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公開番号
2024167600
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-04
出願番号
2023083793
出願日
2023-05-22
発明の名称
ガス導入管
出願人
株式会社アルバック
代理人
弁理士法人青莪
主分類
C23C
14/34 20060101AFI20241127BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】長手方向にて複数の異なる流量でガスを噴出できるという機構を損なうことなく、真空チャンバ内への取付作業性の良いガス導入管を提供する。
【解決手段】真空チャンバ1内でターゲットTg1,Tg2をスパッタリングして基板Sgに成膜する際に、真空チャンバ内に設置されてターゲットと基板との間の空間にガスを導入する本発明のガス導入管GPは、第1のガス噴出孔42が開設される主管4と、主管より小径で当該主管に夫々内挿されると共に第2のガス噴出孔51が夫々開設された複数本の副管5とを備える。主管内が複数個の空間51a~51cに仕切られ、これら仕切られた各空間にいずれかの副管の第2のガス噴出孔を夫々位置させると共に、各副管に供給されるガスを副管毎に流量調節する流量調節手段6a,6bを更に備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
スパッタリング装置の真空チャンバ内でターゲットをスパッタリングして成膜対象物表面に成膜する際に、真空チャンバ内に設置されてターゲットと成膜対象物との間の空間にガスを導入するガス導入管において、
第1のガス噴出孔が開設される主管と、主管より小径で当該主管に夫々内挿されると共に第2のガス噴出孔が夫々開設された複数本の副管とを備え、
主管内が複数個の空間に仕切られ、これら仕切られた各空間にいずれかの副管の第2のガス噴出孔を夫々位置させると共に、各副管に供給されるガスを副管毎に流量調節する流量調節手段を更に備えることを特徴とするガス導入管。
続きを表示(約 280 文字)
【請求項2】
請求項1記載のガス導入管であって、前記ターゲットが筒状の輪郭を有し、ターゲットの長手方向に沿ってのびるようにレーストラック状に閉じる漏洩磁場を発生させる磁石ユニットを設けたスパッタリング装置に利用されるものにおいて、
前記主管は、ターゲットの母線方向長さと同等の長さを有し、ターゲットの母線方向両端部に対応する領域に前記空間を持つことを特徴とするガス導入管。
【請求項3】
前記ガスは、反応性スパッタリングにより成膜するときに導入される反応ガスであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のガス導入管。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス導入管に関し、より詳しくは、スパッタリング装置の真空チャンバ内でターゲットをスパッタリングして成膜対象物表面に成膜する際に、真空チャンバ内に設置されてターゲットと成膜対象物との間の空間に放電用の希ガスや酸素などの反応ガスを導入するためのものに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
シリコンウエハやガラス基板といった成膜対象物表面に金属膜や金属化合物膜を効率よく成膜するためにマグネトロン方式のスパッタリング装置が広く利用されている。例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)の製造工程にて比較的大面積のガラス基板(以下、「基板」という)に金属酸化物膜を成膜するスパッタリング装置は、その上部に基板が配置される真空チャンバを備える。真空チャンバ内の下部には、基板に対向させて一方向に長手で平板状のターゲットの複数枚がこれに直交する方向に等間隔で並設されている。真空チャンバ内にはまた、各ターゲットと成膜対象物との間の空間に流量調節された放電用の希ガスや反応ガスを導入するガス導入管が設けられている(例えば、特許文献1参照)。ガス導入管は、通常、等間隔で列設された複数個のガス噴出孔を有してターゲットの長手方向に沿って配置される。そして、真空雰囲気の真空チャンバ内にガス導入管を通して放電用の希ガスや酸素ガス等の反応ガスを導入し、ターゲットに例えば負の電位を持った所定電力を投入してターゲットをスパッタリングする。これにより、ターゲットから飛散したスパッタ粒子と反応ガスとの反応物が基板表面に付着、堆積して金属酸化物膜が成膜される。
【0003】
