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公開番号2025010746
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2023112908
出願日2023-07-10
発明の名称密閉冷却水系のpH制御方法及び装置
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C23F 11/08 20060101AFI20250116BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】pHが上昇した密閉冷却水のpHを、水の入れ替え無く、また腐食性イオンを増加させることなく、低下させることができる密閉冷却水系のpH制御方法及び装置を提供する。
【解決手段】循環ポンプ1及び配管2,3によって水を冷凍機4に送水し、冷凍機4からの冷水を配管5,6によって空調機7に送水し、空調機7周囲の空気を冷却する。空調機7で昇温した水は、配管8を経て循環ポンプ1に戻る。配管6にpH計12と、炭酸ガスを添加するための添加装置13とが設けられている。pH計12は添加装置13の下流側に配置されている。pH計12の検出信号は、制御器14に入力される。pH計12の検出pHが所定値よりも高い場合、制御器14からの制御信号によって添加装置13から炭酸ガスを配管6に添加し、pHを低下させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
密閉冷却水系のpHを制御する密閉冷却水系のpH制御方法において、
該密閉冷却水系のpHが所定値よりも高くなった場合に、炭酸ガス及び炭酸水の少なくとも一方を該密閉冷却水系に添加する密閉冷却水系のpH制御方法。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記密閉冷却水系の接水部材の少なくとも一部が鉄系又は銅系の金属部材よりなる請求項1の密閉冷却水系のpH制御方法。
【請求項3】
前記密閉冷却水系は、
水を冷却して冷水とする冷却手段と、
冷水が通水される熱交換部と、
該冷却手段からの冷水を該熱交換部に送水する第1送水配管と、
該熱交換部からの水を該冷却手段に送水する第2送水配管と
を有しており、
該第1送水配管又は第2送水配管を流れる水に前記炭酸ガス及び炭酸水の少なくとも一方を添加する請求項1又は2の密閉冷却水系のpH制御方法。
【請求項4】
前記第1送水配管を流れる水に前記炭酸ガス及び炭酸水の少なくとも一方を添加する請求項3の密閉冷却水系のpH制御方法。
【請求項5】
密閉冷却水系のpHの測定手段と、
該測定手段の検出pHが所定値よりも高くなった場合に、炭酸ガス及び炭酸水の少なくとも一方を該密閉冷却水系に添加する添加手段と
を有する密閉冷却水系のpH制御装置。
【請求項6】
前記密閉冷却水系の接水部材の少なくとも一部が鉄系又は銅系の金属部材よりなる請求項5の密閉冷却水系のpH制御装置。
【請求項7】
前記密閉冷却水系は、
水を冷却して冷水とする冷却手段と、
冷水が通水される熱交換部と、
該冷却手段からの冷水を該熱交換部に送水する第1送水配管と、
該熱交換部からの水を該冷却手段に送水する第2送水配管と
を有しており、
該第1送水配管又は第2送水配管に前記添加手段が設けられている請求項5又は6の密閉冷却水系のpH制御装置。
【請求項8】
前記第1送水配管に前記添加手段が設けられている請求項7の密閉冷却水系のpH制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉冷却水系のpHを制御する密閉冷却水系のpH制御方法及び装置に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
密閉冷却水系では、途中で大気に開放する部分を設けずに密閉した状態で冷却水を循環させる冷却方式であることから、一般的に、開放冷却水系に比べて冷却水(循環水)が汚れ難く、メンテナンスの頻度を抑えられるというメリットがある。
【0003】
密閉循環式冷却水系の金属材料、特に主材料である鉄材質の腐食抑制方法としては、酸化型または沈殿型の防食皮膜を利用するものや、脱酸素によるものなどが挙げられる。
【0004】
酸化型皮膜による腐食抑制方法としては、亜硝酸、モリブデン酸、タングステン酸およびそれらのアルカリ性塩の1種以上とアルカリ金属炭酸水素塩を併用したものがある(特許文献1)。沈殿型皮膜による腐食抑制方法としては、リン酸塩や亜鉛塩を利用したものがあり、脱酸素による腐食抑制方法としては、ヒドラジンを利用したものがある。
【0005】
特許文献2には、鉄系部材及び銅系部材を備える密閉冷却水系に、(a)エリソルビン酸、アスコルビン酸、及びこれらの塩からなる群から選ばれる1種以上、並びに(b)アルカリ金属炭酸塩及び/又はアルカリ金属炭酸水素塩を添加する、密閉冷却水系における腐食抑制方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開公報2014/119788号
特開2015-203121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような腐食抑制剤を添加しても、密閉冷却水系のpHが上昇し、金属部材が腐食することがある。
【0008】
密閉冷却水系でのpH上昇原因は大きく二つに分けられる。一つは、金属の腐食に伴うアルカリ(OH

)の生成によるpH上昇である。他の一つは、亜硝酸(NO


)系防食剤を使用した際に徐々にアルカリが生成することによるpH上昇である。
【0009】
密閉冷却水系のpHが10を超えると、銅材質や鉄材質等の金属部材の腐食速度が高くなり、設備寿命が短くなったり、溶出した金属イオンがスラッジ化して水系を詰まらせ冷却効率が低下する。
【0010】
密閉冷却水系において、pHが上昇した際のpH低下策の一つとして酸注入がある。しかし、塩酸や硫酸を注入すると、塩化物イオンや硫酸イオンの増加により腐食性が増加する問題があり、実施された例は少ない。
(【0011】以降は省略されています)

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