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公開番号
2024168186
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023084643
出願日
2023-05-23
発明の名称
成膜装置および膜付き基板の製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C23C
14/58 20060101AFI20241128BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】 基板上の膜の改質処理に伴うチャンバー内の改質によって生じるパーティクルの発生を抑制できる、成膜装置の提供。
【解決手段】 成膜チャンバーと、上記成膜チャンバー内に収容された基板上に膜を形成する成膜機構と、改質チャンバーと、上記改質チャンバー内に収容された上記基板上に形成された上記膜の表面に対してプラズマを供給するプラズマ供給機構と、上記成膜チャンバーおよび上記改質チャンバーとの間に配置され、上記成膜チャンバーおよび上記改質チャンバーの両方に接続し、上記基板を上記成膜チャンバーおよび改質チャンバーに搬送する搬送機構を備える搬送チャンバーとを有する、成膜装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
成膜チャンバーと、
前記成膜チャンバー内に収容された基板上に膜を形成する成膜機構と、
改質チャンバーと、
前記改質チャンバー内に収容された前記基板上に形成された前記膜の表面に対してプラズマを供給するプラズマ供給機構と、
前記成膜チャンバーおよび前記改質チャンバーとの間に配置され、前記成膜チャンバーおよび前記改質チャンバーの両方に接続し、前記基板を前記成膜チャンバーおよび改質チャンバーに搬送する搬送機構を備える搬送チャンバーとを有する、成膜装置。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
成膜チャンバーと、
前記成膜チャンバー内に収容された基板上に膜を形成する成膜機構と、
前記成膜チャンバーと接続される改質チャンバーと、
前記改質チャンバー内に収容された前記基板上に形成された前記膜の表面に対してプラズマを供給するプラズマ供給機構と、
前記成膜チャンバーと前記改質チャンバーとの間で前記基板を搬送する搬送手段とを有する、成膜装置。
【請求項3】
前記成膜チャンバーと、前記改質チャンバーとを仕切り、かつ、開閉可能な仕切り手段を備える、請求項1または2に記載の成膜装置。
【請求項4】
前記プラズマ供給機構が、プラズマを生成するプラズマ生成部と、前記プラズマ生成用のガスを供給するガス供給部とを備える、請求項1または2に記載の成膜装置。
【請求項5】
前記ガス供給部が、窒素系ガス、酸素系ガス、炭素系ガス、シラン系ガス、水素ガス、および、ハロゲン系ガスからなる群から選択される1種以上のガスを含むガスを供給する、請求項4に記載の成膜装置。
【請求項6】
前記ガス供給部が、窒素系ガスおよび酸素系ガスからなる群から選択される1種以上のガスを供給する、請求項4に記載の成膜装置。
【請求項7】
希釈ガス供給部をさらに有し、前記希釈ガス供給部は前記プラズマ供給機構に接続され、
前記希釈ガス供給部が、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、および、キセノンガスからなる群から選択される1種以上のガスを供給する、請求項4に記載の製膜装置。
【請求項8】
前記成膜機構が、マグネトロンスパッタリングを行う、請求項1または2に記載の成膜装置。
【請求項9】
前記成膜機構が、イオンビームスパッタリングを行う、請求項1または2に記載の成膜装置。
【請求項10】
前記成膜機構が、プラズマ化学気相蒸着を行う、請求項1または2に記載の成膜装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜装置に関する。
また、本発明は、上記成膜装置を用いた膜付き基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
成膜装置では、基板に対して所望の性質を有する膜が形成される。
