TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024123668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031276
出願日2023-03-01
発明の名称ターゲットおよび黒化膜
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C23C 14/34 20060101AFI20240905BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】低い反射率で、高温高湿下でも変色し難い長期耐食性を有し且つ電気比抵抗を低減させた黒化膜を形成するのに好適なスパッタリング用のターゲットを提供する。
【解決手段】スパッタリング用のターゲットは、CuaNibCocで表される組成を有し、前記a,b,cはそれぞれCu,Ni,Coの比率をat%で示し、a=100-b-c、5≦b≦20、0.1≦c≦10、c<bである。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
Cu
a
Ni
b
Co
c
で表される組成を有し、
前記a,b,cはそれぞれCu,Ni,Coの比率をat%で示し、
a=100-b-c、
5≦b≦20、
0.1≦c≦10、
c<b、
であることを特徴とするスパッタリング用のターゲット。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
組成が(Cu
a
Ni
b
Co
c

100-z
(O
x

y

z
で表される金属酸窒化物からなり、前記a,b,cはそれぞれ金属元素中のCu,Ni,Coの比率をat%で示し、前記x,yはそれぞれ非金属元素中のO,Nの比率をat%で示し、前記zは膜中の非金属元素の比率をat%で示し、
a=100-b-c、
5≦b<15、
0.1≦c≦10、
c<b、
2≦x≦8、
y=100-x、
40≦z≦60
であることを特徴とする黒化膜。
【請求項3】
組成が(Cu
a
Ni
b
Co
c

100-z
(O
x

y

z
で表される金属酸窒化物からなり、前記a,b,cはそれぞれ金属元素中のCu,Ni,Coの比率をat%で示し、前記x,yはそれぞれ非金属元素中のO,Nの比率をat%で示し、前記zは膜中の非金属元素の比率をat%で示し、
a=100-b-c、
15≦b≦20、
0.1≦c≦10、
c<b、
4≦x≦6、
y=100-x、
40≦z≦60
であることを特徴とする黒化膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、スパッタリング用のターゲットおよびこのターゲットを用いて好適に形成することができる黒化膜に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、液晶パネルで代表される表示装置(ディスプレイ装置)の上面にタッチ操作検出用のセンサ(タッチパネルセンサ)を重ねて、表示と入力の2つの機能を融合した装置である。このタッチパネルでは、操作者が画面上の表示をタッチ操作すると、操作された位置の情報が外部に信号として出力され、そして外部装置が操作位置の位置情報に基づいて操作者が望む適切な動作を行う。
【0003】
従来よりタッチパネルセンサにおいては、電極として透明なITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)電極が用いられているが、ITOは、電気比抵抗が高く、また曲げ性にも劣るため、近年におけるタッチパネルの大型化や曲面化に十分対応できない問題を有している。
そのため、ITOよりも電気比抵抗や曲げ性に優れるCuやAlをメッシュ状に加工したメタルメッシュ配線が使用され始めてきている。この金属線を用いた金属電極の場合、金属線が不透明で金属光沢を有することから、外部からの光がこの金属線に当って反射し、その反射光によって表示部に対する視認性が低下することが問題とされている。そして、この問題を解決する手段として、金属線の表面に反射低減膜としての黒化膜を形成することが提案されている(下記特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-216795号公報
特開2016-216797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、反射低減膜としての黒化膜は、今後、車載用途での適用の拡大が予想されており、高温高湿下でも膜面が変色し難い長期耐食性が求められている。例えば上記特許文献1に記載された黒化膜はCuNiW合金の酸化物、また特許文献2に記載された黒化膜はCuNiMo合金の酸化物から成るものであるが、これら公知の黒化膜においては十分な長期耐食性は得られていない。
【0006】
また金属電極として機能する金属層の表面に設けられた黒化膜の電気比抵抗が高くなってしまうと、金属層と他の配線との電気的な接続が黒化膜により阻害されてしまうため、黒化膜においては反射率や長期耐食性の改善のほか、電気比抵抗を低減させることも求められている。
【0007】
本発明は以上のような事情を背景とし、低い反射率で、高温高湿下でも変色し難い長期耐食性を有し且つ電気比抵抗を低減させた黒化膜を提供すること、および、この黒化膜を形成するのに好適なスパッタリング用のターゲットを提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
而してこの発明の第1の局面の黒化膜は次のように規定される。即ち、
組成が(Cu
a
Ni
b
Co
c

