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公開番号2025012179
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114824
出願日2023-07-13
発明の名称水中金属の回収除去方法
出願人ハイモ株式会社
代理人
主分類C22B 3/24 20060101AFI20250117BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】
廃水や廃液等の水中の金属の回収除去方法に関し、詳しくは比較的安価で簡易な操作で効率的に金属を回収除去する方法を提供すること。
【解決手段】
ポリビニルアミン系水溶性高分子を水に添加しアルカリ処理することで、簡易で効率的に金属を回収除去することが可能となる。水にアルカリ剤を添加してpH7~12にアルカリ処理することが好ましい。又、アルカリ処理後、高分子凝集剤を添加することで処理効果が促進されるため好ましい。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
金属を含有している水に、ポリビニルアミン系水溶性高分子を添加後、アルカリ処理することを特徴とする水中の金属の回収除去方法。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
前記水にアルカリ剤を添加してpH7~12にアルカリ処理することを特徴とする請求項1に記載の水中の金属の回収除去方法。
【請求項3】
アルカリ処理後、高分子凝集剤を添加することを特徴とする請求項1あるいは2に記載の水中の金属の回収除去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水中の金属の回収除去方法に関する。詳しくは、高分子を用いて水中の金属を共沈させて回収除去する方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
各種産業廃水や廃液中の重金属イオンの環境規制を遵守するため、厳しい排出基準値が設定されている。そのため廃水や廃液中の重金属イオンを除去するための様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、金属イオンを含有する廃水、特に銅イオンを含有する半導体装置製造プロセスからの廃水を処理する装置として、電解析出操作とイオン交換操作とを組み合わせる方法が開示されている。この場合、特定の装置や操作が必要であり、一般的な廃水への適用は困難である。
一方で、近年では金属資源の需要が高まっており、特に貴金属や重金属は各種分野において必須材料として用いられているが、埋蔵量が少ないことや供給量が制限されていることがあり廃水中の金属を回収することが要望されている。
水中のレアメタル等の金属の湿式回収方法は還元剤の添加やキレート樹脂の使用等が一般的である。
特許文献2では、白金族元素とセレンおよびテルルを含有する液に還元剤を添加してセレン滓を沈澱させ白金族元素とセレンを回収する方法が開示されている。しかしながら、還元剤添加では形成フロックが小さく含有濃度が数ppm以下の回収は困難である。
特許文献3では、ポリビニルアミン架橋重合体粒子をキレート樹脂として使用することで水中の金属イオンを吸着分離する方法が開示されている。しかし、この様なキレート樹脂は設備投資にコストが掛かり、採算が取り難いという側面がある。又、一定の量を吸着するのに数時間の接触時間が必要とされる。
そこで、比較的安価で効率的な金属回収が要望され、例えば、特許文献4では、特定のカチオン性の高分子化合物を酸性条件下で貴金属を含有する液中に添加して、貴金属の凝集体を形成させ、これを分離回収する貴金属の回収方法が開示されている。高分子を使用することで液中の貴金属を選択的に回収できている。しかし、この方法では、形成フロックが脆く沈殿し難いため数ppm以下の回収、並びに処理水からの除去は困難である。そのため、より簡易な操作で効率的に水中から金属を回収する方法が要望されている。
【0003】
特表2006-510481号公報
特開2015-193888号公報
特開2017-070909号公報
特開2012-097349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、廃水や廃液等の水中の金属回収除去方法に関し、詳しくは比較的安価で簡易な操作で効率的に金属を回収除去する方法に関することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明者は鋭意検討を重ねた結果、ポリビニルアミン系水溶性高分子を水中に添加後、アルカリ処理することで、フロックが形成され捕集対象の金属をフロックと共に共沈させることで、前記課題を解決できることを見出し本発明に至った。
【発明の効果】
【0006】
本発明におけるポリビニルアミン系水溶性高分子を水中に添加し、水をアルカリ処理する簡易な操作で効率的に金属を回収除去することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明におけるポリビニルアミン系水溶性高分子としてポリビニルアミンが挙げられる。ポリビニルアミンは、構造が最も単純な一級アミノ基含有ビニルポリマーであり、常法により製造することができ、N-ビニルカルボン酸アミド、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド等を必須モノマーとする重合体を酸または塩基にて加水分解する方法、N-ビニル-O-t-ブチルカルバメートの重合物を加水分解する方法、あるいはポリアクリルアミドを次亜ハロゲン酸およびアルカリ金属水酸化物の存在下ホフマン反応を行う方法等が挙げられる。
【0008】
例えば、特開平6-65329号公報にポリビニルアミンの製造方法が開示されており、N-ビニルホルムアミド重合物あるいは共重合物を重合体中のホルミル基を変性することにより容易に得ることができる。即ち、N-ビニルホルムアミドと他の共重合可能な単量体とのモル比が、通常20:80~100:0の混合物、好ましくは、40:60~100:0の混合物をラジカル重合開始剤の存在下、重合することにより製造される。
【0009】
酸あるいはアルカリによりホルミル基を加水分解するため、共重合する単量体の一部も加水分解され、カルボキシル基が生成する場合が多い。そのため共重合する場合は、アクリロニトリル等が共重合する場合便利である。その他、アクリルアミド、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸-2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec-ブチル、メタクリル酸-2-ヒドロキシエチル等が挙げられる。これら単量体は、アニオン性基が生成するので、共重合体中のモル比は、20モル%未満であることが好ましい。
【0010】
上記のN-ビニルホルムアミド共重合物を製造する重合方法としては、塊状重合、水および種々の有機溶媒を用いる溶液重合、沈殿重合のいずれも用いることができる。好ましい重合溶媒としては、水、沸点60~110℃の有機溶媒および、水と沸点60~110℃の親水性有機溶媒の混合物が使用される。単量体を溶液状で重合する場合には、目的とする重合体の分子量、重合発熱を考慮して単量体の濃度、重合方法、及び重合反応器の形状が適宜選択され、例えば以下の方法によって重合が行われる。即ち、単量体濃度5~20質量%の溶液状で重合を開始し、重合体を溶液状または沈殿物として得る方法、単量体濃度20~60質量%の条件下重合を開始し、重合物と溶媒を含むゲル状物または析出物として得る方法、単量体濃度20~60質量%の溶液を、単量体が溶解しない溶媒中で乳化または分散状態で重合する方法等が例示される。
(【0011】以降は省略されています)

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