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公開番号
2025056723
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2024130969
出願日
2024-08-07
発明の名称
洗浄剤組成物
出願人
株式会社スリーボンド
代理人
IBC一番町弁理士法人
主分類
C23G
5/028 20060101AFI20250331BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】優れた洗浄性を有しながら、腐食性の高い金属容器での保管において意図しない水分混入があっても、品質不良を起こすことがないかまたはほとんど起こすことがない洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】下記の(A)および(B)成分を含む洗浄剤組成物:
(A)成分:フッ素系溶剤
(B)成分:脂肪酸アミン塩、有機スルホン酸塩、置換または非置換の安息香酸、およびベンゾトリアゾールからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含み、かつ酸化ワックスの含有量が20質量%未満である、防錆剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記の(A)成分および(B)成分を含む洗浄剤組成物;
(A)成分:フッ素系溶剤
(B)成分:脂肪酸アミン塩、有機スルホン酸塩、置換または非置換の安息香酸、およびベンゾトリアゾールからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含み、かつ酸化ワックスの含有量が20質量%未満である、防錆剤。
続きを表示(約 600 文字)
【請求項2】
前記(A)成分100質量部に対する前記(B)成分の配合量が0.01~3質量部である、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
【請求項3】
前記(A)成分が、1-クロロ-2,3,3-トリフルオロ-1-プロペンおよび(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンの少なくとも一方のみからなる、請求項1または2に記載の洗浄剤組成物。
【請求項4】
前記(A)成分および前記(B)成分のみからなる、請求項1または2に記載の洗浄剤組成物。
【請求項5】
前記(B)成分以外の防錆剤を含まない、請求項1または2に記載の洗浄剤組成物。
【請求項6】
金属容器に充填された、請求項1または2に記載の洗浄剤組成物。
【請求項7】
請求項1または2に記載の洗浄剤組成物を耐圧容器に充填してなる、洗浄用エアゾール。
【請求項8】
前記洗浄剤組成物を、噴射剤と共に前記耐圧容器に充填してなる、請求項7に記載の洗浄用エアゾール。
【請求項9】
請求項7に記載の洗浄用エアゾールを汚染部に付着している汚染物に噴射することを有する、汚染部の洗浄方法。
【請求項10】
前記汚染部がブレーキ部品である、請求項9に記載の汚染部の洗浄方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属容器に錆を発生させない洗浄剤組成物に関するものである。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、工業部品洗浄用の洗浄剤は、産業機械や輸送機、電気電子機器、建材などの表面に付着した油脂を洗浄するために使用されている。特に自動車、電車、トラクター、船舶、航空機、フォークリフトなどの輸送機は、駆動部や摺動部の各所に潤滑、冷却などのための油脂が付着しており、駆動によりこれらが飛散したり、あるいは駆動時に周辺環境に存在している汚染物が付着したりするなどして、その表面が汚染されてしまう。このような汚染を除去する際に石油系炭化水素やアルコールを含有した洗浄剤が使用されてきたが、これらの溶剤は引火性が高いため、不燃性(非危険物)の洗浄剤が求められている。しかしながら、不燃性洗浄剤は洗浄性に優れるため、浸食性も高く、金属容器に入れた場合に、経時で容器内面を浸食して錆が発生し、品質不良を起こしていた。また不燃性の洗浄剤成分にフッ素系溶剤を用いた場合に、結露や蓋の繰り返しの開閉により金属容器内に水分が侵入してしまうことがある。フッ素溶剤よりも水は比重が小さいため、液面表面に水の塊が浮遊する形となり、缶内壁にリン酸処理等の一次防錆がしてあったとしても経時で金属容器内面に錆が発生してしまう問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-175357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、優れた洗浄性を有しながら、腐食性の高い金属容器での保管において意図しない水分混入があっても、品質不良を起こすことがないかまたはほとんど起こすことがない洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の要旨を次に説明する。本発明の実施態様は、本発明は上述した従来の問題点を克服するものである。
[1]下記の(A)および(B)成分を含む洗浄剤組成物;
(A)成分:フッ素系溶剤
(B)成分:脂肪酸アミン塩、有機スルホン酸塩、置換または非置換の安息香酸、およびベンゾトリアゾールからなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含み、かつ酸化ワックスの含有量が20質量%未満である、防錆剤。
