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公開番号2025033515
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139272
出願日2023-08-29
発明の名称製膜装置
出願人株式会社カネカ,OLED青森株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 14/24 20060101AFI20250306BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】本発明は、共蒸着する場合に、ガス放出部で複数種類の材料ガスを十分に混合できる製膜装置を提供する。
【解決手段】複数のガス供給系統と、ガス放出部と、製膜室を有し、ガス供給系統は、一又は複数のガス生成部を有し、ガス生成部で薄膜形成材料を気化し、ガス生成部で気化された材料ガスをガス放出部に供給可能であり、ガス放出部は、製膜室内に配されており、ガス放出部は、一又は複数のガス放出口を有し、ガス放出口から基材に対して製膜ガスを放出可能であり、ガス放出部は、内部空間と、ガス供給系統から供給された材料ガスを内部空間に導入するガス導入口を有し、ガス導入口は、ガス放出口とは異なる方向を向いている構成とする。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
基材に対して薄膜を製膜する製膜装置であって、
複数のガス供給系統と、ガス放出部と、製膜室を有し、
前記ガス供給系統は、一又は複数のガス生成部を有し、前記ガス生成部で薄膜形成材料を気化し、前記ガス生成部で気化された材料ガスを前記ガス放出部に供給可能であり、
前記ガス放出部は、前記製膜室内に配されており、
前記ガス放出部は、一又は複数のガス放出口を有し、前記ガス放出口から前記基材に対して製膜ガスを放出可能であり、
前記ガス放出部は、内部空間と、前記ガス供給系統から供給された前記材料ガスを前記内部空間に導入するガス導入口を有し、
前記ガス導入口は、前記ガス放出口とは異なる方向を向いている、製膜装置。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記ガス供給系統は、キャリアガスによって前記材料ガスを前記ガス放出部に送り出す、請求項1に記載の製膜装置。
【請求項3】
前記ガス導入口を備えるガス導入部を有し、
前記ガス導入部は、回転対称体状又は円柱状であって、外周面に前記ガス導入口が設けられている、請求項1又は2に記載の製膜装置。
【請求項4】
前記ガス放出部は、前記基材に対向する対向面を有し、前記対向面に前記ガス放出口が設けられており、
前記ガス導入部の中心軸は、前記対向面に対して交差方向に延びている、請求項3に記載の製膜装置。
【請求項5】
前記ガス導入口を備えるガス導入部を有し、
前記ガス導入部と前記ガス放出口との間には、区画板部が設けられている、請求項1又は2に記載の製膜装置。
【請求項6】
複数のガス導入部を有し、
前記ガス導入部は、各ガス供給系統に対応して設けられるものであって、かつ各ガス供給系統に対応する前記ガス導入口をそれぞれ有し、
各ガス供給系統に対応するガス導入部は、前記区画板部を平面視したときに、重なっている、請求項5に記載の製膜装置。
【請求項7】
第1基材と第2基材に対して薄膜を製膜する製膜装置であって、
前記ガス放出部は、第1ガス放出部材と第2ガス放出部材を有し、
前記第1ガス放出部材と前記第2ガス放出部材は、前記ガス放出口をそれぞれ有し、
前記ガス放出部は、前記第1ガス放出部材の前記ガス放出口から前記第1基材に対して前記製膜ガスを吹き付け、前記第2ガス放出部材の前記ガス放出口から前記第2基材に前記製膜ガスを吹き付けることで、前記第1基材と前記第2基材に同時に薄膜を製膜可能である、請求項1又は2に記載の製膜装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基材に薄膜を製膜する製膜装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、有機EL装置の各層の製膜には、真空蒸着装置が使用されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の蒸着装置は、いわゆる、ガスキャリア方式の蒸着装置であり、固体状(主に粉体状)の薄膜形成材料を高温のキャリアガスで気化室内に導入するとともに、気化室内で薄膜形成材料を加熱し、気化させて薄膜材料ガスを生成し、キャリアガスで薄膜材料ガスを製膜室まで圧送し、製膜室内においてガス放出部からキャリアガスと薄膜材料ガスの混合ガスを基材に対して吹き付ける構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-135270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の蒸着装置を用いて共蒸着する場合、複数の製膜ガス供給系統から異なる種類の薄膜材料ガスを製膜室内のガス放出部に導入し、薄膜材料ガスをガス放出部で混合して製膜ガスとして基材に対して吹き付けるが、ガス放出部での薄膜材料ガスの混合が不十分な場合、薄膜材料ガスの間で濃度に偏りが生じてしまい、良質な薄膜を製膜できないおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明は、共蒸着する場合に、ガス放出部で複数種類の材料ガスを十分に混合できる製膜装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するための本発明の一つの様相は、基材に対して薄膜を製膜する製膜装置であって、複数のガス供給系統と、ガス放出部を有し、前記ガス供給系統は、一又は複数のガス生成部を有し、前記ガス生成部で薄膜形成材料を気化し、前記ガス放出部は、前記製膜室内に配されており、前記ガス生成部で気化された材料ガスを前記ガス放出部に供給可能であり、前記ガス放出部は、一又は複数のガス放出口を有し、前記ガス放出口から前記基材に対して製膜ガスを放出可能であり、前記ガス放出部は、内部空間と、前記ガス供給系統から供給された前記材料ガスを前記内部空間に導入するガス導入口を有し、前記ガス導入口は、前記ガス放出口とは異なる方向を向いている、製膜装置である。
【0007】
本様相によれば、内部空間に導入するガス導入口がガス放出口とは異なる方向を向いているので、ガス導入口から導入される材料ガスが内部空間内で撹拌された後にガス放出口に向かいやすく、共蒸着する場合に、ガス放出部で複数種類の材料ガスを十分に混合できる。
【0008】
好ましい様相は、前記ガス供給系統は、キャリアガスによって前記材料ガスを前記ガス放出部に送り出す。
【0009】
本様相によれば、キャリアガスの量を調整することで材料ガスの供給量を調整しやすい。
【0010】
好ましい様相は、前記ガス導入口を備えるガス導入部を有し、前記ガス導入部は、回転対称体状又は円柱状であって、外周面に前記ガス導入口が設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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