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公開番号
2024178768
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-25
出願番号
2023097158
出願日
2023-06-13
発明の名称
基板保持装置、及び成膜装置
出願人
キヤノントッキ株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C23C
14/50 20060101AFI20241218BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】成膜装置において安定して温度制御を行うことができる技術を提供する。
【解決手段】基板に成膜を行う成膜装置に用いられる基板保持装置であって、基板を吸着する静電チャックC1と、前記静電チャックの温度調整を行うための温調媒体が内部を流れる温調管TPと、を備え、静電チャックC1は、温調管TPの少なくとも一部が静電チャックC1の内部に埋没されるように温調管TPが設置される温調管設置部253を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
基板に成膜を行う成膜装置に用いられる基板保持装置であって、
基板を吸着する静電チャックと、
前記静電チャックの温度調整を行うための温調媒体が内部を流れる温調管と、
を備え、
前記静電チャックは、前記温調管の少なくとも一部が前記静電チャックの内部に埋没されるように前記温調管が設置される温調管設置部を有することを特徴とする基板保持装置。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記静電チャックは、基材と、前記基材に埋め込まれた電極と、を有し、
前記温調管設置部は、前記基材に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
【請求項3】
前記温調管設置部は、前記静電チャックの基板を吸着する吸着面と反対側の面上に形成されている凹部であることを特徴とする請求項2に記載の基板保持装置。
【請求項4】
前記温調管設置部は、前記静電チャックの内部に形成されている中空部であることを特徴とする請求項2に記載の基板保持装置。
【請求項5】
前記温調管の熱伝導率は、前記基材の熱伝導率より高いことを特徴とする請求項2に記載の基板保持装置。
【請求項6】
前記温調管と前記温調管設置部との間には、熱伝導材が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
【請求項7】
基板に成膜を行う成膜装置に用いられる基板保持装置であって、
基板を吸着する静電チャックと、
前記静電チャックの温度調整を行うための温調媒体が内部を流れる温調管と、
前記静電チャックの基板を吸着する吸着面と反対側の面に固定され、前記温調管の少なくとも一部が内部に埋没される温調管設置部材と、
を備えることを特徴とする基板保持装置。
【請求項8】
前記静電チャックと前記温調管設置部材との間に設けられる熱伝導シートを備えることを特徴とする請求項7に記載の基板保持装置。
【請求項9】
前記温調管は、複数の固定ネジによって前記静電チャックに固定されていることを特徴とする請求項7に記載の基板保持装置。
【請求項10】
前記温調管は、前記温調管設置部材の表面に形成されている凹部に設置されることを特徴とする請求項7に記載の基板保持装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜装置に用いられる基板保持装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、モニタ、テレビ、スマートフォンなどの表示画面として、有機EL表示装置などのフラットパネル表示装置が用いられている。有機EL表示装置のパネルは、2つの向かい合う電極(カソード電極、アノード電極)の間に発光を起こす有機物層が形成された構造を持つ。成膜装置を用いて有機EL表示パネルを形成する際は、成膜装置のチャンバに配置された基板ホルダによって基板の周縁部を保持し、チャンバ下部に設けられた蒸発源を加熱して金属又は有機物の蒸着材料を放出し、マスクを介して基板の下面に蒸着させる。
【0003】
ここで、周縁部を保持される基板は、その中央部が自重により撓みを生じることがある。基板サイズの大型化が進むと、上記中央部の撓みもより大きくなり、蒸着精度に対する影響も大きくなる。そのような基板の撓みを軽減するための手法として、特許文献1では、静電チャック(ESC:Electrostatic chuck)を用いて基板を保持する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-099910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
成膜室内において蒸発源は非常に高温であり、成膜室内の他の部材と蒸発源との間には大きな温度差がある。そのため、静電チャックや基板、マスクの温度を制御することが困難であり、これらには、熱膨張による変形、サイズ変化が生じることがある。このサイズ変化の影響により、アライメント精度の低下や、膜質の低下が生じる可能性がある。
【0006】
本発明は、成膜装置において安定して温度制御を行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の基板保持装置は、
基板に成膜を行う成膜装置に用いられる基板保持装置であって、
基板を吸着する静電チャックと、
前記静電チャックの温度調整を行うための温調媒体が内部を流れる温調管と、
を備え、
前記静電チャックは、前記温調管の少なくとも一部が前記静電チャックの内部に埋没されるように前記温調管が設置される温調管設置部を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の基板保持装置は、
基板に成膜を行う成膜装置に用いられる基板保持装置であって、
基板を吸着する静電チャックと、
前記静電チャックの温度調整を行うための温調媒体が内部を流れる温調管と、
前記静電チャックの基板を吸着する吸着面と反対側の面に固定され、前記温調管の少なくとも一部が内部に埋没される温調管設置部材と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、成膜装置において安定して温度制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
成膜装置の構成を示す模式的な平面図である。
成膜室の内部構成を示す断面図である。
有機EL表示装置の製造ラインの一例を示す模式図である。
本発明の実施例1に係る温調機構の構成を説明する模式的断面図である。
比較例に係る温調機構の構成を説明する模式的断面図である。
有機EL製造ラインにおける温調制御の一例を示す模式図である。
本発明の実施例2に係る温調機構の構成を説明する模式的断面図である。
本発明の実施例3に係る温調機構の構成を説明する模式的断面図である。
電子デバイスの製造方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、以下の実施形態は本発明の好ましい構成を例示的に示すものにすぎず、本発明の範囲をそれらの構成に限定されない。また、以下の説明における、装置のハードウェア構成及びソフトウェア構成、処理フロー、製造条件、寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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