[2]前記(A)成分100質量部に対する前記(B)成分の配合量が0.01~3質量部である、上記[1]に記載の洗浄剤組成物。
[3]前記(A)成分が、1-クロロ-2,3,3-トリフルオロ-1-プロペンおよび(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンの少なくとも一方のみからなる、上記[1]または[2]に記載の洗浄剤組成物。
[4]前記(A)成分および前記(B)成分のみからなる、上記[1]~[3]のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
[5]前記(B)成分以外の防錆剤を含まない、上記[1]~[4]のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
[6]金属容器に充填された、上記[1]~[5]のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
[7]上記[1]~[6]のいずれかに記載の洗浄剤組成物を耐圧容器に充填してなる洗浄用エアゾール。
[8]前記洗浄剤組成物を、噴射剤と共に前記耐圧容器に充填してなる、上記[7]に記載の洗浄用エアゾール。
[9]上記[7]または[8]に記載の洗浄用エアゾールを汚染部に付着している汚染物に噴射することを有する、汚染部の洗浄方法。
[10]前記汚染部がブレーキ部品である、上記[9]に記載の汚染部の洗浄方法。
[11]前記ブレーキ部品が自動車部品である、上記[10]に記載の汚染部の洗浄方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、優れた洗浄性を有しながら、高温多湿などの環境下で保管しても品質不良を起こすことがないかまたはほとんど起こすことがない洗浄剤組成物が提供され得る。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本願明細書において使用する「X~Y」という表現は、XおよびYは数値を意味し、XおよびYをそれぞれ下限値および上限値として含む意味で使用する。
【0008】
[(A)成分:フッ素系溶剤]
本発明で使用することができる(A)成分は、フッ素系溶剤である。(A)成分は優れた洗浄性を有する主要な成分である。本発明でいうフッ素系溶剤とは、フッ素原子を1以上含んでいればよい、フッ素原子以外にも、他のハロゲン原子、水素原子、炭素原子、酸素原子、窒素原子などの他の原子をさらに含んでいてもよい。(A)成分の例としては、例えば、ハイドロフルオロオレフィン類(HFO)、ハイドロクロロフルオロオレフィン類(HCFO)等の含フッ素不飽和炭化水素系溶剤;ハイドロクロロフルオロカーボン類(HCFC)、ハイドロフルオロカーボン類(HFC)等の含フッ素飽和炭化水素系溶剤;ハイドロフルオロエーテル類(HFE)、パーフルオロポリエーテル類(PFPE)等が挙げられる。これら(A)成分は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これら(A)成分の中でも、洗浄性に優れ、後述する(B)成分との相溶性に優れるという観点から、ハイドロクロロフルオロオレフィン類(HCFO)が好ましい。
【0009】
上記ハイドロクロロフルオロオレフィン類の具体例としては、例えば、(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン((E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロ-1-プロペン、HCFO-1233yd(E))、(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン((Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロ-1-プロペン、HCFO-1233yd(Z))、(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(E))、(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(Z))、(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(HCFO-1336mzz(Z))、1,1-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、1-クロロ-1,3,3-トリフルオロプロペン、(Z)-1-クロロ-2,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロ-1-ペンテン(HCFO-1437dycc(Z))、(E)-1-クロロ-2,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロ-1-ペンテン(HCFO-1437dycc(E))、1,3-ジクロロ-3,3-ジフルオロプロペンなどが挙げられる。前記ハイドロクロロフルオロオレフィン類は、Z体であってもよいし、E体であってもよいし、Z体とE体との混合物であってもよい。
【0010】
前記ハイドロクロロフルオロオレフィン類の市販品の例としては、例えば、AMOLEA(登録商標)AS-300(AGC株式会社製)、CELEFIN(登録商標、以下同じ)1233Z(セントラル硝子株式会社製)等が挙げられるが、これらに限定されない。
(【0011】以降は省略されています)
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