形成される膜としては、金属元素等の単体からなる膜が形成される場合もあるが、例えば、金属元素と、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、リン、硫黄および塩素等の元素との金属化合物からなる膜が形成される場合もある。
上記のような金属化合物を基板上に成膜する場合、金属化合物のターゲットを用いて成膜する方法が挙げられる。金属化合物のターゲットを用いて成膜する場合、通常、プラズマを生成させて、スパッタリングにより成膜を行う。
上記のように金属化合物のターゲットを用いて成膜する場合、膜厚をよく制御して高品質なナノメートルオーダーの薄膜を形成することは一般的に難しい。
【0003】
これに対して、特許文献1では、成膜した金属薄膜の表面に対し、プラズマを供給して金属化合物の薄膜を形成する方法が開示されている。
より具体的には、特許文献1に開示された方法では、まず、金属のターゲットに対して不活性ガスのイオンを衝突させてスパッタリングし、基板上に金属薄膜を形成する。次いで、金属のターゲットに対する不活性ガスのイオンの供給を停止し、形成した金属薄膜に対し、RFコイルによって発生させた酸素プラズマまたは窒素プラズマを供給し、金属薄膜を酸化または窒化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-324969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の方法では、同一のチャンバー内で金属薄膜の形成処置、および、酸化または窒化処理が実施されている。すなわち、同一のチャンバー内で、金属薄膜の形成処理および改質処理が実施されている。
本発明者らが、上記方法および装置について検討したところ、形成した膜の表面にパーティクルが発生する場合が多いことを知見した。さらに、本発明者らは、基板上に形成した膜の改質処理を行うと、改質処理を行ったチャンバー内の化合物に由来するパーティクルが発生しやすいことを知見した。
昨今、更なるパーティクルの低減が求められており、基板上の膜の改質を行ってもパーティクルの発生が少ない成膜装置が求められていた。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、基板上の膜の改質処理に伴うチャンバー内の改質によって生じるパーティクルの発生を抑制できる、成膜装置の提供を課題とする。
また、本発明は、上記成膜装置を用いた膜付き基板の製造方法の提供も課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、成膜を行うチャンバーと、改質処理を行うチャンバーとを別のチャンバーとすることで、上記パーティクルの発生が抑制できることを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
〔1〕 成膜チャンバーと、
上記成膜チャンバー内に収容された基板上に膜を形成する成膜機構と、
改質チャンバーと、
上記改質チャンバー内に収容された上記基板上に形成された上記膜の表面に対してプラズマを供給するプラズマ供給機構と、
上記成膜チャンバーおよび上記改質チャンバーとの間に配置され、上記成膜チャンバーおよび上記改質チャンバーの両方に接続し、上記基板を上記成膜チャンバーおよび改質チャンバーに搬送する搬送機構を備える搬送チャンバーとを有する、成膜装置。
〔2〕 成膜チャンバーと、
上記成膜チャンバー内に収容された基板上に膜を形成する成膜機構と、
上記成膜チャンバーと接続される改質チャンバーと、
上記改質チャンバー内に収容された上記基板上に形成された上記膜の表面に対してプラズマを供給するプラズマ供給機構と、
上記成膜チャンバーと上記改質チャンバーとの間で上記基板を搬送する搬送手段とを有する、成膜装置。
〔3〕 上記成膜チャンバーと、上記改質チャンバーとを仕切り、かつ、開閉可能な仕切り手段を備える、〔1〕または〔2〕に記載の成膜装置。
〔4〕 上記プラズマ供給機構が、プラズマを生成するプラズマ生成部と、上記プラズマ生成用のガスを供給するガス供給部とを備える、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の成膜装置。
〔5〕 上記ガス供給部が、窒素系ガス、酸素系ガス、炭素系ガス、シラン系ガス、水素ガス、および、ハロゲン系ガスからなる群から選択される1種以上のガスを含むガスを供給する、〔4〕に記載の成膜装置。
〔6〕 上記ガス供給部が、窒素系ガスおよび酸素系ガスからなる群から選択される1種以上のガスを供給する、〔4〕または〔5〕に記載の成膜装置。
