TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025008805
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023111320
出願日
2023-07-06
発明の名称
船舶の推進システム、制御プログラムおよび制御方法
出願人
川崎重工業株式会社
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
B63H
21/20 20060101AFI20250109BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約
【課題】エンジンを用いて推進力を発生させる船舶においてエンジンの熱効率が低減することを抑制しつつ燃料消費効率の高い運転を行うことができる船舶の推進システム、制御プログラムおよび制御方法を提供する。
【解決手段】船舶の推進システムは、推進プロペラに機械的に接続され、推進力指令値に従って回転数が制御されるエンジンと、エンジンに機械的に接続され、エンジンの駆動力を利用して発電可能な発電機と、発電機に電気的に接続される電力変換器と、エンジンおよび電力変換器を制御する制御器と、を備え、制御器の処理回路は、推進力指令値を取得し、推進力指令値が基準値より低い所定の範囲内であるか否かを判定し、推進力指令値が所定の範囲内である場合、エンジンの回転数を基準値における回転数に維持するようにエンジンを制御するとともに発電機における発電量を基準値における発電量より増加させるように電力変換器を制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
推進プロペラに機械的に接続され、推進力指令値に従って回転数が制御されるエンジンと、
前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な発電機と、
前記発電機に電気的に接続される電力変換器と、
前記エンジンおよび前記電力変換器を制御する制御器と、を備えた船舶の推進システムであって、
前記制御器は、処理回路を含み、
前記処理回路は、
前記推進力指令値を取得し、
前記推進力指令値が基準値より低い所定の範囲内であるか否かを判定し、
前記推進力指令値が前記所定の範囲内である場合、前記エンジンの回転数を前記基準値における回転数に維持するように前記エンジンを制御するとともに前記発電機における発電量を前記基準値における発電量より増加させるように前記電力変換器を制御する、推進システム。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記処理回路は、
前記推進力指令値と前記基準値との間の推進力差を算出し、
前記基準値における発電量に前記推進力差に応じた発電量を加えた発電量を発電量目標値として算出する、請求項1に記載の推進システム。
【請求項3】
前記発電機は、前記推進プロペラに動力伝達可能に構成される電動発電機であり、
前記処理回路は、前記電動発電機が前記推進プロペラに動力を伝達している状態において、前記推進力指令値が低減した場合、前記エンジンの回転数を現在の回転数に維持しつつ、前記電動発電機が発生させる駆動力を減少させるように前記電力変換器を制御する、請求項1または2に記載の推進システム。
【請求項4】
前記処理回路は、前記推進力指令値が前記基準値である場合、前記エンジンから前記推進力指令値に対応する回転数より高い回転数となるように前記エンジンを制御し、前記エンジンから出力される余剰の駆動力を用いて前記発電機において発電するように前記電力変換器を制御する、請求項1または2に記載の推進システム。
【請求項5】
前記エンジンは、液化ガスを気化した燃料ガスを含む燃料を用いて駆動力を発生させるガスエンジンである、請求項1または2に記載の推進システム。
【請求項6】
推進プロペラに機械的に接続され、推進力指令値に従って回転数が制御されるエンジンと、
前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な発電機と、
前記発電機に電気的に接続される電力変換器と、
前記エンジンおよび前記電力変換器を制御する制御器と、を備えた船舶の制御プログラムであって、
前記制御プログラムは、前記制御器に、
前記推進力指令値を取得すること、
前記推進力指令値が基準値より低い所定の範囲内であるか否かを判定すること、および
前記推進力指令値が前記所定の範囲内である場合、前記エンジンの回転数を前記基準値における回転数に維持するように前記エンジンを制御するとともに前記発電機における発電量を前記基準値における発電量より増加させるように前記電力変換器を制御することを行わせる、制御プログラム。
【請求項7】
推進プロペラに機械的に接続され、推進力指令値に従って回転数が制御されるエンジンと、
前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な発電機と、
前記発電機に電気的に接続される電力変換器と、
前記エンジンおよび前記電力変換器を制御する制御器と、を備えた船舶の制御方法であって、
前記推進力指令値を取得し、
前記推進力指令値が基準値より低い所定の範囲内であるか否かを判定し、
前記推進力指令値が前記所定の範囲内である場合、前記エンジンの回転数を前記基準値における回転数に維持するように前記エンジンを制御するとともに前記発電機における発電量を前記基準値における発電量より増加させるように前記電力変換器を制御する、制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、船舶の推進システム、制御プログラムおよび制御方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
エンジンで発生した駆動力を推進力として用いる船舶において、燃料消費量を低減することは重要である。
【0003】
