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公開番号
2025091317
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-18
出願番号
2023206522
出願日
2023-12-06
発明の名称
フェライト系ステンレス鋼及び鋼板
出願人
大同特殊鋼株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250611BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】耐酸化性及び熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼及びその鋼板を提供すること。
【解決手段】フェライト系ステンレス鋼は、0<C≦0.03mass%、Si≦0.05mass%、0.30≦Mn≦1.00mass%、P≦0.05mass%、S≦0.05mass%、Cu≦0.10mass%、Ni≦0.20mass%、20.0≦Cr≦25.0mass%、Co≦0.10mass%、Al≦0.10mass%、0.01≦Ti≦0.30mass%、0<N≦0.03mass%、及び、0.05≦La≦0.30mass%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、0.05≦V≦2.00mass%、0.05≦Nb≦2.00mass%、0.05≦Ta≦0.30mass%、及び、0.0010≦B≦0.0100mass%からなる群から選ばれる少なくとも1つをさらに含む。鋼板はフェライト系ステンレス鋼からなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
0<C≦0.03mass%、
Si≦0.05mass%、
0.30≦Mn≦1.00mass%、
P≦0.05mass%、
S≦0.05mass%、
Cu≦0.10mass%、
Ni≦0.20mass%、
20.0≦Cr≦25.0mass%、
Co≦0.10mass%、
Al≦0.10mass%、
0.01≦Ti≦0.30mass%、
0<N≦0.03mass%、及び、
0.05≦La≦0.30mass%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
0.05≦V≦2.00mass%、
0.05≦Nb≦2.00mass%、
0.05≦Ta≦0.30mass%、及び、
0.0010≦B≦0.0100mass%
からなる群から選ばれる少なくとも1つの元素をさらに含む
フェライト系ステンレス鋼。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼からなる鋼板。
【請求項3】
厚さが3.5mm以下である請求項2の鋼板。
【請求項4】
固体酸化物形燃料電池(SOFC)用セパレータ、又は、固体酸化物形電解セル(SOEC)用セパレータに用いられる請求項2に記載の鋼板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェライト系ステンレス鋼及び鋼板に関し、さらに詳しくは、固体酸化物形燃料電池(SOFC)用セパレータ又は固体酸化物形電解セル(SOEC)用セパレータとして好適なフェライト系ステンレス鋼及びこれを用いた鋼板に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
フェライト系ステンレス鋼は、常温でフェライト組織を有するステンレス鋼である。フェライト系ステンレス鋼は、耐熱性、耐酸化性及び冷間加工性に優れ、熱膨張係数が他の材料に比べて小さいという特徴がある。そのため、フェライト系ステンレス鋼は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)用セパレータ又は固体酸化物形電解セル(SOEC)用セパレータへの使用が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、所定量のCr、C、Si、Mn、P、S、Al、N、Nb、Ni、Mo、Sn、及び、Bを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
同文献には、
(A)良好な耐酸化性を得るためにはAl量を1.00mass%以上にする必要があるが、Al量が3.00mass%を超えると鋼の靱性が低下する点、
(B)改質環境下での耐酸化性を向上させるためにはSi量を0.50mass%以上にする必要がある点、及び、
(C)このようなフェライト系ステンレス鋼は、高い耐酸化性と高い高温強度を有しているために、SOFC用の高温部材として好適である点
が記載されている。
【0004】
特許文献2には、所定量のC、Si、Mn、P、S、Cr、Ni、Ti、Al、及び、Nを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる燃料電池のセパレータ用ステンレス鋼板が開示されている。
同文献には、
(A)所定量のCr及びTiを含むステンレス鋼板を陽極酸化処理すると、鋼板表面にCr及びTiを含有する微細析出物を析出させることができ、鋼板の接触抵抗を低減することができる点、及び、
(B)REMは脱酸に有効な元素であるが、REM量が0.100mass%を超えると、熱間加工性が低下する点、
が記載されている。
【0005】
特許文献3には、所定量のCr、C、Si、Mn、Al、P、S、及び、Nを含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
同文献には、
(A)Al含有フェライト系ステンレス鋼冷延焼鈍板において、集合組織を最適化すると、クリープ特性が向上する点、及び、
(B)Al量が0.5%未満になると、Al系酸化物被膜が形成されにくくなるために、Cr蒸発の抑制効果が得られない点
が記載されている。
【0006】
特許文献4には、所定量のC、Si、Mn、Ni、Cr、Cu、及び、Alを含み、さらにY、REM及びZrの一種又は二種以上を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる固体酸化物型燃料電池セパレータ用鋼が開示されている。
同文献には、
(A)Siはセパレータの耐酸化性を向上させる作用があり、Si量の好ましい下限は0.05mass%である点、及び、
(B)セパレータの耐酸化性を向上させるためには、Cu量を0.3mass%以上添加する必要がある点、及び、
(C)Y、REM、又は、Zrを少量添加すると、耐酸化性及び酸化皮膜の電気伝導度を大幅に改善することができる点
が記載されている。
【0007】
SOFCは、電解質の両面にアノード(燃料極)及びカソード(空気極)が接合された単セルと、単セルの両側に配置されたセパレータとを備えている。SOECは、SOFCと構造は同じであるが、SOFCとは逆の反応を生じさせるものである。また、SOFCやSOECの作動温度は、数百℃に達する。そのため、セパレータには、耐酸化性、電子伝導性、低熱膨張係数などの特性が求められる。また、セパレータを低コスト化するためには、セパレータ用材料には易加工性も求められる。
【0008】
この点に関し、特許文献1、3に記載のフェライト系ステンレス鋼は、Al量が過剰であるために、熱膨張係数が大きい。また、高温酸化雰囲気下で使用すると、表面にAl系酸化物が形成され、電子伝導性が低下しやすい。
また、特許文献4に記載のセパレータ用鋼は、Si量が過剰であるために、セパレータの最表層における緻密なMn系酸化物(耐Cr揮発性を有する酸化物)の形成を妨げるおそれがある。
【0009】
また、特許文献2、4には、REM(いわゆる「ミッシュメタル」)の添加が耐酸化性の向上に有効である点が記載されているが、REMに含まれるCeはステンレス鋼の熱間加工性を低下させる作用が大きい。また、ステンレス鋼中に過剰のNが含まれていると、REMがNと結合して析出物を形成し、REM添加による効果(例えば、耐酸化性の向上)が失われる場合がある。
さらに、特許文献4では、C量の上限が0.2mass%となっているが、添加量の制限が甘く、鋭敏化の可能性が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2020-066792号公報
国際公開第2017/212905号
特開2018-080371号公報
特開2005-320625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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