100-z
(O
x

y

z
で表される金属酸窒化物からなり、前記a,b,cはそれぞれ金属元素中のCu,Ni,Coの比率をat%で示し、前記x,yはそれぞれ非金属元素中のO,Nの比率をat%で示し、前記zは膜中の非金属元素の比率をat%で示し、
a=100-b-c、5≦b<15、0.1≦c≦10、c<b、2≦x≦8、y=100-x、40≦z≦60である。
このように規定された第1の局面の黒化膜によれば、低い反射率で、高温高湿下でも変色し難い長期耐食性を有し且つ電気比抵抗を低減させた黒化膜を提供することができる。
【0009】
この発明の第2の局面の黒化膜は次のように規定される。即ち、
組成が(Cu
a
Ni
b
Co
c

100-z
(O
x

y

z
で表される金属酸窒化物からなり、前記a,b,cはそれぞれ金属元素中のCu,Ni,Coの比率をat%で示し、前記x,yはそれぞれ非金属元素中のO,Nの比率をat%で示し、前記zは膜中の非金属元素の比率をat%で示し、
a=100-b-c、15≦b≦20、0.1≦c≦10、c<b、4≦x≦6、y=100-x、40≦z≦60である。
このように規定された第2の局面の黒化膜においても、低い反射率で、高温高湿下でも変色し難い長期耐食性を有し且つ電気比抵抗を低減させた黒化膜を提供することができる。
【0010】
この発明の第3の局面のターゲットは次のように規定される。即ち、
Cu
a
Ni
b
Co
c
で表される組成を有し、前記a,b,cはそれぞれCu,Ni,Coの比率をat%で示し、
a=100-b-c、5≦b≦20、0.1≦c≦10、c<bである。
このように規定された第3の局面のスパッタリング用のターゲットを用いることで、上記第1または第2の局面の黒化膜を、スパッタ装置を用いた反応性スパッタリングにて好適に成膜することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

大同特殊鋼株式会社
濡れ性試験装置
13日前
大同特殊鋼株式会社
坩堝スカムの除去方法
7日前
大同特殊鋼株式会社
ターゲットおよび黒化膜
7日前
株式会社Gaianixx
成膜装置
3か月前
個人
マイクロ波プラズマCVD装置
2か月前
個人
マイクロ波プラズマCVD装置
1か月前
メック株式会社
銅のエッチング剤
3か月前
株式会社アイセロ
防錆フィルム
5か月前
個人
ダイヤモンド合成用プラズマCVD装置
3か月前
株式会社神戸製鋼所
アーク蒸発源
4か月前
日東電工株式会社
銅層付フィルム
3か月前
株式会社昭和真空
成膜装置
23日前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法
1か月前
株式会社レゾナック
成膜装置
2か月前
株式会社カネカ
気化装置及び蒸着装置
13日前
トヨタ自動車株式会社
部材及びその製造方法
1か月前
株式会社川本製作所
ポンプ
2か月前
三浦工業株式会社
蒸気ボイラ装置用水処理剤
2か月前
北川工業株式会社
導電反射膜
5か月前
株式会社アルバック
スパッタリング装置
4か月前
株式会社アルバック
スパッタリング装置
3か月前
株式会社アルバック
スパッタリング装置
1か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
2か月前
伯東株式会社
冷却水系に設けられた金属の腐食抑制方法
1か月前
クアーズテック合同会社
半導体熱処理部材
2か月前
AGC株式会社
マグネトロンスパッタ装置
2か月前
マクセル株式会社
部分めっき部品の製造方法
1か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜装置および成膜方法
4か月前
株式会社神戸製鋼所
金属-有機化合物複合材
5か月前
上村工業株式会社
めっき析出状況の測定装置
16日前
マクセル株式会社
部分メッキ部品の製造方法
2か月前
北京科技大学
溶融塩電解による高珪素鋼の製造方法
13日前
株式会社アルバック
成膜方法および成膜装置
4か月前
ノリタケ株式会社
添加剤および金属の製造方法
24日前
株式会社サンギ
膜形成装置
2か月前
株式会社クラフト
膜厚調整装置及び加飾容器の製造方法
2か月前
続きを見る