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公開番号
2025096071
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023212561
出願日
2023-12-15
発明の名称
線材
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
アセンド弁理士法人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250619BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】十分な伸線加工性を有し、かつ、素材として用いられ製造される鋼線において、優れた耐久比が得られる線材を提供する。
【解決手段】本開示による線材は、化学組成が、質量%で、C:0.70~1.10%未満、Si:0.10~1.00%、Mn:0.20~1.00%、V:0.10~0.40%、P:0.020%以下、S:0.020%以下、Al:0.080%以下、N:0.0100%以下、及び、O:0.0050%以下、を含有し、残部がFe及び不純物からなり、パーライトの面積率が90%以上であり、SEM-EDX装置を用いてパーライトのラメラセメンタイトを含む領域を点分析することにより得られる質量%でのC濃度をC
C
(%)と定義し、点分析により得られる質量%でのV濃度をV
C
(%)と定義したとき、式(1)を満たす。
0.15≦V
C
/(C
C
×V)≦1.00 (1)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
化学組成が、質量%で、
C:0.70~1.10%未満、
Si:0.10~1.00%、
Mn:0.20~1.00%、
V:0.10~0.40%、
P:0.020%以下、
S:0.020%以下、
Al:0.080%以下、
N:0.0100%以下、及び、
O:0.0050%以下、を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
ミクロ組織において、パーライトの面積率が90%以上であり、
SEM-EDX装置を用いて前記パーライトのラメラセメンタイトを含む領域を点分析することにより得られる質量%でのC濃度をC
C
(%)と定義し、
前記点分析により得られる質量%でのV濃度をV
C
(%)と定義したとき、
式(1)を満たす、
線材。
0.15≦V
C
/(C
C
×V)≦1.00 (1)
ここで、式(1)中のVには、前記化学組成における質量%でのV含有量が代入される。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
化学組成が、質量%で、
C:0.70~1.10%未満、
Si:0.10~1.00%、
Mn:0.20~1.00%、
V:0.10~0.40%、
P:0.020%以下、
S:0.020%以下、
Al:0.080%以下、
N:0.0100%以下、及び、
O:0.0050%以下、を含有し、
さらに、第1群及び第2群からなる群から選択される1種以上を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
ミクロ組織において、パーライトの面積率が90%以上であり、
SEM-EDX装置を用いて前記パーライトのラメラセメンタイトを含む領域を点分析することにより得られる質量%でのC濃度をC
C
(%)と定義し、
前記点分析により得られる質量%でのV濃度をV
C
(%)と定義したとき、
式(1)を満たす、
線材。
[第1群]
Cr:0.50%以下、
Cu:0.50%以下、
Ni:0.50%以下、
Sn:0.100%以下、
Mo:0.20%以下、
Nb:0.100%以下、
Ti:0.100%以下、
B:0.0050%以下、
Co:0.50%以下、及び、
W:0.20%以下、からなる群から選択される1種以上
[第2群]
Ca:0.0050%以下、
Mg:0.0050%以下、
Zr:0.010%以下、及び、
希土類元素:0.005%以下、からなる群から選択される1種以上
0.15≦V
C
/(C
C
×V)≦1.00 (1)
ここで、式(1)中のVには、前記化学組成における質量%でのV含有量が代入される。
【請求項3】
請求項2に記載の線材であって、
前記第1群を含有する、
線材。
【請求項4】
請求項2に記載の線材であって、
前記第2群を含有する、
線材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、線材に関し、さらに詳しくは、自動車用タイヤ用途のビード、スチールコード、橋梁用途のワイヤロープ、エレベーター用途のワイヤロープ、PC鋼線、及び、送電用ワイヤ等に用いられる鋼線の素材に適した線材に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車用タイヤ用途のビード、スチールコード、橋梁用途のワイヤロープ、エレベーター用途のワイヤロープ、PC鋼線、及び、送電用ワイヤ等には、鋼線が用いられる。鋼線は例えば、線材に対して伸線加工を実施した後、ブルーイング処理を施して製造される。
