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公開番号
2024177772
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-24
出願番号
2023096103
出願日
2023-06-12
発明の名称
成膜装置
出願人
キヤノントッキ株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C23C
14/56 20060101AFI20241217BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】2つの領域において、成膜を行うための準備動作が同時になされることによる悪影響を抑制することのできる成膜装置を提供する。
【解決手段】第1領域Aにて蒸発源110による成膜動作が行われる間に第2領域Bに搬入される基板に対して成膜動作を行うための準備動作が行われる工程と、第2領域Bにて前記成膜動作が行われる間に第1領域Aに搬入される前記基板に対して前記準備動作が行われる工程とが交互に繰り返される成膜装置1であって、第1領域Aまたは第2領域Bへの基板搬入が遅延した場合には、第1領域A及び第2領域Bにおいて、正常時に行う前記準備動作を同時に行わないことを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
基板に対して薄膜を形成するための第1領域及び第2領域を有する成膜チャンバと、
前記基板に対して薄膜を形成する成膜源と、
を備え、
前記第1領域にて前記成膜源による成膜動作が行われる間に前記第2領域に搬入される前記基板に対して成膜動作を行うための準備動作が行われる工程と、前記第2領域にて前記成膜動作が行われる間に前記第1領域に搬入される前記基板に対して前記準備動作が行われる工程とが交互に繰り返される成膜装置であって、
前記第1領域または前記第2領域への基板搬入が遅延した場合には、前記第1領域及び前記第2領域において、正常時に行う前記準備動作を同時に行わないことを特徴とする成膜装置。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
前記第1領域または前記第2領域への基板搬入が遅延した場合には、少なくとも当該領域にて前記準備動作が行われている間は、他方の領域では前記準備動作を行わないことを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
【請求項3】
前記第1領域または前記第2領域への基板搬入が遅延した場合には、少なくとも当該領域にて前記準備動作が行われている間は、他方の領域では正常時よりも速度を低下させて前記準備動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
【請求項4】
静止した状態にある前記基板に対して前記成膜源が移動しながら前記成膜動作がなされるように構成されると共に、
前記第1領域または前記第2領域への基板搬入が遅延した場合には、少なくとも当該領域にて前記準備動作が行われている間は、他方の領域では正常時よりも前記成膜源の移動速度を低下させて前記成膜動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
【請求項5】
静止した状態にある前記基板に対して前記成膜源が移動しながら前記成膜動作がなされるように構成されると共に、
前記成膜源が前記第1領域と前記第2領域との間を移動する方向と、前記成膜動作の際に前記成膜源が移動する方向は交差することを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
【請求項6】
静止した状態にある前記基板に対して前記成膜源が移動しながら前記成膜動作がなされるように構成されると共に、
前記成膜源が前記第1領域と前記第2領域との間を移動する方向と、前記成膜動作の際に前記成膜源が移動する方向は平行であることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、成膜装置において、2つの領域において、交互に成膜を行う技術が知られている。このような技術においては、一方の領域で成膜動作が行われる間に他方の領域で基板とマスクとの位置合わせを行うアライメントなどの準備動作が行われる。これにより、生産効率を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-26931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来技術においては、何らかのトラブルでいずれかの領域への基板搬入が遅延した場合、当該領域での準備動作が終了するまでの時間が長くなってしまう。そのため、当該領域での準備動作中に他方の領域での準備動作が始まってしまう。これにより、2つの領域で同時に準備動作がなされることになる。この場合、例えば、動作の集中により電力の負荷が一時的に集中するなどの悪影響が出るおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、2つの領域において、成膜を行うための準備動作が同時になされることによる悪影響を抑制することのできる成膜装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
基板に対して薄膜を形成するための第1領域及び第2領域を有する成膜チャンバと、
前記基板に対して薄膜を形成する成膜源と、
を備え、
前記第1領域にて前記成膜源による成膜動作が行われる間に前記第2領域に搬入される前記基板に対して成膜動作を行うための準備動作が行われる工程と、前記第2領域にて前記成膜動作が行われる間に前記第1領域に搬入される前記基板に対して前記準備動作が行われる工程とが交互に繰り返される成膜装置であって、
前記第1領域または前記第2領域への基板搬入が遅延した場合には、前記第1領域及び前記第2領域において、正常時に行う前記準備動作を同時に行わないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように、本発明によれば、2つの領域において、成膜を行うための準備動作が同時になされることによる悪影響を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例に係る成膜装置を備える電子デバイス製造装置の概略図である。
実施例に係る成膜装置の内部構成を示す斜視図である。
実施例に係る成膜装置の内部構成を示す概略図である。
実施例に係る成膜源の移動機構を示す概略図である。
実施例及び変形例に係る成膜源の移動機構の概略図である。
経過時間と各種動作との関係を説明する図である。
経過時間と各種動作との関係を説明する図である。
有機EL表示装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施例を説明する。ただし、以下の実施例は本発明の好ましい構成を例示的に示すものにすぎず、本発明の範囲はそれらの構成に限定されない。また、以下の説明における、装置のハードウェア構成及びソフトウェア構成、処理フロー、製造条件、寸法、材質、形状などは、特に特定的な記載がないかぎりは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
本発明は、基板の表面に真空蒸着によって所望のパターンの薄膜(材料層)を形成する装置に望ましく適用することができる。基板の材料としては、硝子、高分子材料のフィルム、金属などの任意の材料を選択してもよく、また、蒸着材料としても、有機材料、金属性材料(金属、金属酸化物など)などの任意の材料を選択してもよい。本発明の技術は、具体的には、有機電子デバイス(例えば、有機EL表示装置、薄膜太陽電池)、光学部材などの製造装置に適用可能である。その中でも、有機EL表示装置の製造装置においては、蒸着材料を蒸発させてマスクを介して基板に蒸着させることで有機EL表示素子を形成しているので、本発明の好ましい適用例の一つである。
(【0011】以降は省略されています)
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