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公開番号2024140290
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023051363
出願日2023-03-28
発明の名称成膜装置
出願人キヤノントッキ株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C23C 14/56 20060101AFI20241003BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】有機EL成膜装置において、マスクフレームの平面度悪化による製品の良品率低下を抑制し、製品の品質ばらつきを低減させる。
【解決手段】複数の開口を備えたマスクをマスクフレームに固定し、複数の開口を介して基板に成膜する成膜装置であって、マスクフレームを支持するとともに複数の磁石が配置された支持部と、複数の磁石と対向する位置に配置された複数のコイルと、マスクまたはマスクフレームの位置を測定する複数のセンサと、複数のセンサのそれぞれの測定値に応じて複数のコイルのそれぞれに印加する電流を制御することで支持部およびマスクフレームを変形させる制御部を備える成膜装置を用いる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
複数の開口を備えたマスクをマスクフレームに固定し、前記複数の開口を介して基板に成膜する成膜装置であって、
前記マスクフレームを支持するとともに複数の磁石が配置された支持部と、
前記複数の磁石と対向する位置に配置された複数のコイルと、
前記マスクまたはマスクフレームの位置を測定する複数のセンサと、
前記複数のセンサのそれぞれの測定値に応じて前記複数のコイルのそれぞれに印加する電流を制御することで前記支持部およびマスクフレームを変形させる制御部と、
を備えることを特徴とする成膜装置。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記複数の磁石は、前記支持部の少なくとも一辺に並んで配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
【請求項3】
前記複数の磁石が、前記支持部の一辺当たり少なくとも4つ以上配置されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
【請求項4】
前記複数のセンサは、前記複数のコイルそれぞれの位置において、前記基板と前記支持部の距離、または、前記基板と前記マスクフレームの距離を測定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記センサが測定した距離が相対的に遠い位置においては前記コイルに印加する電流を多くし、前記センサが測定した距離が相対的に近い位置においては前記コイルに印加する電流を少なくする
ことを特徴とする請求項4に記載の成膜装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記複数のコイルに印加する電流を変化させる前と後で、前記複数のコイルに印加する電流の総和を維持する
ことを特徴とする請求項5に記載の成膜装置。
【請求項7】
前記複数の磁石と、前記複数のコイルとにより、前記支持部を昇降させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
【請求項8】
前記複数のコイルのそれぞれを昇降させる昇降機構を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
【請求項9】
前記昇降機構は、前記センサが測定した距離が相対的に遠い位置においては、前記コイルを前記支持部から遠ざかる方向に移動させ、前記センサが測定した距離が相対的に近い位置においては、前記コイルを前記支持部に近づく方向に移動させる
ことを特徴とする請求項8に記載の成膜装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜装置に関する。特に、有機ELディスプレイのマスク成膜装置において、マスクを浮上アライメントさせる方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
有機ELディスプレイを製造する方法として、所定のパターンで開口が形成されたマスクを介して基板上に真空蒸着法により有機薄膜を成膜することで、所定のピクセルパターンを形成するマスク成膜法が知られている。マスク成膜法では、マスクと基板を位置合わせした後に、マスクと基板を密着させて成膜を行う。
【0003】
一般に有機ELディスプレイ向けのマスクは薄い箔体状であることが多く、マスクそれ自身だけでは形状を保てない。そのため、通常マスクフレームと呼ばれる金属製の枠体に張力を印加した状態でマスクを固定する。
【0004】
近年、生産性向上のため基板が大型化する傾向にあり、基板のたわみを抑制するため、基板把持機構に静電チャックを用いる技術が知られている。また、マスクと基板の位置合わせにおいては、位置合わせ精度向上、発塵抑制の観点から、磁気浮上ステージを用いてマスク側を駆動させる技術が知られている。磁気浮上ステージは簡易な構造でXYΘ駆動が可能であり、たとえば基板側が何らかの原因で傾いたような場合であっても、容易に位置合わせが可能である。特許文献1には、ワーク(基板)に対する浮上体(マスク)の傾きを補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平05-276608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年の基板大型化傾向にともない、対応するマスクも大型化している。特にマスクフレームは、大型金属枠体を作製する際の金属の残留内部応力や、加工精度等により、平面度が悪化するという課題がある。
【0007】
マスクフレームの平面度が悪化すると、張られたマスクの平面度が悪化する。マスクの平面度が悪化すると、基板とマスクの間に空隙が生じてしまい、成膜時の膜ボケが発生して良品率を低下させてしまうという課題があった。また、マスクは装置内で定期的に交換されるため、異なるマスク間に平面度の機差があると、前記の理由により製品品質がばらついてしまうという課題があった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものである。本発明は、有機EL成膜装置において、マスクフレームの平面度悪化による製品の良品率低下を抑制し、製品の品質ばらつきを低減させる目的でなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
複数の開口を備えたマスクをマスクフレームに固定し、前記複数の開口を介して基板に成膜する成膜装置であって、
前記マスクフレームを支持するとともに複数の磁石が配置された支持部と、
前記複数の磁石と対向する位置に配置された複数のコイルと、
前記マスクまたはマスクフレームの位置を測定する複数のセンサと、
前記複数のセンサのそれぞれの測定値に応じて前記複数のコイルのそれぞれに印加する電流を制御することで前記支持部およびマスクフレームを変形させる制御部と、
を備えることを特徴とする成膜装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、有機EL成膜装置において、マスクフレームの平面度悪化による製品の良品率低下を抑制し、製品の品質ばらつきを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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