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公開番号
2025054146
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-07
出願番号
2023163341
出願日
2023-09-26
発明の名称
鋼構造物の洗浄方法
出願人
大日本塗料株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C23G
1/08 20060101AFI20250331BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】孔食部分を含む鋼構造物の表層に存在する錆などをより確実に除去することができて、処理が比較的容易である鋼構造物の洗浄方法を提供する。
【解決手段】鋼構造物の表層に存在する錆及び/又は腐食性成分を洗浄する方法であって、錆及び/又は腐食性成分が存在する被洗浄部を、包囲及び/又は被覆する洗浄用部材を設置する部材設置工程と、前記洗浄用部材の内側に洗浄液を供給して、被洗浄部に洗浄液を接触させる処理を含む洗浄液接触工程と、前記接触させた洗浄液を錆及び/又は腐食性成分とともに除去する処理を含む洗浄液除去工程とを備えることを特徴とする鋼構造物の洗浄方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼構造物の表層に存在する錆及び/又は腐食性成分を洗浄する方法であって、
錆及び/又は腐食性成分が存在する被洗浄部を、包囲及び/又は被覆する洗浄用部材を設置する部材設置工程と、
前記洗浄用部材の内側に洗浄液を供給して、被洗浄部に洗浄液を接触させる処理を含む洗浄液接触工程と、
前記接触させた洗浄液を錆及び/又は腐食性成分とともに除去する処理を含む洗浄液除去工程とを備えることを特徴とする鋼構造物の洗浄方法。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記洗浄液接触工程は被洗浄部に洗浄液を接触させた状態を保持する保持処理を含み、当該保持処理と、その後の洗浄液除去工程における除去処理とを1サイクルとして、1又は複数サイクル繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の鋼構造物の洗浄方法。
【請求項3】
前記洗浄液接触工程における被洗浄部への洗浄液の接触処理と、洗浄液除去工程における洗浄液の除去処理とを、一連の通液による処理で行うことを特徴とする請求項1に記載の鋼構造物の洗浄方法。
【請求項4】
前記洗浄用部材が、内側へ洗浄液を供給する供給部と、供給された洗浄液を排出する排出部とを有し、
前記一連の通液による処理を当該供給部からの洗浄液の供給と、当該排出部からの洗浄液の排出とにより行うことを特徴とする請求項3に記載の鋼構造物の洗浄方法。
【請求項5】
排出された洗浄液を循環させて再度洗浄液接触工程に供する循環工程を備えることを特徴とする請求項3に記載の鋼構造物の洗浄方法。
【請求項6】
前記洗浄液は、除錆剤及び/又は陰イオン吸着剤よりなる洗浄促進剤を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の鋼構造物の洗浄方法。
【請求項7】
前記部材設置工程の前に、鋼構造物の表層を粗ケレンする粗ケレン工程を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の鋼構造物の洗浄方法。
【請求項8】
前記洗浄用部材が、前記被洗浄部を密閉する密閉式洗浄用部材であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の鋼構造物の洗浄方法。
【請求項9】
前記洗浄液除去工程において除去された洗浄液から錆及び/又は腐食性成分を除去する洗浄液清浄工程を備え、当該洗浄液清浄工程後の洗浄液を再度洗浄液接触工程に供することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の鋼構造物の洗浄方法。
【請求項10】
前記洗浄液接触工程が、振動、超音波、攪拌、光照射及び加温より選ばれる少なくとも1種の処理を行う洗浄促進工程を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の鋼構造物の洗浄方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼構造物の洗浄方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、既設鋼構造物の全体又は一部区間の劣化が激しい場合は塗替塗装が行われるが、通常鋼材表面には多くの錆が発生しており、そのような表面に単に塗料を塗り替え塗装しても、次第に塗膜にフクレや剥離が生じて、長期間の保護はできない。そのため、塗り替え塗装前には、ブラスト処理等の3種ケレン以上の物理的な除錆処理(素地調整)を行った後、塗料を塗装する必要があったが、このような物理的な素地調整では作業中に多量の粉塵や騒音が発生するため、作業環境や作業効率が非常に悪いという問題があった。また、2種又は3種ケレンを鋼材表面に施した場合でも、鋼構造物のくぼみ部分や狭隘部分の錆は除去しにくく、その個所の錆層と鉄素地との界面にはCl
-
やSO
4
2-
等の腐食性の高い腐食性成分が残存しやすく、そのため、塗り替え塗装してもその個所での防食性が大幅に低下する問題点があった。
【0003】
このような問題において、鋼材に残存する錆や腐食性成分を除去する方法として、いくつかの方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、造膜可能な樹脂を含む粘性水溶液を鋼構造物の表面に塗布し、乾燥させて膜を形成させることで、その膜に塩化物イオンを取り込ませて除去する方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、鋼材の表面の下地処理として、鋼材表面に錆分解剤を塗布したのちに、さらに陰イオン吸着剤を塗布し、最後にこれら錆分解剤及び陰イオン吸着剤を除去することで、鋼材の表面から錆及び陰イオンを除去する方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、素地調整後の鉄鋼製構造物の表層に存在する塩化物に対して、水と水溶性高分子とを含有する水性湿潤剤を塗布することで、塩化物から生じた塩化物イオンを水性湿潤剤に溶出させて除去する方法が開示されている。
【0006】
さらに、特許文献4及び非特許文献1には、表面に錆を有する鋼材に対して、アブレシブウォータージェット処理を行って錆を効率的に除去する方法が開示されている。アブレシブウォータージェット処理は、水と研削材とを小さい開口部を通して高速・高圧で対象物に噴射して衝突させる操作であって、表面だけでなく、内部に存在する錆や塩分等の腐食性物質を効率的に除去できる方法とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-95558号公報
特許第6727019号公報
特開2023-25447号公報
国際公開WO2022/176278号
特開2013-19163号公報
【非特許文献】
【0008】
耐候性鋼材 異常さびや塩分を極限除去 「AWT工法」実用化へ最終段階、橋梁通信(株式会社橋梁通信社)、2022年10月1日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1~3に開示された方法は、いずれも対象物である鋼材や鋼構造物の表面に存在する錆や塩化物・塩分などを除去する上で有効であるとされているが、これらの文献に記載の方法では孔食といった深い腐食部分に存在する錆や錆に含まれる塩分などの腐食性の成分を完全に除去することは難しい。なぜなら、液体や液体を含む樹脂などを塗布するだけでは乾燥や限界塗布量の影響により、孔食中への液体の浸透や、錆との反応を十分に行うことはできないからである。そのため、孔食中に錆や塩分などが残存し、早期の発錆につながるおそれがある。
【0010】
また、特許文献4や非特許文献1に開示された方法は、錆や塩分などをほとんど除去できる方法であると考えられるが、噴射する水や研削材の周囲への飛散や、噴射後の後処理に困難性があり、飛散防止対策や廃液の処置が十分にとれる場所での適用に限られる。
(【0011】以降は省略されています)
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