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公開番号2025006714
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107689
出願日2023-06-30
発明の名称吸着剤
出願人東洋紡エムシー株式会社
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類B01J 20/28 20060101AFI20250109BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】揮発性有機化合物を始めとする汚染物質の高い除去性能を有する吸着剤であって、それを用いて吸着フィルタを作製した際に圧力損失の低い吸着フィルタとすることのできる吸着剤を提供する。
【解決手段】平均粒子長径が200μm~1000μmの吸着剤Aと平均粒子長径が0.1μm~100μmの吸着剤Bとを含み、吸着剤Bは吸着剤Aの表面に固着しており、吸着剤Aの1個あたりに固着している吸着剤Bの数は500個以上である吸着剤。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
平均粒子長径が200μm~1000μmの吸着剤Aと平均粒子長径が0.1μm~100μmの吸着剤Bとを含み、
前記吸着剤Bは前記吸着剤Aの表面に固着しており、
前記吸着剤Aの1個あたりに固着している前記吸着剤Bの数は500個以上である吸着剤。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記吸着剤Aの平均粒子長径R

と前記吸着剤Bの平均粒子長径R

の比R

/R

は、1/5000~1/5である請求項1に記載の吸着剤。
【請求項3】
前記吸着剤Aの平均粒子長径R

、前記吸着剤Bの平均粒子長径R

、及び前記吸着剤Aと前記吸着剤Bの重量比P((吸着剤Aの重量)/(吸着剤Bの重量))は、P=R


/[{(R

+2R



-R


}×X]の関係を満たし、Xは0.1以上10以下である請求項1又は2に記載の吸着剤。
【請求項4】
前記吸着剤Aは、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライトのいずれかである請求項1又は2に記載の吸着剤。
【請求項5】
前記吸着剤Bは、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライトのいずれかである請求項1又は2に記載の吸着剤。
【請求項6】
前記吸着剤Bは前記吸着剤Aの表面に結着剤を介して固着している請求項1又は2に記載の吸着剤。
【請求項7】
前記結着剤は、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ酢酸ビニル、及びこれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1つである請求項6に記載の吸着剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染物質を除去する吸着剤に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境問題対策の一つとして、臭気公害対策への関心が高まっている。臭気公害としては、例えば排ガスによる公害が挙げられる。排ガスの中でも、トルエンやアセトアルデヒドを代表とする揮発性有機化合物は、シックハウス症候群の原因物質とされており、当該臭気物質の除去及び消臭が大きな課題である。これら排ガスは、空気清浄機やエアコンなどの空気浄化装置に取り付けて使用するフィルタによって除去することが知られている。このフィルタは、低い圧力損失、即ち高い通気性を有するものが好ましい。
【0003】
上記のような汚染物質を除去するフィルタとして、高い汚染物質除去性能と低い圧力損失を有するフィルタへの要望が高い。この要望に対し、例えば特許文献1では、同粒子直径の活性炭同士を熱可塑性樹脂で接着凝集し、不規則な凝集体とすることで凝集体間に空隙を作ることにより低圧力損失を実現している。また、特許文献2では、平均粒子直径1μm以下の粒子を不織布に担持させることにより、揮発性有機化合物の高い除去性能を発現させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3612329号
特開2015-157250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1のフィルタでは、吸着剤をシート化する際に加わる外力によって凝集体が崩壊し、空隙が埋まることで圧力損失が高くなるという問題点や、成形した凝集体が不規則な構造であることにより性能にばらつきが大きいといった問題点があった。また、特許文献2のフィルタでは、使用する粒子の粒子直径が小さく、吸着剤粒子が不織布繊維間の空隙を埋めることで圧力損失が高まるという問題点があった。
【0006】
上記の事情に鑑み本発明は、揮発性有機化合物を始めとする汚染物質の高い除去性能を有する吸着剤であって、それを用いて吸着フィルタを作製した際に圧力損失の低い吸着フィルタとすることのできる吸着剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決し得た本発明の実施形態に係る吸着剤は以下の通りである。
[1]平均粒子長径が200μm~1000μmの吸着剤Aと平均粒子長径が0.1μm~100μmの吸着剤Bとを含み、
前記吸着剤Bは前記吸着剤Aの表面に固着しており、
前記吸着剤Aの1個あたりに固着している前記吸着剤Bの数は500個以上である吸着剤。
【0008】
上記吸着剤は、平均粒子長径が0.1μm~100μmと小さい吸着剤Bを含むことにより、汚染物質を吸着する表面積を大きくすることができるため、汚染物質の除去率を高くできる。また、平均粒子長径の小さな吸着剤Bが、平均粒子長径が200μm~1000μmと大きな吸着剤Aの表面に500個以上固着していることにより、上記吸着剤を用いて吸着フィルタを作製した際に、圧力損失の低い吸着フィルタを得ることができる。
【0009】
本発明の実施形態に係る吸着剤は、以下の[2]~[7]のいずれかであることが好ましい。
[2]前記吸着剤Aの平均粒子長径R

と前記吸着剤Bの平均粒子長径R

の比R

/R

は、1/5000~1/5である[1]に記載の吸着剤。
[3]前記吸着剤Aの平均粒子長径R

、前記吸着剤Bの平均粒子長径R

、及び前記吸着剤Aと前記吸着剤Bの重量比P((吸着剤Aの重量)/(吸着剤Bの重量))は、P=R


/[{(R

+2R



-R


}×X]の関係を満たし、Xは0.1以上10以下である[1]又は[2]に記載の吸着剤。
[4]前記吸着剤Aは、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライトのいずれかである[1]~[3]のいずれかに記載の吸着剤。
[5]前記吸着剤Bは、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライトのいずれかである[1]~[4]のいずれかに記載の吸着剤。
[6]前記吸着剤Bは前記吸着剤Aの表面に結着剤を介して固着している[1]~[5]のいずれかに記載の吸着剤。
[7]前記結着剤は、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ酢酸ビニル、及びこれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1つである[6]に記載の吸着剤。
【発明の効果】
【0010】
上記吸着剤によれば、揮発性有機化合物を始めとする汚染物質の除去性能を高められ、これを用いて吸着フィルタを作製した際に圧力損失の低い吸着フィルタとすることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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