TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025005425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-16
出願番号2024101996
出願日2024-06-25
発明の名称複合ターゲット及び複合ターゲットを調製する方法
出願人光洋應用材料科技股分有限公司
代理人個人,個人,個人
主分類C23C 14/34 20060101AFI20250108BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】溶着を用いずに、酸化物成分含有ターゲットを支持板に結合し得る複合ターゲットおよびその調製方法を提供する。
【解決手段】複合ターゲットは、支持板と、支持板に結合されるRu含有スパッタリング・ターゲットとを含む。支持板は、第1の成分を含み、第1の成分は、Ru含有固溶体にさらし得、50W/m・K超の熱伝導率を有する。支持板の合計原子数に基づくと、第1の成分の合計含量は、70-100at%である。Ru含有スパッタリング・ターゲットは、Ru及び酸化物成分を含み、Ru含有スパッタリング・ターゲットの合計原子数に基づくと、酸化物成分の合計含量は、20-42at%である。Ru含有スパッタリング・ターゲットの曲げ強度と支持板の曲げ強度との比率は、0.1から0.8である。Ru含有スパッタリング・ターゲットの線形熱膨張係数と支持板の線形熱膨張係数との比率は、0.8から1.2である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
支持板と、前記支持板に結合されるルテニウム(Ru)含有スパッタリング・ターゲットとを備える複合ターゲットであって、
前記支持板は、第1の成分を含み、前記第1の成分は、Ru含有固溶体にさらし得、50ワット毎メートル毎ケルビン超の熱伝導率を有し、前記支持板の合計原子数に基づくと、前記第1の成分の合計含量は、70-100原子百分率であり、
前記Ru含有スパッタリング・ターゲットは、Ru及び酸化物成分を含み、前記Ru含有スパッタリング・ターゲットの合計原子数に基づくと、前記酸化物成分の合計含量は、20-42原子百分率であり、
前記Ru含有スパッタリング・ターゲットの曲げ強度と前記支持板の曲げ強度との比率は、0.1から0.8であり、
前記Ru含有スパッタリング・ターゲットの線形熱膨張係数と前記支持板の線形熱膨張係数との比率は、0.8から1.2であることを特徴とする、複合ターゲット。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記支持板の曲げ強度は、700百万パスカル超であることを特徴とする、請求項1に記載の複合ターゲット。
【請求項3】
前記第1の成分は、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、ニッケル、又はそれらの任意の組合せを含むことを特徴とする、請求項1に記載の複合ターゲット。
【請求項4】
前記支持板は、第2の成分を更に含み、前記第2の成分は、アルミニウム、亜鉛、スズ、銅、パラジウム、タングステン、ケイ素、ニオブ、マグネシウム又はそれらの任意の組合せを含み、前記支持板の合計原子数に基づくと、前記第2の成分の合計含量は、0原子百分率超、30原子百分率以下であることを特徴とする、請求項3に記載の複合ターゲット。
【請求項5】
前記酸化物成分は、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化コバルト、酸化クロム、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化ジルコニウム及びそれらの任意の組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の複合ターゲット。
【請求項6】
前記Ru含有スパッタリング・ターゲットは、追加成分を更に含み、前記追加成分は、白金、コバルト、クロム、ホウ素、チタン、レニウム、アルミニウム又はそれらの任意の組合せを含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の複合ターゲット。
【請求項7】
前記Ru含有スパッタリング・ターゲットの合計原子数に基づくと、前記追加成分の合計含量は、18原子百分率以上、47原子百分率以下であることを特徴とする、請求項6に記載の複合ターゲット。
【請求項8】
複合ターゲットの調製方法であって、前記調製方法は、
前記複合ターゲットを得るため、支持板及びRu含有スパッタリング・ターゲットを結合させること
を含み、
前記支持板は、第1の成分を含み、前記第1の成分は、Ru含有固溶体にさらし得、50ワット毎メートル毎ケルビン超の熱伝導率を有し、前記支持板の合計原子数に基づくと、前記第1の成分の合計含量は、70-100原子百分率であり、
前記Ru含有スパッタリング・ターゲットは、Ru及び酸化物成分を含み、前記Ru含有スパッタリング・ターゲットの合計原子数に基づくと、前記酸化物成分の合計含量は、20-42原子百分率であり、
前記Ru含有スパッタリング・ターゲットの曲げ強度と前記支持板の曲げ強度との比率は、0.1から0.8であり、
前記Ru含有スパッタリング・ターゲットの線形熱膨張係数と前記支持板の線形熱膨張係数との比率は、0.8から1.2である、調製方法。
【請求項9】
前記酸化物成分は、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化コバルト、酸化クロム、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化ジルコニウム及びそれらの任意の組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の調製方法。
【請求項10】
前記第1の成分は、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、ニッケル又はそれらの任意の組合せを含むことを特徴とする、請求項8に記載の調製方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合ターゲットに関し、より詳細には、垂直磁気記録(PMR)媒体の作製に適している複合ターゲットに関し、更に、本発明は、複合ターゲットの調製方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
