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公開番号
2025154774
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024057961
出願日
2024-03-29
発明の名称
金属の抽出方法
出願人
住友金属鉱山株式会社
代理人
個人
主分類
C22B
3/42 20060101AFI20251002BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】抽出対象金属と不純物金属とを含有する溶液に対するキレート樹脂を用いたイオン交換処理においてキレート樹脂への不純物金属の吸着を抑え、抽出対象金属を効果的に吸着させる技術を提供する。
【解決手段】本発明は、抽出対象金属Mと不純物金属Nとを含む溶液から抽出対象金属Mを抽出する方法であって、溶液をキレート樹脂に通液して抽出対象金属Mをキレート樹脂に吸着させる工程を含むイオン交換処理を行い、イオン交換処理では、キレート樹脂への抽出対象金属Mの吸着量をq
M
、最大吸着量をq
max,M
としたときq
M
/q
max,M
=0.5となる通液量BVの値を下限値とし、抽出対象金属Mの最大吸着量q
max,M
となる通液量BVの値、又は、抽出対象金属Mと不純物金属Nとの関係で定義される見かけの分離係数α
app,N
M
が1となる通液量BVの値、のいずれか小さい方を上限値とし、溶液の通液量BVを下限値から上限値までの範囲とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
抽出対象金属Mと、所定の不純物金属Nとを含有する溶液から、該抽出対象金属Mを抽出する金属の抽出方法であって、
前記溶液を、キレート樹脂を充填したカラムに通液することで、該溶液に含まれる前記抽出対象金属Mを該キレート樹脂に吸着させる吸着工程を含むイオン交換処理を行い、
前記イオン交換処理では、
前記キレート樹脂への抽出対象金属Mの吸着量をq
M
、該キレート樹脂への抽出対象金属Mの最大吸着量をq
max,M
したとき、q
M
/q
max,M
=0.5となる前記溶液の通液量BVの値を下限値とし、
前記キレート樹脂への抽出対象金属Mの最大吸着量q
max,M
となる前記溶液の通液量BVの値、あるいは、該溶液に含まれる抽出対象金属Mと所定の不純物金属Nとの関係における下記のように定義される見かけの分離係数α
app,N
M
が1となる前記溶液の通液量BVの値、のいずれか小さい方の値を上限値として、
前記溶液の通液量BVを、前記下限値から前記上限値までの範囲とする、
金属の抽出方法。
(ここで、前記見かけの分離係数α
app,N
M
は、抽出対象金属Mと所定の不純物金属Nのそれぞれの見かけの分配率D
app,i
により、α
app,N
M
=D
app,M
/D
app,N
で表され、前記見かけの分配率D
app,i
は、前記キレート樹脂への吸着量q
i
と、前記溶液を前記カラムに通液させた後の通液後液中の濃度C
ef,i
とにより、D
app,i
=q
i
/C
ef,i
で表される。)
続きを表示(約 270 文字)
【請求項2】
前記溶液を前記カラムに通液させる前の該溶液中の金属濃度に対する、前記通液後液中の金属濃度の割合で表される漏洩率に関して、
前記抽出対象金属Mの漏洩率が、前記所定の不純物金属Nの漏洩率より小さい、
請求項1に記載の金属の抽出方法。
【請求項3】
前記キレート樹脂は、イミノジ酢酸型のキレート樹脂である、
請求項1又は2に記載の金属の抽出方法。
【請求項4】
前記溶液に含まれる抽出対象金属Mの濃度が1mg/L以上である、
請求項1又は2に記載の金属の抽出方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属の抽出方法に関するものである。より詳しくは、抽出対象の金属と不純物とを含有する溶液に対してキレート樹脂を用いたイオン交換処理を行うことによって金属を抽出する方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
抽出対象の金属と、所定の不純物金属とを含有する溶液からその抽出対象の金属を抽出分離する方法として、例えば、キレート樹脂を用いたイオン交換処理が行われている。
【0003】
キレート樹脂を用いたイオン交換処理は、キレート樹脂と抽出対象の金属イオンとの間でキレートを形成してその金属を選択的に捕捉する性質を利用した抽出方法である。
【0004】
金属製錬の分野においても、例えば、ニッケル酸化鉱石に対して湿式製錬プロセスを経て得られた酸性溶液から、特定の有価金属を抽出するための方法として、キレート樹脂を用いたイオン交換処理が行われている。
【0005】
より具体的には、ラテライト鉱やリモナイト鉱等に代表されるニッケル酸化鉱石には微量のスカンジウムが含まれており、そのニッケル酸化鉱石に対して湿式製錬プロセスを行って得られる酸性溶液は、スカンジウムが含有された溶液となる。スカンジウムは、高強度アルミ合金の添加剤や燃料電池の電極材料として極めて価値の高い有価金属である。
【0006】
ところが、ニッケル酸化鉱石に対する湿式製錬プロセスを経て分離されるスカンジウムは、希薄なものであり、また多種多様な不純物金属が共存した状態となっている。そのため、有価金属のスカンジウムを不純物金属と分離することによって回収するには、更なる精製処理が必要となる。
【0007】
このとき、例えばこの精製処理としては、キレート樹脂を用いたイオン交換処理を適用することができる。
【0008】
例えば、特許文献1には、先ず、ニッケル酸化鉱石を酸化性雰囲気の高温高圧下で酸性溶液中にニッケルとスカンジウムとを選択的に浸出させて浸出液を得た後、その浸出液のpHを2~4に調整して、硫化剤の使用によってニッケルを硫化物として選択的に沈殿回収する。次に、得られたニッケル回収後の硫化後液をキレート樹脂と接触させてスカンジウムを吸着させ、キレート樹脂を希酸で洗浄した後、洗浄後キレート樹脂と強酸とを接触させることでスカンジウムを溶離する技術が開示されている。
【0009】
ここで、ニッケル酸化鉱石には、産出する地域によって種類や量の大小にばらつきはあるものの、鉄、アルミニウム、クロム、マンガン、マグネシウム等の不純物金属が含まれていることが知られている。特に、不純物金属であるクロムは、スカンジウムと似た挙動をとり、キレート樹脂に吸着しやすいという特徴がある。
【0010】
そのため、特許文献2では、スカンジウムとクロムを含有する酸性溶液を所定の温度でキレート樹脂と接触させることでクロムの吸着量を低減してスカンジウムの回収量を増加させる技術が開示されている。この方法によれば、キレート樹脂へのクロムを含む不純物金属の吸着量を抑えることができ、有用である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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