特許ウォッチ

公開番号2025006107
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023106699
出願日2023-06-29
発明の名称超音波振動接合装置
出願人株式会社TMEIC
代理人個人,個人
主分類B23K 20/10 20060101AFI20250109BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】少なくとも装置サイズの縮小化を図った超音波振動接合装置を得る。
【解決手段】昇降用エアシリンダ39は3つの超音波接合ユニット1、3つの加圧用エアシリンダ33及び位置調整機構を含む超音波接合実行グループの下方に配置され、ピストンロッド392の伸縮動作によって超音波接合実行グループに対する昇降動作を実行する。位置調整機構は3つの超音波接合ユニット1に対応する3つの位置調整用カム37を含み、3つの位置調整用カム37の回転動作を含む位置調整動作を実行する。3つの位置調整用カム37それぞれの姿勢によって3つの超音波接合ユニット1のうち対応する超音波接合ユニット1における超音波接合部81の高さ方向の位置が決定される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
各々が超音波振動動作を実行する複数の超音波接合ユニットを備え、前記超音波振動動作は超音波接合部から超音波振動を印加することにより行われ、
前記複数の超音波接合ユニットに対応して設けられ、それぞれが前記複数の超音波接合ユニットのうち対応する超音波接合ユニットに対し加圧動作を実行する複数の加圧機構と、
前記複数の超音波接合ユニットそれぞれの前記超音波接合部の高さ方向の位置を調整する位置調整動作を実行する位置調整機構と、
前記複数の超音波接合ユニット、前記複数の加圧機構及び前記位置調整機構を含む超音波接合実行グループの下方に配置され、前記超音波接合実行グループに対する昇降動作を実行する昇降機構と、
前記複数の超音波接合ユニットによる前記超音波振動動作、前記複数の加圧機構による前記加圧動作、前記位置調整機構による前記位置調整動作、及び前記昇降機構による前記昇降動作を制御する制御動作を実行する制御部とをさらに備え、
前記位置調整機構は、前記複数の超音波接合ユニットに対応する複数の位置調整用カムを含み、前記複数の位置調整用カムは前記複数の超音波接合ユニットの下方に配置され、前記位置調整動作は前記複数の位置調整用カムの回転動作を含み、前記複数の位置調整用カムそれぞれの姿勢によって前記複数の超音波接合ユニットのうち対応する超音波接合ユニットにおける前記超音波接合部の高さ方向の位置が決定する、
超音波振動接合装置。
続きを表示（約 1,500 文字）【請求項２】
請求項１記載の超音波振動接合装置であって、
載置面を有する昇降フレームをさらに備え、前記複数の加圧機構は前記載置面の上方に固定して設けられ、前記複数の超音波接合ユニットは前記載置面の上方に配置され、
前記昇降フレームは前記複数の位置調整用カムを収容する収容空間を有し、
前記昇降機構は、
前記昇降フレームを下方から支持し、前記昇降フレームを昇降して前記超音波接合実行グループに対する前記昇降動作を行う昇降用エアシリンダを含み、
前記複数の加圧機構、前記複数の超音波接合ユニット及び前記複数の位置調整用カムは前記昇降フレームと共に移動可能に設けられる、
超音波振動接合装置。
【請求項３】
請求項２記載の超音波振動接合装置であって、
前記複数の加圧機構はそれぞれ加圧用エアシリンダを含み、
前記位置調整機構は、
前記複数の位置調整用カムの回転軸となるカム用回転軸と、
前記カム用回転軸を回転駆動する回転駆動部材群とをさらに含み、
前記カム用回転軸の回転に伴い、前記複数の位置調整用カムの前記回転動作が実行される、
超音波振動接合装置。
【請求項４】
請求項３記載の超音波振動接合装置であって、
前記複数の位置調整用カム間において前記カム用回転軸に対する姿勢が異なる、
超音波振動接合装置。
【請求項５】
請求項３または請求項４に記載の超音波振動接合装置であって、
前記昇降フレームは前記収容空間に前記カム用回転軸をさらに収容し、
前記回転駆動部材群は
前記昇降フレームの前記載置面上に設けられ、駆動プーリを回転駆動する回転駆動装置と、
前記カム用回転軸に連結された従動プーリと、
