ではなかった。
また、変性ポリオレフィンに配合するポリオレフィンとしては、成形時に発生する端材や使用後のボトル廃材をリサイクしたものが用いられる場合があるが、この場合においても、廃材に含まれる脂肪酸金属塩の影響のために、リサイクル成形性やリサイクル層の機械的強度も十分でない場合があった。
【0007】
本発明者は、検討の結果、変性ポリオレフィン組成物におけるこのような接着力やリサイクル性の問題は、変性ポリオレフィンの不飽和カルボン酸グラフト基の酸無水物基が経時により開環することが原因であることを知見した。
【0008】
なお、特許文献3では、変性ポリオレフィンに脂肪酸亜鉛塩を配合しているが、後掲の比較例1~3に示されるように、脂肪酸亜鉛塩は、その有機酸部位が不飽和カルボン酸無水物と反応し、酸無水物基を開環させる結果、接着力、リサイクル性を低下させるものである。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ポリオレフィン組成物中に存在するカルボン酸無水物の開環を抑制して、バリア性樹脂等との接着性を損なうことなく、さらに長期保管時においても、不飽和カルボン酸無水物の開環を抑制できるポリオレフィン組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、中和剤として亜鉛の無機塩化物を含むポリオレフィン組成物を用いることにより上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
(【0011】以降は省略されています)
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