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公開番号
2025041007
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-26
出願番号
2023148051
出願日
2023-09-13
発明の名称
排水処理設備および排水処理方法
出願人
栗田工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C02F
1/44 20230101AFI20250318BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】重金属を含有する排水の処理水を、再利用する場合の水処理において、pH調整工程の増加や、pH調整のための薬液の使用量の増大を防止することが可能な、排水処理設備および排水処理方法を提供する。
【解決手段】重金属を含有する排水にアルカリ薬剤を添加してpHを10~12に調整する第1のpH調整設備3Aと、第1のpH調整設備3AにおいてpH調整されることにより析出した析出物を、ろ過装置により分離除去するろ過設備3Bと、ろ過設備3Bから流出されたろ過後の処理水に酸を添加してpH9.5~11に調整する第2のpH調整設備5と、第2のpH調整設備5においてpH調整された処理水を、逆浸透膜により逆浸透膜処理する逆浸透膜処理装置7と、が備えられている、排水処理設備1を採用する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
重金属を含有する排水にアルカリ薬剤を添加してpHを10~12に調整する第1のpH調整設備と、
前記第1のpH調整設備においてpH調整されることにより析出した析出物を、ろ過装置により分離除去するろ過設備と、
前記ろ過設備から流出されたろ過後の処理水に酸を添加してpH9.5~11に調整する第2のpH調整設備と、
前記第2のpH調整設備においてpH調整された処理水を、逆浸透膜により逆浸透膜処理する逆浸透膜処理装置と、
が備えられている、排水処理設備。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記逆浸透膜処理装置から流出した透過水に酸を添加してpH5.8~8.6に調整する第3のpH調整設備が更に備えられている、請求項1に記載の排水処理設備。
【請求項3】
前記第3のpH調整設備においてpH調整された処理水を設備用水として供給する供給流路が更に備えられている、請求項2に記載の排水処理設備。
【請求項4】
前記ろ過設備に備えられる前記ろ過装置を逆洗浄する逆洗浄設備と、
前記逆洗浄設備から排出された洗浄排水を凝集沈殿処理する凝集沈殿設備と、
前記凝集沈殿設備から流出された処理水を、前記第1のpH調整設備に供給する第1の返送流路と、が更に備えられている、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の排水処理設備。
【請求項5】
前記凝集沈殿設備において生成した汚泥を脱水する脱水処理設備と、
前記脱水処理設備において前記汚泥から分離された脱水処理水を、前記凝集沈殿設備に返送する第2の返送流路と、が更に備えられている、請求項4に記載の排水処理設備。
【請求項6】
重金属を含有する排水にアルカリ薬剤を添加してpHを10~12に調整する第1のpH調整工程と、
第1のpH調整工程によって析出した析出物を、ろ過装置により分離除去するろ過工程と、
前記ろ過工程後の処理水に酸を添加してpH9.5~11に調整する第2のpH調整工程と、
前記第2のpH調整工程後の処理水を、逆浸透膜により逆浸透膜処理する逆浸透膜処理工程と、
が備えられている、排水処理方法。
【請求項7】
前記逆浸透膜処理工程後の透過水に酸を添加してpH5.8~8.6に調整する第3のpH調整工程が更に備えられている、請求項6に記載の排水処理方法。
【請求項8】
前記第3のpH調整工程後の処理水を、設備用水の供給流路に供給する、請求項7に記載の排水処理方法。
【請求項9】
前記ろ過工程に使用される前記ろ過装置を逆洗浄する逆洗浄工程と、
前記逆洗浄工程後の洗浄排水を凝集沈殿処理する凝集沈殿工程と、
前記凝集沈殿工程後の処理水を、前記第1のpH調整工程に供給する第1の返送工程と、が更に備えられている、請求項6乃至請求項8の何れか一項に記載の排水処理方法。
【請求項10】
前記凝集沈殿工程によって生成する汚泥を脱水する脱水処理工程と、
