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公開番号2024165822
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082347
出願日2023-05-18
発明の名称防食施工方法
出願人日鉄防食株式会社
代理人個人,個人
主分類C23F 11/00 20060101AFI20241121BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部であって、長手方向に垂直な断面がH型、溝形鋼、T型、L字型など、内側へ向かって凹む凹部を有する形状である形鋼であっても、その表面に保護カバーを容易に取り付けることができる防食施工方法の提供。
【解決手段】飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部であり、長手方向に垂直な断面が内側へ向かって凹む凹部を有する形状である形鋼を防食する防食施工方法であって、前記形鋼の表面に防錆層を密着させて形成する防錆層形成工程と、前記形鋼が有する前記凹部に充填材を充填して、前記凹部における前記断面を内側へ向かって凹む部分を有さない形状とする充填工程と、前記充填材が充填された前記形鋼の外周側にプラスチック層を形成するプラスチック層形成工程と、前記プラスチック層の外周側に、保護層を形成する保護層形成工程と、を備える、防食施工方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部であり、長手方向に垂直な断面が内側へ向かって凹む凹部を有する形状である形鋼を防食する防食施工方法であって、
前記形鋼の表面に防錆層を密着させて形成する防錆層形成工程と、
前記形鋼が有する前記凹部に充填材を充填して、前記凹部における前記断面を内側へ向かって凹む部分を有さない形状とする充填工程と、
前記充填材が充填された前記形鋼の外周側にプラスチック層を形成するプラスチック層形成工程と、
前記プラスチック層の外周側に、保護層を形成する保護層形成工程と、
を備える、防食施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は防食施工方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
海洋構造物の飛沫帯や干満帯は腐食の進行が速いため、表面に防食層を形成し、さらに保護層を形成する防食施工工法が適用される場合がある。
そのような工法の1つとしてペトロラタム被覆工法が挙げられる。ペトロラタム被覆工法はペトロラタムを主成分とするペトロラタム系の防食材料による防食対象物を被覆する工法である。被覆した防食材を波浪や漂流物の衝突などの外力から保護するとともに腐食環境から防食材を遮断して耐久性を増すために、保護材として樹脂製保護カバーや耐食性保護カバー等が取り付けられる。このようなペトロラタム被覆工法については、例えば非特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
港湾鋼構造物 防食・補修マニュアル(2022年版) 令和4年9月、一般財団法人沿岸技術研究センター
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部であって、長手方向に垂直な断面がH型、溝形鋼(チャンネル)、T型(カットティー)、L字型など、内側へ向かって凹む凹部を有する形状である形鋼の表面に保護カバーを取り付けることは、非常に困難であった。
【0005】
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。すなわち、飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部であって、長手方向に垂直な断面がH型、溝形鋼(チャンネル)、T型(カットティー)、L字型など、内側へ向かって凹む凹部を有する形状である形鋼であっても、その表面に保護カバーを容易に取り付けることができる防食施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は鋭意検討し、上記課題を解決する方法を見出し、本発明を完成させた。
本発明は、飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部であり、長手方向に垂直な断面が内側へ向かって凹む凹部を有する形状である形鋼を防食する防食施工方法であって、
前記形鋼の表面に防錆層を密着させて形成する防錆層形成工程と、
前記形鋼が有する前記凹部に充填材を充填して、前記凹部における前記断面を内側へ向かって凹む部分を有さない形状とする充填工程と、
前記充填材が充填された前記形鋼の外周側にプラスチック層を形成するプラスチック層形成工程と、
前記プラスチック層の外周側に、保護層を形成する保護層形成工程と、
を備える、防食施工方法
である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部であって、長手方向に垂直な断面がH型、溝形鋼(チャンネル)、T型(カットティー)、L字型など、内側へ向かって凹む凹部を有する形状である形鋼であっても、その表面に保護カバーを容易に取り付けることができる防食施工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1(a)は、防食対象物である形鋼10の概略上面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA-A線断面図であり、図1(c)は図1(a)におけるB-B線断面図であり、図1(d)は図1(c)における凹部へ充填材を充填した状態を示す断面図である。
図2(a)は、防食対象物である形鋼20の概略上面図であり、図2(b)は図2(a)におけるC-C線断面図であり、図2(c)は図2(b)における凹部へ充填材を充填した状態を示す断面図である。
図3(a)は、防食対象物である形鋼30の概略上面図であり、図3(b)は図3(a)におけるD-D線断面図であり、図3(c)は図3(b)における凹部へ充填材を充填した状態を示す断面図である。
図4(a)は、防食対象物である形鋼40の概略上面図であり、図4(b)は図4(a)におけるE-E線断面図であり、図4(c)は図4(b)における凹部へ充填材を充填した状態を示す断面図であり、図4(d)は図4(b)における凹部へ充填材を充填した状態であって、図4(c)とは異なる態様を示す断面図である。
図1(d)において、凹部へ充填材を充填した状態を示したが、この外周側にプラスチック層17を形成し、さらにその外周側に保護層19を形成した状態を示す断面図が図5(a)である。図2(c)において、凹部へ充填材を充填した状態を示したが、この外周側にプラスチック層27を形成し、さらにその外周側に保護層29を形成した状態を示す断面図が図5(b)である。図3(c)において、凹部へ充填材を充填した状態を示したが、この外周側にプラスチック層37を形成し、さらにその外周側に保護層39を形成した状態を示す断面図が図5(c)である。図4(c)において、凹部へ充填材を充填した状態を示したが、この外周側にプラスチック層47を形成し、さらにその外周側に保護層49を形成した状態を示す断面図が図5(d)である。図4(d)において、凹部へ充填材を充填した状態を示したが、この外周側にプラスチック層47´を形成し、さらにその外周側に保護層49´を形成した状態を示す断面図が図5(e)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明について説明する。
本発明は、飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部であり、長手方向に垂直な断面がH型、溝形鋼(チャンネル)、T型(カットティー)、L字型など、内側へ向かって凹む凹部を有する形状である形鋼を防食する防食施工方法である。
【0010】
本発明において防食する対象(防食対象物)は、飛沫帯または干満帯に存在する海洋構造物の少なくとも一部である。例えば桟橋の支柱や横梁、桟橋の基礎杭(鋼管杭)における飛沫帯または干満帯に付近に存在する上部工の桁、昇降足場や防舷材基礎などが挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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