磁気記録媒体は、記録媒体内にデータを記憶する磁気材料のヒステリシス特性の使用に関連する。今日、可搬記録媒体、及び増大し台頭しているビッグ・データに対する消費者の要求として、上述の記録媒体が安定して動作し得ることを根拠に、より高密度の磁気記録に対するユーザのニーズが高まりつつある。したがって、どのように磁気記録媒体の記録密度を増大させるかは、常に関連分野の研究者等の焦点となっている。
【0003】
概して、PMR媒体の薄層は、下から上に、基板と、接着層と、軟磁性裏打ち層(soft underlayer)と、シード層(seed layer)と、中間層(intermediate underlayer)と、磁気記録層(magnetic recording layer)と、潤滑層と、カバー層とを備える。業界内部の人々は、磁気記録層の結晶特性を制御することにより、PMR媒体の記録密度を更に改善し得ると信じている。したがって、業界内部の人々は、近年、磁気記録層の下にベース層を追加することを試みている。このベース層は、磁気記録層のより良好な成長を支援し、この磁気記録層は、均一に分布した粒子が得られ、偏析及び結晶方位等の特性を容易に調節し得る。
【0004】
上述のベース層は、ターゲットをスパッタリングすることによって形成されることが多く、ターゲットの材料は、一定量の酸化物成分(複数可)を含有する。しかし、一定量の酸化物成分(複数可)を有する従来のターゲットには、通常、不十分な熱放散及び低い強度等の問題がある。したがって、上述のターゲットは、スパッタリング工程の間、亀裂及び変形をこうむりやすく、これにより、後続の適用におけるスパッタリング工程の実行性、及びスパッタリング蒸着によって形成される被覆膜の質に影響を与える。
【0005】
上述のターゲットの強度を改善するため、通常、ターゲットを支持板と結合させてターゲット組立体を形成し、ターゲット組立体の全体的な強度を向上させる。しかし、ターゲット組立体におけるターゲットと支持板との間の結合強度は、十分に高いものではないことが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6288620号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術の欠点を克服するため、本開示の目的は、溶着を用いずに、酸化物成分含有ターゲットを支持板に結合し得る複合ターゲットを提供することであり、ターゲットと支持板との間の結合を改善し得る。したがって、複合ターゲットを後続のスパッタリング工程にかけた際、酸化物成分含有ターゲットの歪みを低減する、又は回避さえし得る。
【0008】
本開示の別の目的は、酸化物成分含有ターゲットが、複合酸化物ターゲットのスパッタリング後、良好な平坦度を有し得る複合ターゲットを提供することである。
【0009】
本開示の別の目的は、酸化物成分含有ターゲット自体の曲げ強度より高い曲げ強度を有する複合ターゲットを提供することである。したがって、酸化物成分含有ターゲットは、後続の複合酸化物ターゲットのスパッタリングの間、酸化物成分含有ターゲットの亀裂を低減する、又は回避さえし得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的を達成するため、本開示は、支持板と、支持板に結合されるルテニウム(Ru)含有スパッタリング・ターゲットとを備える複合ターゲットを提供する。支持板は、第1の成分を含み、第1の成分は、Ru含有固溶体にさらし得、第1の成分は、50ワット毎メートル毎ケルビン(W/m・K)超の熱伝導率を有し、支持板の合計原子数に基づくと、第1の成分の合計含量は、70-100原子百分率(at%)である。Ru含有スパッタリング・ターゲットは、Ru及び酸化物成分を含み、Ru含有スパッタリング・ターゲットの合計原子数に基づくと、酸化物成分の合計含量は、20-42at%であり、Ru含有スパッタリング・ターゲットの曲げ強度(bending strength)と支持板の曲げ強度との比率は、0.1から0.8であり、Ru含有スパッタリング・ターゲットの線形熱膨張係数(coefficient of linear thermal expansion、CTE又はCLTE、α)と支持板の線形熱膨張係数との比率は、0.8から1.2である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

日鉄建材株式会社
波形鋼板
5日前
株式会社カネカ
製膜装置
3日前
日産自動車株式会社
樹脂部材
1か月前
株式会社電気印刷研究所
金属画像形成方法
17日前
日鉄防食株式会社
防食施工方法
2か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜装置
21日前
株式会社アルバック
ガス導入管
2か月前
一般財団法人電力中央研究所
耐腐食膜
1か月前
栗田工業株式会社
金属部材の防食方法
2か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理方法
2か月前
株式会社不二越
熱処理に用いる油切り装置
2か月前
キヤノントッキ株式会社
成膜装置
4日前
キヤノントッキ株式会社
成膜装置
1か月前
株式会社アルバック
電子ビーム式蒸着ユニット
21日前
株式会社オプトラン
気泡除去方法及び気泡除去装置
24日前
東京エレクトロン株式会社
吸着制御方法及び成膜装置
21日前
株式会社アルバック
真空成膜装置及び真空成膜方法
24日前
株式会社アルバック
タングステン配線膜の成膜方法
24日前
アイテック株式会社
複合めっき材
24日前
栗田工業株式会社
密閉冷却水系のpH制御方法及び装置
18日前
東京エレクトロン株式会社
基板処理方法及び基板処理装置
1か月前
山陽特殊製鋼株式会社
炭素濃度分布の解析方法
25日前
日東電工株式会社
積層フィルムの製造方法
17日前
株式会社高純度化学研究所
酸化スズ(II)薄膜の製造方法
5日前
株式会社神戸製鋼所
表面処理金属材、及び接合体
2か月前
株式会社日立製作所
浸窒処理部品およびその製造方法
2か月前
トーカロ株式会社
皮膜の形成方法および皮膜が形成された部材
2か月前
株式会社アルバック
モリブデンターゲットおよびその製造方法
2か月前
安徽熙泰智能科技有限公司
薄膜沈着装置およびその沈着方法
21日前
三菱電機株式会社
浸漬処理装置及び浸漬処理方法
2か月前
大日本印刷株式会社
マスク装置の製造方法及びマスク装置
1か月前
セイコーエプソン株式会社
粒子被覆装置および粒子被覆方法
24日前
AGC株式会社
成膜装置および膜付き基板の製造方法
2か月前
セイコーエプソン株式会社
粒子被覆装置および粒子被覆方法
24日前
キヤノントッキ株式会社
成膜装置及び成膜方法
2か月前
キヤノントッキ株式会社
基板保持装置、及び成膜装置
1か月前
続きを見る