【0003】
近年、鋼線には高い引張強さが求められている。一方、上述の用途に用いられる鋼線では、使用状況下で繰り返し負荷がかかるため、優れた耐久比(=疲労強度/引張強さ)も求められている。さらに、鋼線を製造する場合、鋼線の素材である線材に対して複数回伸線加工を実施する場合がある。したがって、線材には、十分な伸線加工性も求められる。
【0004】
線材の伸線加工性の向上、及び、線材を素材として製造される鋼線の耐久比の向上に関する技術が、特開2011-225990号公報(特許文献1)に提案されている。
【0005】
特許文献1に開示された線材は、質量%で、C:0.70~1.2%、Si:0.1~1.5%、Mn:0.1~1.5%、P:0.015%以下(0%を含まない)、S:0.015%以下(0%を含まない)、Al:0.005%以下(0%を含まない)、B:0.0005~0.010%、N:0.002~0.005%を含有し、固溶Nが0.0015%以下(0%を含む)であり、残部が鉄及び、不可避的不純物からなり、パーライト組織の面積率が90%以上であって、パーライト組織2000μm
2
中に円相当直径が100nm以上、1000nm未満のBN系化合物が100個以下(0個を含む)、円相当直径が1000nm以上であるBN系化合物が10個以下(0個を含む)であることを特徴とする。特許文献1では、BN系化合物の個数を制御することにより、伸線加工性及び耐久比を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-225990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に提案された線材では、鋼中のBN系化合物を制御して、伸線加工性及び耐久比を改善している。しかしながら、他の手段により、これらの特性を高めてもよい。
【0008】
本開示の目的は、十分な伸線加工性を有し、かつ、素材として用いられ製造される鋼線において、優れた耐久比が得られる線材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の線材は、
化学組成が、質量%で、
C:0.70~1.10%未満、
Si:0.10~1.00%、
Mn:0.20~1.00%、
V:0.10~0.40%、
P:0.020%以下、
S:0.020%以下、
Al:0.080%以下、
N:0.0100%以下、及び、
O:0.0050%以下、を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
ミクロ組織において、パーライトの面積率が90%以上であり、
SEM-EDX装置を用いて前記パーライトのラメラセメンタイトを含む領域を点分析することにより得られる質量%でのC濃度をC
C
(%)と定義し、
前記点分析により得られる質量%でのV濃度をV
C
(%)と定義したとき、
式(1)を満たす。
0.15≦V
C
/(C
C
×V)≦1.00 (1)
ここで、式(1)中のVには、前記化学組成における質量%でのV含有量が代入される。
【0010】
本開示の線材は、
化学組成が、質量%で、
C:0.70~1.10%未満、
Si:0.10~1.00%、
Mn:0.20~1.00%、
V:0.10~0.40%、
P:0.020%以下、
S:0.020%以下、
Al:0.080%以下、
N:0.0100%以下、及び、
O:0.0050%以下、を含有し、
さらに、第1群及び第2群からなる群から選択される1種以上を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
ミクロ組織において、パーライトの面積率が90%以上であり、
SEM-EDX装置を用いて前記パーライトのラメラセメンタイトを含む領域を点分析することにより得られる質量%でのC濃度をC
C
(%)と定義し、
前記点分析により得られる質量%でのV濃度をV
C
(%)と定義したとき、
式(1)を満たす。
[第1群]
Cr:0.50%以下、
Cu:0.50%以下、
Ni:0.50%以下、
Sn:0.100%以下、
Mo:0.20%以下、
Nb:0.100%以下、
Ti:0.100%以下、
B:0.0050%以下、
Co:0.50%以下、及び、
W:0.20%以下、からなる群から選択される1種以上
[第2群]
Ca:0.0050%以下、
Mg:0.0050%以下、
Zr:0.010%以下、及び、
希土類元素:0.005%以下、からなる群から選択される1種以上
0.15≦V
C
/(C
C
×V)≦1.00 (1)
ここで、式(1)中のVには、前記化学組成における質量%でのV含有量が代入される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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