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公開番号
2024172953
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091035
出願日
2023-06-01
発明の名称
金属部材の防食方法
出願人
栗田工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C23F
11/14 20060101AFI20241205BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】蒸気と冷却水とが交互に接する金属部材を十分に防食することができる金属部材の防食方法を提供する。
【解決手段】冷却水と蒸気とが交互に接する金属部材の防食方法であって、冷却水にリン化合物及び/又は亜鉛化合物を添加し、蒸気に防食皮膜形成物質を添加することを特徴とする金属部材の防食方法。リン化合物は、ヘキサメタリン酸、トリポリリン酸、オルソリン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、及びアミノトリメチルホスホン酸の少なくとも1種である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
冷却水と蒸気とが交互に接する金属部材の防食方法であって、
冷却水にリン化合物及び/又は亜鉛化合物を添加し、蒸気に防食皮膜形成物質を添加することを特徴とする金属部材の防食方法。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記金属部材が鋼製の反応釜または成形機であることを特徴とする請求項1に記載の金属部材の防食方法。
【請求項3】
前記リン化合物が、ヘキサメタリン酸、トリポリリン酸、オルソリン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、及びアミノトリメチルホスホン酸の少なくとも1種である請求項1に記載の金属部材の防食方法。
【請求項4】
前記防食皮膜形成物質がアノーディックインヒビターであることを特徴とする請求項1に記載の金属部材の防食方法。
【請求項5】
前記防食皮膜形成物質が、下記の式で表されるポリアミンであることを特徴とする請求項1に記載の金属部材の防食方法。
R
1
-[NH-(CH
2
)
m
]
n
-NH
2
…(1)
(式中、R
1
は炭素数10~22の飽和又は不飽和炭化水素基を示し、mは1~8の整数であり、nは1~7の整数である。nが2以上の場合、複数のNH-(CH
2
)
m
は同一でも異なっていてもよい。)
【請求項6】
前記冷却水にさらにスケール防止剤として(メタ)アクリル酸系ポリマーを添加することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の金属部材の防食方法。
【請求項7】
前記スケール防止剤の添加量Aと前記防食皮膜形成物質の添加量Bとの比A/Bが6以下となるようにすることを特徴とする請求項6に記載の金属部材の防食方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は金属部材の防食方法に係り、特に蒸気と冷却水とが交互に接する反応釜や成形機などの金属部材の防食方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
開放循環冷却水系の炭素鋼製の熱交換器や配管の腐食を抑制するために、オルトリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、ヒドロキシエチリデンホスホン酸塩、ホスホノブタントリカルボン酸塩等のリン化合物や、亜鉛塩又は重クロム酸塩などを単独で又は併用して冷却水に添加する場合がある(特許文献1)。
【0003】
蒸気と冷却水とが交互に接する反応釜のような金属部材の防食のために、上記のような腐食防止剤を冷却水に添加した場合、冷却水が蒸気により希釈され、防食剤濃度が低下するため、金属の腐食を十分に抑制することができない。
【0004】
特許文献1には、低濃度のリン酸塩と亜鉛塩(各1mg/L以下)とMアルカリ度成分とを水系に添加し、30℃におけるランゲリア指数を1.2以上とする水系の金属腐食抑制方法が開示されている。しかし、蒸気と冷却水とが交互に接する反応釜などにあっては、蒸気によって冷却水が希釈されるため、Mアルカリ度成分の濃度が低くなるので、十分に防食することは困難である。なお、反応釜が蒸気によって加熱されたときには、反応釜が高温となり、冷却水系防食剤の仕様温度を超えるため、十分に防食できない。
【0005】
炭素鋼の腐食抑制には、皮膜形成物質の一つである長鎖脂肪族アミンを用いる方法もある(特許文献2)。長鎖脂肪族アミンによる防食のメカニズムは、長鎖脂肪族アミンが金属の表面にアミノ基を介して吸着して単分子又は多分子層の緻密な皮膜を形成することにより金属と水の接触を防止し、金属の腐食を抑制するというものである。
【0006】
長鎖脂肪族アミンを用いる防食方法では、連続的に長鎖脂肪族アミンを水系に添加し続けなければ吸着被膜が剥離してしまう。そのため、長鎖脂肪族アミンを用いる防食方法は、冷却水と蒸気が交互に接する金属部材の防食に適用しても、十分な防食効果は得られない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2009-299161号公報
特開2011-033301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の金属部材の防食方法では、蒸気と冷却水とが交互に接する金属部材の腐食を十分に抑制することができないため、長期間の使用に伴い腐食生成物が金属表面に堆積して伝熱阻害を引き起こし、生産量の低下や反応時間の長時間化が発生していた。また、定期的な洗浄が必要であった。
【0009】
本発明は、蒸気と冷却水とが交互に接する金属部材を十分に防食することができる金属部材の防食方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の金属部材の防食方法は、冷却水と蒸気とが交互に接する金属部材の防食方法であって、冷却水にリン化合物及び/又は亜鉛化合物を添加し、蒸気に防食皮膜形成物質を添加することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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