〔7〕 希釈ガス供給部をさらに有し、上記希釈ガス供給部は上記プラズマ供給機構に接続され、
上記希釈ガス供給部が、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、および、キセノンガスからなる群から選択される1種以上のガスを供給する、〔4〕~〔6〕のいずれか1つに記載の製膜装置。
〔8〕 上記成膜機構が、マグネトロンスパッタリングを行う、〔1〕~〔7〕のいずれか1つに記載の成膜装置。
〔9〕 上記成膜機構が、イオンビームスパッタリングを行う、〔1〕~〔7〕のいずれか1つに記載の成膜装置。
〔10〕 上記成膜機構が、プラズマ化学気相蒸着を行う、〔1〕~〔7〕のいずれか1つに記載の成膜装置。
〔11〕 上記改質チャンバーが、上記改質チャンバー内の気体を排気する排気機構をさらに備える、〔1〕~〔10〕のいずれか1つに記載の成膜装置。
〔12〕 上記プラズマ供給機構と、上記改質チャンバーに収容された上記基板を保持する基板ホルダーとの間に、さらに拡散失活板を備える、〔1〕~〔11〕のいずれか1つに記載の成膜装置。
〔13〕 〔1〕~〔12〕のいずれか1つに記載の成膜装置を用いる膜付き基板の製造方法であって、
上記成膜機構により、上記成膜チャンバーにおいて上記基板の一方の主面に対して膜を形成し、
上記膜が形成された上記基板を上記改質チャンバーに搬送し、
上記改質チャンバーに上記基板が収容された状態で、上記プラズマ供給機構により上記改質チャンバー内にプラズマを導入する、膜付き基板の製造方法。
〔14〕 上記プラズマ供給機構から、窒素系ガス、酸素系ガス、炭素系ガス、シラン系ガス、水素ガスおよび、ハロゲン系ガスからなる群から選択される1種以上のガスから生成されるプラズマを供給する、〔13〕に記載の膜付き基板の製造方法。
〔15〕 上記改質チャンバー内に収容された上記基板を、上記基板の主面の法線方向に沿う軸を中心に上記基板を回転させながら上記改質チャンバー内にプラズマを導入する、〔13〕または〔14〕に記載の膜付き基板の製造方法。
〔16〕 〔1〕~〔12〕のいずれか1つに記載の成膜装置を用いる反射型マスクブランクの製造方法であって、
上記成膜機構により、上記成膜チャンバーにおいて上記基板の一方の主面に対して多層反射膜を形成し、
上記多層反射膜が形成された上記基板を上記改質チャンバーに搬送し、
上記改質チャンバーに上記基板が収容された状態で、上記プラズマ供給機構により上記改質チャンバー内にプラズマを導入する、反射型マスクブランクの製造方法。
〔17〕 〔16〕に記載の反射型マスクブランクの製造方法であって、
上記多層反射膜が、高屈折率層と低屈折率層とを基板側からこの順に積層した積層構造を有し、
上記多層反射膜のうち、少なくとも基板側とは反対側の最表面の膜に対して上記プラズマ供給機構により上記改質チャンバー内にプラズマを導入して改質処理を行う、反射型マスクブランクの製造方法。
〔18〕 上記プラズマ供給機構から、窒素系ガス、酸素系ガス、炭素系ガス、水素ガス、および、ハロゲン系ガスからなる群から選択される1種以上のガスから生成されるプラズマを導入する、〔16〕または〔17〕に記載の反射型マスクブランクの製造方法。
〔19〕 上記プラズマ供給機構から、窒素系ガスおよび酸素系ガスからなる群から選択される1種以上のガスから生成されるプラズマを導入する、〔16〕~〔18〕のいずれか1つに記載の反射型マスクブランクの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、基板上の膜の改質処理に伴うチャンバー内の改質によって生じるパーティクルの発生を抑制できる成膜装置を提供できる。
また、本発明によれば、上記成膜装置を用いた膜付き基板の製造方法も提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施態様の成膜装置の模式図である。
本発明の第1実施態様の成膜装置が有する成膜チャンバーの断面を示す模式図である。
本発明の第1実施態様の成膜装置が有する改質チャンバーの断面を示す模式図である。
本発明の第2実施態様の成膜装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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