この種のスパッタリング装置では、ターゲットのスパッタ面と背向する側に配置される磁石ユニットが設けられている。磁石ユニットとしては、磁性材料製のヨーク片面にターゲットの長手方向に沿ってのびるように配置される中央磁石と、この中央磁石を囲うように配置される周辺磁石とを有してレーストラック状に閉じる漏洩磁場を発生させるものが一般に利用される。このような磁石ユニットを用いると、レーストラックのコーナー部では電子密度が局所的に高くなり易いので、ターゲットの長手方向両端とその内側の中央領域ではそのスパッタレートに差が出る。このため、ガス導入管の各ガス噴出孔から同等の流量(噴出量)で反応ガスを導入すると、基板に成膜される金属酸化物膜の膜厚や膜質の面内均一性が損なわれてしまう。
【0004】
そこで、ガス導入管を複数本のガス管で構成し、ターゲットをその長手方向で複数の領域に分け、これら分けられた領域毎にガス管を夫々配置して各ガス管から流量調節された反応ガスが導入されるようにしている。然し、これでは、真空チャンバ内の限られた狭いスペースに各ガス導入管を夫々取り付ける必要があり、その取付作業が著しく面倒であるという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-133065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、ガス導入管の長手方向にて複数の異なる流量でガスを噴出できるという機構を損なうことなく、真空チャンバ内への取付作業性の良いガス導入管を提供することをその課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、スパッタリング装置の真空チャンバ内でターゲットをスパッタリングして成膜対象物表面に成膜する際に、真空チャンバ内に設置されてターゲットと成膜対象物との間の空間にガスを導入する本発明のガス導入管は、第1のガス噴出孔が開設される主管と、主管より小径で当該主管に夫々内挿されると共に第2のガス噴出孔が夫々開設された複数本の副管とを備え、主管内が複数個の空間に仕切られ、これら仕切られた各空間にいずれかの副管の第2のガス噴出孔を夫々位置させると共に、各副管に供給されるガスを副管毎に流量調節する流量調節手段を更に備えることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、主管内に副管を内挿してガス導入管が一体に纏められているため、真空チャンバ内の限られた狭いスペースにガス導入管を取り付ける場合でも、複数本のガス管を設置するために煩雑な配管を必要とする上記従来例と比較して格段にその取付作業性を向上することができる。しかも、副管から主管内に各空間に供給するガス流量を調整すれば、この空間に連通する主管の第1の噴出孔からのガス流量を変化させることができるため、ガス導入管の長手方向にて複数の異なる流量でガスを噴出できるという機能は損なわれない。
【0009】
この種のガス導入管は、通常、ガス導入管の流量断面積に対するガス噴出孔の孔径の比(例えば、1/10)を適宜設定することで、各ガス噴出孔から噴出されるガスの流量(噴出量)が均等になるようにしている。上記従来例のように複数本のガス管を設置するような場合、例えば、真空チャンバへのガス導入管の取付を考慮してガス導入管の外径を比較的小さく設定することがあり、このときには、ガス噴出孔の孔径が小さくなる。そのため、スパッタリングによる成膜中の着膜によりガス噴出孔が部分的に閉塞される虞がある。このため、例えば比較的大きなガス孔を形成した防着板を真空チャンバ内に設置してガス導入管への直接の着膜を防止することが一般である。然し、平板状のターゲットを用いるスパッタリング装置では、そのような防着板を設置することは比較的容易であるものの、筒状のターゲット(所謂ロータリーカソード)を用いるスパッタリング装置では、その構造上、防着板を設置することが困難である。それに対して、本発明では、複数本の副管が内挿される比較的大径の主管が防着板としての役割も果たすため、別途防着板を設けてガス導入管への着膜を防止するといったことを不要にできる。
【0010】
本発明においては、前記ターゲットが筒状の輪郭を有し、ターゲットの長手方向に沿ってのびるようにレーストラック状に閉じる漏洩磁場を発生させる磁石ユニットを設けたスパッタリング装置に利用される場合、前記主管は、ターゲットの母線方向長さと同等の長さを有し、ターゲットの母線方向両端部に対応する領域に前記空間を持つことが好ましい。また、前記ガスは、反応性スパッタリングにより成膜するときに導入される反応ガスとすればよい。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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