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公開番号2024148169
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2024060379
出願日2024-04-03
発明の名称鋼構造物の防食方法
出願人神東塗料株式会社
代理人個人
主分類C23F 13/12 20060101AFI20241009BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】電気防食装置を用いる防食方法であって、導電性塗膜の耐久性を改良して防食性を向上させる防食方法を提供する。
【解決手段】鋼構造物の表面上に絶縁塗膜を形成し、前記絶縁塗膜の表面上に、導電性顔料を含む2液型アクリルウレタン塗料の硬化塗膜、導電性顔料を含む2液型ポリエステルウレタン塗料の硬化塗膜、導電性顔料を含む2液型アクリルシリコンウレタン塗料の硬化塗膜、導電性顔料を含む2液型フッ素ウレタン塗料の硬化塗膜のいずれかの硬化塗膜である対水不溶解性導電性塗膜を形成した後、前記導電性塗膜を陽極、前記鋼構造物を陰極として、導電性塗膜と鋼構造物との間に直流電圧を印加する鋼構造物の防食方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鋼構造物の表面上に絶縁塗膜を形成し、前記絶縁塗膜の表面上に対水不溶解性導電性塗膜を形成した後、前記導電性塗膜を陽極、前記鋼構造物を陰極として、導電性塗膜と鋼構造物との間に直流電圧を印加する鋼構造物の防食方法。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記対水不溶解性導電性塗膜が、導電性顔料を含む2液型アクリルウレタン塗料の硬化塗膜、導電性顔料を含む2液型ポリエステルウレタン塗料の硬化塗膜、導電性顔料を含む2液型アクリルシリコン塗料の硬化塗膜、導電性顔料を含む2液型フッ素ウレタン塗料の硬化塗膜のいずれかの硬化塗膜であることを特徴とする請求項1記載の鋼構造物の防食方法。
【請求項3】
前記対水不溶解性導電性塗膜が、水酸基を2以上含有するプレポリマーからなる基剤と、イソシアネート基末端ウレタンオリゴマーからなる硬化剤との硬化反応により生成される塗膜であって、前記イソシアネート基の数の、前記水酸基の数に対する比が0.5以上1.5以下であることを特徴とする請求項1または2記載の鋼構造物の防食方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、鋼構造物の防食方法に関する。詳しくは、鋼構造物の電気防食装置を用いる防食方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
大気中に露出する架台、橋梁、タンク、機械等の鋼構造物には炭素等の不純物が含まれており、鋼の表面は無数のミクロ電池の集合体であると考えられる。鋼の表面が大気中の水分や雨水に触れると、陽極側から陽イオン(腐食物Fe
2+
)が水分や雨水を介して陰極側に移動し、陰極側で陽イオンが酸素等と反応して錆となる。
【0003】
この錆の発生を防止するために、鋼構造物の外表面に防食塗料を塗装して防食塗膜を形成して防食をすることが行われてきた。しかし、塗装ムラ等の塗装欠陥、物理的損傷、塗膜の劣化等により構造物の一部が露出すると、構造物の露出した部分が腐食する。このため、定期的に、特に海岸近傍の塩害地区では短期間に補修あるいは再塗装が繰り返される。
【0004】
さらに、再塗装までの期間を長くするために、下塗り、中塗り、上塗りからなる重防食塗装が行われているが、重防食塗装は施工を複雑化するので、コストアップの要因になっている。
【0005】
この重防食塗装に替わり、鋼構造物の上に導電性塗料を塗布して電圧を印加する電気防食装置を用いた電気防食が提案されている。
【0006】
図1は、鋼構造物の電気防食を実施するための基本的な電気防食装置の構成の概念的断面図である。図1に示すように、鋼構造物1の表面に、下塗りとなる絶縁塗料を塗布して絶縁塗膜2を形成し、該絶縁塗膜2の外面に、導電性塗料による導電性塗膜3が設けてある。更に、上記鋼構造物1と導電性塗膜3に、鋼構造物1を陰極とし、且つ導電性塗膜3を陽極とするように直流電源4を接続して、該直流電源4により、上記鋼構造物1と導電性塗膜3との間に、所要の電圧、たとえば、3V程度の電圧を印加する構成としてある。
【0007】
この鋼構造物1に傷(受傷部)が生じると、受傷部に海塩粒子、雨水や露点水等が付着して、受傷部が電解液によって覆われると、受傷部が腐食し赤錆が発生する。これに対し、導電性塗膜3を陽極、鋼構造物1を陰極として、導電性塗膜3と鋼構造物1との間に、適正な範囲内の値の直流電圧を印加しておくと、防食電流が、電解液を通して、導電性塗膜3から鋼構造物1へと流れ、鋼構造物1が防食される。すなわち、上記導電性塗膜3の内面に常時電気を待機させて、絶縁塗膜2を介してその内方に位置する上記鋼構造物1の鋼材の電位を不活性領域(防食電位)に保つことで該鋼材からの赤錆の発生を未然に防止できるようにしてある(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許3402959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1の発明は、電圧を印加しても長期に渡って雨水に当たると受傷部に錆が発生して、防食性が不良になるという問題がある。さらなる防食性の向上が望まれている。
【0010】
本発明の目的は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、電気防食装置を用いる防食方法であって、導電性塗膜の耐久性を向上させて、電気防食装置の防食性を改善する防食方法を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)

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