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公開番号2024155546
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023070345
出願日2023-04-21
発明の名称切削液循環装置
出願人オークマ株式会社
代理人個人,個人
主分類B23Q 11/00 20060101AFI20241024BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】スラッジの滞留及び堆積を効果的に抑制する。
【解決手段】切削液循環装置1は、工作機械から排出される切削液を貯留するタンク槽2と、タンク槽2内に設けられ、切削液を濾過するドラムフィルタ3と、ドラムフィルタ3で濾過されたタンク槽2内の切削液を汲み上げる第1ポンプ4と、第1ポンプ4で汲み上げられた切削液を濾過する2次フィルタ7と、を含む。そして、タンク槽2内には、切削液が循環する環状流路32と、その環状流路32の内側に設けた仕切板25によって囲まれる中央空間31とが形成されて、2次フィルタ7で濾過された切削液は中央空間31へ供給されると共に、仕切板25には、環状流路32と連通して中央空間31内の切削液を環状流路32へ流入させる開口部33が形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
工作機械から排出される切削液を貯留するタンク槽と、
前記タンク槽内に設けられ、切削液を濾過する1次フィルタと、
前記1次フィルタで濾過された前記タンク槽内の切削液を汲み上げる第1ポンプと、
前記第1ポンプで汲み上げられた切削液を濾過する2次フィルタと、を含み、
前記タンク槽内には、切削液が循環する環状流路と、その環状流路の内側に設けた仕切板によって囲まれる中央空間とが形成されて、前記2次フィルタで濾過された切削液は前記中央空間へ供給されると共に、
前記仕切板には、前記環状流路と連通して前記中央空間内の切削液を前記環状流路へ流入させる開口部が形成されていることを特徴とする切削液循環装置。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記開口部は、前記仕切板の下端から開口形成されていることを特徴とする請求項1に記載の切削液循環装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記下端を含む前記仕切板の下部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の切削液循環装置。
【請求項4】
前記開口部は、前記開口部から前記環状流路へ流入する切削液の流速と、前記環状流路を流れる切削液の流速とが等しくなるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の切削液循環装置。
【請求項5】
前記開口部は、前記開口部から前記環状流路へ流入する切削液の流速と、前記環状流路を流れる切削液の流速とが、少なくとも前記工作機械のアイドル状態で等しくなるように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の切削液循環装置。
【請求項6】
前記1次フィルタは、軸方向に直交する端面に濾過後の切削液の出口が形成されたドラムフィルタであり、前記ドラムフィルタと前記環状流路とは、前記軸方向に隣接配置されて、前記出口から流出する切削液が直接前記環状流路へ流れ込み可能となっていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の切削液循環装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、工作機械から排出される切削液を貯留して濾過し、工作機械に再供給する切削液循環装置に関する。なお、切削液は、クーラントとも称され、切削液循環装置は、スラッジレスタンクとも称される。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
工作機械に併設される装置として切削液循環装置が知られている。切削液循環装置は、工作機械の加工室に供給されて工作機械から排出された切削液から、切粉等の不純物であるスラッジを分離し、濾過後の切削液を再び工作機械に供給して再使用させる。
このような切削液循環装置は、人の手による清掃やメンテナンスが必要で、清掃やメンテナンスを怠ると、加工室内の洗浄効果が十分に得られず、最悪の場合機械の破損に繋がる。
そこで、切削液循環装置の例として、特許文献1には、工作機械から排出されたクーラントをタンクで貯留して濾過した後、工作機械に戻すようにしたクーラントシステムが開示されている。このシステムでは、工作機械から回収タンクに排出されたクーラントを、ポンプで汲み上げて一次濾過装置で濾過した後、外周クーラント槽と中央クーラント槽とに仕切られた一次タンクの中央クーラント槽に供給する。中央クーラント槽のクーラントは、ポンプで汲み上げられて二次濾過装置で浄化された後、二次タンクに貯留されて工作機械に送られる。二次タンクでオーバーフローしたクーラントは、一次タンクの外周クーラント槽に供給されて、中央クーラント槽との間の仕切部材に設けられたスリットを介して中央クーラント槽に移動するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5930938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のクーラントシステムは、一次タンクの中央クーラント槽に浄化前のクーラントが貯留されるため、中央クーラント槽にスラッジが滞留して堆積しやすくなる。よって、中央クーラント槽からクーラントを汲み上げるポンプの故障の原因になり、メンテナンスの頻度も多くなってしまう。