下記特許文献1では、推進プロペラとして翼角を変更可能な可変ピッチプロペラを採用し、可変ピッチプロペラの翼角変更時に翼角指令値が増加方向に変化しているか、減少方向に変化しているかに基づいて、電動発電機においてエンジンの動力に基づいて発電を行った場合の発電電力または電動発電機に接続される蓄電器からの電力に基づいて電動発電機を駆動するための電動電力を制御することが提案されている。これにより、下記特許文献1では、可変ピッチプロペラの翼角を変更することによるエンジンの負荷変動を低減できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6697218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1には定常的な運転時において燃料消費効率を高くするための対策について提案されていない。船舶において、目的に到達するまでに時間的な余裕がある場合、エンジン回転数を低減させることで燃料消費を抑える低速運転をすることが考えられる。推進力指令値の低下に応じてエンジンの回転数を低くすることで燃料消費は低減するが、エンジンの回転数が低くなるとエンジンが低負荷域での運転となり、エンジンの熱効率が低下する恐れがある。特に、エンジンが液化天然ガス等の液化ガスを気化して燃料として使用するガスエンジンである場合、低負荷域では燃焼が不安定となり、未燃ガスの発生が多くなるため、連続運転が困難な場合がある。一方、可変ピッチプロペラを搭載した船舶であれば、エンジンの回転数を下げずに可変ピッチプロペラの翼角を調整することで船速を低減させることはできるが、船速を低減することで燃料消費効率を高くすることはできない。
【0006】
本開示は上記に鑑みなされたものであり、エンジンを用いて推進力を発生させる船舶においてエンジンの熱効率が低減することを抑制しつつ燃料消費効率の高い運転を行うことができる船舶の推進システム、制御プログラムおよび制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る推進システムは、推進プロペラに機械的に接続され、推進力指令値に従って回転数が制御されるエンジンと、前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な発電機と、前記発電機に電気的に接続される電力変換器と、前記エンジンおよび前記電力変換器を制御する制御器と、を備えた船舶の推進システムであって、前記制御器は、処理回路を含み、前記処理回路は、前記推進力指令値を取得し、前記推進力指令値が基準値より低い所定の範囲内であるか否かを判定し、前記推進力指令値が前記所定の範囲内である場合、前記エンジンの回転数を前記基準値における回転数に維持するように前記エンジンを制御するとともに前記発電機における発電量を前記基準値における発電量より増加させるように前記電力変換器を制御する。
【0008】
本開示の他の態様に係る制御プログラムは、推進プロペラに機械的に接続され、推進力指令値に従って回転数が制御されるエンジンと、前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な発電機と、前記発電機に電気的に接続される電力変換器と、前記エンジンおよび前記電力変換器を制御する制御器と、を備えた船舶の制御プログラムであって、前記制御プログラムは、前記制御器に、前記推進力指令値を取得すること、前記推進力指令値が基準値より低い所定の範囲内であるか否かを判定すること、および前記推進力指令値が前記所定の範囲内である場合、前記エンジンの回転数を前記基準値における回転数に維持するように前記エンジンを制御するとともに前記発電機における発電量を前記基準値における発電量より増加させるように前記電力変換器を制御することを行わせる。
【0009】
本開示の他の態様に係る制御方法は、推進プロペラに機械的に接続され、推進力指令値に従って回転数が制御されるエンジンと、前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な発電機と、前記発電機に電気的に接続される電力変換器と、前記エンジンおよび前記電力変換器を制御する制御器と、を備えた船舶の制御方法であって、前記推進力指令値を取得し、前記推進力指令値が基準値より低い所定の範囲内であるか否かを判定し、前記推進力指令値が前記所定の範囲内である場合、前記エンジンの回転数を前記基準値における回転数に維持するように前記エンジンを制御するとともに前記発電機における発電量を前記基準値における発電量より増加させるように前記電力変換器を制御する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、エンジンを用いて推進力を発生させる船舶においてエンジンの熱効率が低減することを抑制しつつ燃料消費効率の高い運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
川下り用船
2か月前
個人
発電船
3か月前
個人
シーアンカー
4か月前
個人
船舶用プロペラ
11か月前
個人
流体抵抗低減省エネ船
10か月前
個人
簡易型ライフジャケット
12か月前
小柳建設株式会社
台船
5か月前
ウラカミ合同会社
曳航ロボット
6か月前
炎重工株式会社
浮標
24日前
炎重工株式会社
浮標
24日前
個人
水陸両用移動装置
5か月前
炎重工株式会社
移動体
3か月前
個人
船舶
24日前
ダイハツ工業株式会社
ジャケット
7か月前
常石造船株式会社
メタノール燃料船
1か月前
トヨタ自動車株式会社
ガンネル治具
8か月前
誠加興業股分有限公司
呼吸用マスク
6か月前
株式会社テラサン
位置保持システム
4か月前
ヤマハ発動機株式会社
船外機
24日前
個人
キャタピラ推進式高速船
9か月前
個人
海洋「いかだ」上の風力発電システム
10か月前
炎重工株式会社
自律航行浮遊体
24日前
株式会社神戸タフ興産
船舶の甲板構造
2か月前
藤倉コンポジット株式会社
架台
1か月前
川崎汽船株式会社
ドライアイス輸送船
7か月前
個人
搬送器材
10か月前
株式会社大林組
水中潜行システム
16日前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
3日前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
9日前
株式会社 ASC
航海用低燃費航行方法
11か月前
サームトロン株式会社
外付けスラスタ装置
11か月前
ASTI株式会社
操作機構取付構造
3か月前
株式会社小野田産業
シェルタ
7か月前
高階救命器具株式会社
救命具
7か月前
ヤマハ発動機株式会社
船舶推進機および船舶
7か月前
個人
競艇用ターンブイ
7か月前
続きを見る
他の特許を見る