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公開番号
2025102321
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023219678
出願日
2023-12-26
発明の名称
リチウムイオン電池用負極材料粉末
出願人
大同特殊鋼株式会社
代理人
個人
主分類
H01M
4/38 20060101AFI20250701BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】着火しづらく、安全性に優れ、かつ良好な耐水性も有するリチウムイオン電池用負極材料粉末を提供する。
【解決手段】Si含有造粒体を含む負極材料粉末であって、前記Si含有造粒体はSi系粉末及び炭素材料を含み、前記Si系粉末はSi相とSiX化合物相とを含む一次粒子であり、前記SiX化合物相は、Siと元素Xとを含み、前記元素Xは、Fe、Co、Cr、Mn、Ni、Zr、Ti、B、及びPからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、前記Si系粉末の平均一次粒子径は0.1μm以上であり、前記Si含有造粒体の平均二次粒子径は2μm以上であり、前記Si系粉末は、表面が前記炭素材料で被覆され、かつ、前記炭素材料で結合されており、前記Si系粉末の、式{58.1×平均一次粒子径(μm)+5.6×炭素量(質量%)}で表される炭素被覆パラメータAは15超である、リチウムイオン電池用負極材料粉末。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Si含有造粒体を含む負極材料粉末であって、
前記Si含有造粒体はSi系粉末及び炭素材料を含み、
前記Si系粉末はSi相とSiX化合物相とを含む一次粒子であり、
前記SiX化合物相は、Siと元素Xとを含み、
前記元素Xは、Fe、Co、Cr、Mn、Ni、Zr、Ti、B、及びPからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記Si系粉末の平均一次粒子径は0.1μm以上であり、
前記Si含有造粒体の平均二次粒子径は2μm以上であり、
前記Si系粉末は、表面が前記炭素材料で被覆され、かつ、前記炭素材料で結合されており、
前記Si系粉末の、下記式で表される炭素被覆パラメータAは15超である、リチウムイオン電池用負極材料粉末。
炭素被覆パラメータA=58.1×平均一次粒子径(μm)+5.6×炭素量(質量%)
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記Si含有造粒体におけるSiCの含有割合は15%未満である、請求項1に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
【請求項3】
前記炭素被覆パラメータAは48超である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
【請求項4】
前記Si系粉末の平均一次粒子径は5.0μm以下である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
【請求項5】
前記Si含有造粒体の平均二次粒子径は20μm以下である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
【請求項6】
前記Si含有造粒体のアスペクト比は1.0~1.8である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
【請求項7】
前記Si系粉末は、さらにSnCu化合物相、及びAlCu化合物相からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む一次粒子であり、
前記SnCu化合物相は、SnとCuとを含み、
前記AlCu化合物相は、AlとCuとを含み、
前記Si系粉末における前記Si相の含有割合は30質量%以上である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
【請求項8】
前記Si系粉末における、前記SnCu化合物相及び前記AlCu化合物相の合計の含有割合は0.1~15質量%である、請求項7に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明はリチウムイオン電池用負極材料粉末に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は高容量、高電圧で小型化が可能である利点を有し、携帯電話やノートパソコン等の電源として広く用いられている。また近年、電気自動車やハイブリッド自動車等のパワー用途の電源として大きな期待を集め、その開発が活発に進められている。
【0003】
このリチウムイオン電池では、正極と負極との間でリチウムイオン(以下Liイオンとする)が移動して充電と放電とが行われ、負極側では充電時に負極活物質中にLiイオンが吸蔵され、放電時には負極活物質からLiイオンが放出される。
【0004】
上記のうち、負極活物質として黒鉛が広く使用されていたが、その理論容量は372mAh/gに過ぎず、より一層の高容量化が望まれていた。
そこで、リチウムイオン電池用負極活物質として、黒鉛の約10倍もの容量を発揮するSiが提案されている。
しかしながら、Siは充放電を繰り返した際のサイクル特性に課題があった。
【0005】
これに対し、特許文献1には、熱CVD(thermal chemical vapor deposition)法を用いて、ケイ素材料の周囲に、空隙を隔てて炭素材料が形成された電池用負極材料が開示されている。また、特許文献2には、ケイ素酸化物粒子の表面の一部又は全部に炭素を有するリチウム二次電池用負極材料が開示されている。さらに、特許文献3には、酸化ケイ素の周囲が炭素材粒子に包囲された炭素材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6978947号公報
特許第6615431号公報
特許第5516529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1~3のいずれの場合も、所望する負極材料又は炭素材を得るにあたり、その製造工程上、活物質であるSiOxで表される酸化ケイ素の表面に炭素を被覆している。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、上記特許文献1~3のいずれの場合も、Si系粉末が比較的低温で着火しやすく、さらに、水分と反応して水素(H
2
)を発生しやすいことが分かった。
【0008】
そこで本発明は、着火しづらく安全性に優れ、かつ良好な耐水性も有するリチウムイオン電池用負極材料粉末の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題に対し、本発明者らが鋭意検討を行った結果、Si相及びSiX化合物相を含む一次粒子であるSi系粉末そのものを炭素材料で被覆し、かつ、その平均一次粒子径や被覆の程度を調整し、特定のパラメータを満たすことで、着火しづらく良好な安全性を実現しつつ、さらには水分との反応による水素発生量の少ない良好な耐水性を実現できることが分かり、本発明を完成するに至った。
そしてさらに検討を進めた結果、上記パラメータは、サイクル特性にも関係することが分かった。
【0010】
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
[1] Si含有造粒体を含む負極材料粉末であって、
前記Si含有造粒体はSi系粉末及び炭素材料を含み、
前記Si系粉末はSi相とSiX化合物相とを含む一次粒子であり、
前記SiX化合物相は、Siと元素Xとを含み、
前記元素Xは、Fe、Co、Cr、Mn、Ni、Zr、Ti、B、及びPからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記Si系粉末の平均一次粒子径は0.1μm以上であり、
前記Si含有造粒体の平均二次粒子径は2μm以上であり、
前記Si系粉末は、表面が前記炭素材料で被覆され、かつ、前記炭素材料で結合されており、
前記Si系粉末の、下記式で表される炭素被覆パラメータAは15超である、リチウムイオン電池用負極材料粉末。
炭素被覆パラメータA=58.1×平均一次粒子径(μm)+5.6×炭素量(質量%)
[2] 前記Si含有造粒体におけるSiCの含有割合は15%未満である、前記[1]に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
[3] 前記炭素被覆パラメータAは48超である、前記[1]又は[2]に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
[4] 前記Si系粉末の平均一次粒子径は5.0μm以下である、前記[1]~[3]のいずれか1に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
[5] 前記Si含有造粒体の平均二次粒子径は20μm以下である、前記[1]~[4]のいずれか1に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
[6] 前記Si含有造粒体のアスペクト比は1.0~1.8である、前記[1]~[5]のいずれか1に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
[7] 前記Si系粉末は、さらにSnCu化合物相、及びAlCu化合物相からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む一次粒子であり、
前記SnCu化合物相は、SnとCuとを含み、
前記AlCu化合物相は、AlとCuとを含み、
前記Si系粉末における前記Si相の含有割合は30質量%以上である、前記[1]~[6]のいずれか1に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
[8] 前記Si系粉末における、前記SnCu化合物相及び前記AlCu化合物相の合計の含有割合は0.1~15質量%である、前記[7]に記載のリチウムイオン電池用負極材料粉末。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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