【0005】
そこで、本開示は、スラッジの滞留及び堆積を効果的に抑制することができる切削液循環装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、工作機械から排出される切削液を貯留するタンク槽と、
前記タンク槽内に設けられ、切削液を濾過する1次フィルタと、
前記1次フィルタで濾過された前記タンク槽内の切削液を汲み上げる第1ポンプと、
前記第1ポンプで汲み上げられた切削液を濾過する2次フィルタと、を含む。
そして、前記タンク槽内には、切削液が循環する環状流路と、その環状流路の内側に設けた仕切板によって囲まれる中央空間とが形成されて、前記2次フィルタで濾過された切削液は前記中央空間へ供給されると共に、
前記仕切板には、前記環状流路と連通して前記中央空間内の切削液を前記環状流路へ流入させる開口部が形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記開口部は、前記仕切板の下端から開口形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記開口部は、前記下端を含む前記仕切板の下部に形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記開口部は、前記開口部から前記環状流路へ流入する切削液の流速と、前記環状流路を流れる切削液の流速とが等しくなるように形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記開口部は、前記開口部から前記環状流路へ流入する切削液の流速と、前記環状流路を流れる切削液の流速とが、少なくとも前記工作機械のアイドル状態で等しくなるように形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記1次フィルタは、軸方向に直交する端面に濾過後の切削液の出口が形成されたドラムフィルタであり、前記ドラムフィルタと前記環状流路とは、前記軸方向に隣接配置されて、前記出口から流出する切削液が直接前記環状流路へ流れ込み可能となっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、切削液が1次フィルタと2次フィルタとを順番に通過して中央空間に戻されて環状流路に合流する循環が繰り返される。よって、タンク槽でのスラッジの滞留及び堆積を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
切削液循環装置の斜視図である。
切削液循環装置におけるドラムフィルタの出口部分での水平断面図である。
変更例1の切削液循環装置の斜視図である。
変更例1の切削液循環装置におけるドラムフィルタの出口部分での水平断面図である。
変更例2の切削液循環装置の斜視図である。
変更例2の切削液循環装置におけるドラムフィルタの出口部分での水平断面図である。
変更例3の切削液循環装置の斜視図である。
変更例3の切削液循環装置におけるドラムフィルタの出口部分での水平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、切削液循環装置の一例を示す斜視図、図2は、図1におけるドラムフィルタの出口部分での水平断面図である。切削液循環装置1は、タンク槽2と、ドラムフィルタ3と、第1ポンプ4と、第2ポンプ5と、第3ポンプ6と、2次フィルタ7とを備えている。ここでは便宜上図1での右上側、図2での上側を前方として前後左右の向きを規定する。
タンク槽2は、周囲が外壁10で囲まれる有底槽である。外壁10は、左右方向に延びる前壁11及び後壁12と、前後方向に延びる左壁13及び右壁14とを有する平面視横長矩形状となっている。
タンク槽2内には、コンベヤ15が設置されている。コンベヤ15には、図示しない工作機械で使用されて切粉等のスラッジを含む切削液が排出される。コンベヤ15は、タンク槽2内の左寄りで左壁13及び後壁12との間に所定間隔をおいて前後方向に配置されている。よって、左壁13との間でコンベヤ15の左側には、前後方向に延びる左側流路16が形成されている。また、後壁12との間でコンベヤ15の後側には、左側流路16の後端と繋がって右方向に延びる後側流路17が形成されている。コンベヤ15の右側でタンク槽2内には、後側流路17と連通する平面視横長矩形状の貯留領域20が形成されている。
【0010】
ドラムフィルタ3は、コンベヤ15内の下部で軸方向を左右方向とした向きで設置されている。ドラムフィルタ3は、外周面のフィルタ部で切削液を濾過して所定の大きさ以上のスラッジを取り除く。取り除かれたスラッジは、コンベヤ15によって外部に排出される。
ドラムフィルタ3で濾過された切削液は、ドラムフィルタ3の左右両端から排出される。コンベヤ15の左右の側面には、ドラムフィルタ3から排出される切削液をタンク槽2内に排出する出口21,21が設けられている。左側の出口21から排出される切削液は、左側流路16に流入する。右側の出口21から排出される切削液は、貯留領域20に流入する。ドラムフィルタ3は、本開示の1次フィルタの一例である。
(【0011】以降は省略されています)

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