前記駆動プーリの回転駆動力を前記従動プーリに伝達する動力伝達ベルトとを含み、
前記回転駆動装置の前記駆動プーリの回転駆動によって、前記動力伝達ベルト及び前記従動プーリを介して前記カム用回転軸が回転する、
超音波振動接合装置。
【請求項６】
請求項２から請求項４のいずれかに記載の超音波振動接合装置であって、
前記複数の超音波接合ユニット及び前記複数の位置調整用カムに対応して設けられる複数のブラケットと、
前記複数の超音波接合ユニット、前記複数の位置調整用カム及び前記複数のブラケットに対応して設けられる複数の位置調整用従動軸受とをさらに備え、
前記複数のブラケットはそれぞれ前記複数の超音波接合ユニットのうち対応する超音波接合ユニットをユニット設置部材上に固定し、前記複数の超音波接合ユニットの前記超音波接合部は前記複数のブラケットの一方端側に配置され、
前記複数のブラケットはそれぞれの前記ユニット設置部材下に前記複数の位置調整用従動軸受のうち対応する位置調整用従動軸受を固定し、
前記複数の位置調整用従動軸受は前記複数の位置調整用カムのうち対応する位置調整用カムの姿勢に連動して高さ方向の位置が変化し、
前記超音波振動接合装置は、
前記昇降フレームの前記載置面上に設けられ、前記複数のブラケットの他方端側に設けられたユニット用軸を中心として、前記複数のブラケットを回転可能に支持するブラケット支持機構をさらに備え、
前記位置調整機構は、前記複数のブラケット、前記複数の位置調整用従動軸受、及び前記ブラケット支持機構をさらに含む、
超音波振動接合装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、加圧式の超音波振動接合装置に関し、例えば、薄厚の基板上に導電性を有する電極を超音波接合する電極接合装置として利用される、超音波振動接合装置に関する。
続きを表示（約 1,000 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、薄膜系太陽電池用の基板上面に集電用の電極線を配置した後、基板に電極線を接合する工程において、基板上に配置された電極線に圧力を加えながら超音波を印加する超音波接合処理を実行する超音波振動接合装置を用いていた。このような超音波振動接合装置として例えば特許文献１や特許文献２に開示された加圧式の超音波振動接合装置がある。
【０００３】
図１８は従来の超音波振動接合装置である電極接合装置７０の全体構成を模式的に示す斜視図である。図１８にＸＹＺ直交座標系を記している。
【０００４】
同図に示すように、電極接合装置７０は３つの超音波接合ユニット１、３つの加圧用スライダ７７、３つの加圧用エアシリンダ７４、昇降フレーム７３、ボールネジ７２、昇降用ＡＣサーボモータ７１、取付治具７５、及び機械フレーム７６を主要構成要素として含んでいる。
【０００５】
機械フレーム７６上に取付治具７５が固定され、取付治具７５の側面に上方から昇降用ＡＣサーボモータ７１、ボールネジ７２、昇降フレーム７３、３つの加圧用エアシリンダ７４、３つの加圧用スライダ７７及び３つの超音波接合ユニット１が設けられる。
【０００６】
機械フレーム７６は、図示しない駆動手段に水平方向（Ｘ方向）に移動可能であり、機械フレーム７６と共に水平方向に移動する取付治具７５のＸＺ平面を有する側面に昇降用ＡＣサーボモータ７１が固定される。
【０００７】
ボールネジ７２の上端（＋Ｚ方向）は昇降用ＡＣサーボモータ７１に取り付けられ、ボールネジ７２の下端は、図示しないナットを介して昇降フレーム７３に接続する態様で、昇降フレーム７３に取り付けられる。
【０００８】
このような構成において、昇降用ＡＣサーボモータ７１の駆動によってボールネジ７２を第１の回転方向で回転させると、昇降フレーム７３を下方（－Ｚ方向）に移動させる下降動作を行うことができる。
【０００９】
一方、昇降用ＡＣサーボモータ７１によってボールネジ７２を第２の回転方向（第１の回転方向と反対の回転方向）で回転させると、昇降フレーム７３を上方（＋Ｚ方向）に移動させる上昇動作を行うことができる。
【００１０】
このように、昇降用ＡＣサーボモータ７１は、上述した下降動作を行う下降機構と、上述した上昇動作を行う上昇機構とを兼ねた昇降機構として機能する。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許