TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025008479
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023110691
出願日2023-07-05
発明の名称吸着制御方法及び成膜装置
出願人東京エレクトロン株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 16/52 20060101AFI20250109BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】第1層への第2層の原料の吸着を制御する。
【解決手段】第1層への第2層の原料の吸着を制御する方法であって、前記第1層を有する基板をチャンバ内のステージに準備することと、前記チャンバ内に前記第2層の原料を供給し、前記原料を前記第1層の表面に晒すことと、前記第1層の表面の欠陥に与える電荷を制御することにより、前記原料の前記第1層の表面への吸着を制御することと、を含む吸着制御方法が提供される。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
第1層への第2層の原料の吸着を制御する方法であって、
前記第1層を有する基板をチャンバ内のステージに準備することと、
前記チャンバ内に前記第2層の原料を供給し、前記原料を前記第1層の表面に晒すことと、
前記第1層の表面の欠陥に与える電荷を制御することにより、前記原料の前記第1層の表面への吸着を制御することと、
を含む吸着制御方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記第1層は二次元材料層であり、前記第2層は遷移金属ジカルコゲニド膜である、
請求項1に記載の吸着制御方法。
【請求項3】
ALD法により前記遷移金属ジカルコゲニド膜を成膜する、
請求項2に記載の吸着制御方法。
【請求項4】
前記遷移金属ジカルコゲニド膜の原料は、第1原料及び第2原料を有し、
(A)前記チャンバ内に前記第1原料を供給し、前記第1原料を前記二次元材料層の表面に晒すことと、
(B)前記チャンバ内に前記第2原料を供給し、前記第2原料を前記二次元材料層の表面に晒すことと、
(C)前記(A)、前記(B)の順で設定サイクル数繰り返すことと、
(D)前記(A)を実行するとき、前記二次元材料層の表面の欠陥に与える電荷を制御することにより、前記第1原料の前記二次元材料層への吸着を制御することと、を含む、
請求項3に記載の吸着制御方法。
【請求項5】
前記二次元材料層の表面の欠陥に与える電荷を制御することは、
前記二次元材料層の接触面に接触させる電極、前記ステージに対向する上部電極、又は前記ステージと前記上部電極との間に配置される電極に直流電圧を印加することを含む、
請求項2~4のいずれか一項に記載の吸着制御方法。
【請求項6】
前記二次元材料層のフェルミ準位と前記二次元材料層の表面の欠陥の形成エネルギーとの相関情報を記憶部に記憶することを含み、
前記二次元材料層の表面の欠陥に与える電荷を制御することは、
前記記憶部を参照して、前記相関情報に基づき前記電極に印加する前記直流電圧を制御することにより行う、
請求項5に記載の吸着制御方法。
【請求項7】
前記二次元材料層の表面の欠陥に与える電荷を制御することは、
前記二次元材料層の表面に予め電荷を与えた前記基板を前記ステージに準備する、又は前記ステージに準備した前記基板が有する前記二次元材料層の表面に前記チャンバ内に生成されたプラズマから電荷を与えることを含む、
請求項2~4のいずれか一項に記載の吸着制御方法。
【請求項8】
前記原料の前記二次元材料層の表面への吸着を制御することは、
前記二次元材料層の表面の欠陥に与える電荷を制御した後、前記二次元材料層をアニールし、アニールした前記二次元材料層の表面へ前記原料を供給することにより行う、
請求項2~4のいずれか一項に記載の吸着制御方法。
【請求項9】
前記原料は、タングステンとハロゲンを含むガス及び/又は硫黄を含むガスである、
請求項2~4のいずれか一項に記載の吸着制御方法。
【請求項10】
前記タングステンとハロゲンを含むガスは、WF

、WCl

、WCl

、W(CO)

又はW

(NME



のいずれかであり、
前記硫黄を含むガスは、H

Sである、
請求項9に記載の吸着制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、吸着制御方法及び成膜装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、二次元絶縁材料層と二次元半導体材料層の形成過程において、二次元絶縁材料層を形成後、イオンドーピングで表面を活性化し、遷移金属カルコゲナイド、ブラックリン、シリレン、ゲルマニウムアルケン又はグラフェンよりなる二次元半導体材料層をCVD法もしくはALD法により形成する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
中国特許出願公開第109962106号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、第1層への第2層の原料の吸着を制御することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一の態様によれば、第1層への第2層の原料の吸着を制御する方法であって、前記第1層を有する基板をチャンバ内のステージに準備することと、前記チャンバ内に前記第2層の原料を供給し、前記原料を前記第1層の表面に晒すことと、前記第1層の表面の欠陥に与える電荷を制御することにより、前記原料の前記第1層の表面への吸着を制御することと、を含む吸着制御方法が提供される。
【発明の効果】
【0006】
一の側面によれば、第1層への第2層の原料の吸着を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
六方晶系窒化ホウ素の一例を示す図。
一実施形態に係る吸着エネルギーのシミュレーション1の結果を示す図。
一実施形態に係るWF

の吸着状態のシミュレーション2の結果を示す図。

N
のチャージ状態による吸着エネルギーの変化を示す図。
一実施形態に係るh-BNの表面状態のシミュレーション3の結果を示す図。
一実施形態に係るフェルミ準位と表面欠陥の形成エネルギーの相関を示すグラフ。
一実施形態に係るチャージ状態の調整とその効果の一例を示す図。
一実施形態に係る吸着制御方法の一例を示すフローチャート。
一実施形態に係る吸着制御方法を説明するための図。
一実施形態に係る成膜装置の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0009】
[六方晶系窒化ホウ素の一例]
六方晶系窒化ホウ素(hexagonal Boron Nitride、以下「h-BN」とも表記する。)への遷移金属ジカルコゲナイド(Transition Metal Dichalcogenides、以下「TMDC」とも表記する。)の蒸着は、二次元物質を産業に適用するために極めて重要である。h-BN及びTMDCは、二次元材料層の一例である。h-BNは、二次元絶縁材料層の一例である。TMDCは、二次元半導体材料層の一例であり、MoS

、WS

、MoSe

、WSe

等が挙げられる。
【0010】
図1に、純粋な、すなわち、欠陥のない2層六方晶系窒化ホウ素(bilayer h-BN)の一例を示す。図1(a)はh-BNの表面(XY面)を示す。h-BNは層状物質であり、図1(b)はbilayer h-BNのZ方向の層状構造を示す。h-BNの層数は2層に限らず、ボロン(B)と窒素(N)が交互に共有結合的に形成した六員環が多数結合した二次元構造体が積み重なった層状構造を有している。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許