前記脱水処理工程において前記汚泥から分離された脱水処理水を、凝集沈殿工程に返送する第2の返送工程と、が更に備えられている、請求項9に記載の排水処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水処理設備および排水処理方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
Ni、Cu等の重金属を含有する排水を処理する際には、一般に、排水のpHを10~12程度に調整することにより、排水中に含まれる重金属を水酸化物として析出・凝集させ、次いで、沈殿またはろ過の工程を経ることで処理される。ろ過後の処理水は、中和処理がなされた後に放流される。
【0003】
ところで、この放流水の一部または全部を、例えば、クーリングタワー(以下CTと表記)等の設備用水に再利用する場合がある。この場合は、放流水の水質に応じて逆浸透膜やその他の精密ろ過膜によって脱塩処理もしくはろ過処理を行う必要がある。しかし、放流水の有機物濃度が高い場合、これをそのまま逆浸透膜や精密ろ過膜に供給することはバイオファウリングによって透過流束の減少させるおそれがあるため、放流水のpHを例えば9~11程度に再調整してバイオファウリング抑制させた状態で、逆浸透膜や精密ろ過膜に供給する必要がある。
【0004】
また、特許文献1には、湿式排煙脱硫装置からの排水をアルカリ処理及び軟化処理することにより、重金属、フッ素、カルシウム及びマグネシウム等を固形物として析出させる反応工程と、反応工程で生成した固形物を排水から分離する第一固液分離工程と、第一固液分離工程で処理された排水をpHを調整すると共に、排水中に含まれる微細な固形物を精密濾過膜で分離する第二固液分離工程と、第二固液分離工程で処理された排水の中に溶解している塩類を逆浸透膜を用いて分離する塩類分離工程とからなり、塩類分離工程で回収した水を排煙脱硫装置に循環して再使用する湿式排煙脱硫装置からの排水の処理方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-137540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された排水の処理方法では、塩類分離工程で回収した水を排煙脱硫装置に循環して再使用する際に、水のpHを再調整する必要がある。すなわち、重金属を除去する段階と、重金属を処理後の処理水を脱塩処理またはろ過処理する段階のそれぞれにおいて、pH調整を行う必要がある。これにより、従来の排水処理方法では、pH調整工程が増加し、また、pH調整のための薬液の使用量が増大する問題があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、重金属を含有する排水の処理水を、再利用する場合の水処理において、pH調整工程の増加や、pH調整のための薬液の使用量の増大を防止することが可能な、排水処理設備および排水処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。
[1] 重金属を含有する排水にアルカリ薬剤を添加してpHを10~12に調整する第1のpH調整設備と、
前記第1のpH調整設備においてpH調整されることにより析出した析出物を、ろ過装置により分離除去するろ過設備と、
前記ろ過設備から流出されたろ過後の処理水に酸を添加してpH9.5~11に調整する第2のpH調整設備と、
前記第2のpH調整設備においてpH調整された処理水を、逆浸透膜により逆浸透膜処理する逆浸透膜処理装置と、
が備えられている、排水処理設備。
[2] 前記逆浸透膜処理装置から流出した透過水に酸を添加してpH5.8~8.6に調整する第3のpH調整設備が更に備えられている、[1]に記載の排水処理設備。
[3] 前記第3のpH調整設備においてpH調整された処理水を設備用水として供給する供給流路が更に備えられている、[2]に記載の排水処理設備。
[4] 前記ろ過設備に備えられる前記ろ過装置を逆洗浄する逆洗浄設備と、
前記逆洗浄設備から排出された洗浄排水を凝集沈殿処理する凝集沈殿設備と、
前記凝集沈殿設備から流出された処理水を、前記第1のpH調整設備に供給する第1の返送流路と、が更に備えられている、[1]乃至[3]の何れか一項に記載の排水処理設備。
[5] 前記凝集沈殿設備において生成した汚泥を脱水する脱水処理設備と、
前記脱水処理設備において前記汚泥から分離された脱水処理水を、前記凝集沈殿設備に返送する第2の返送流路と、が更に備えられている、[4]に記載の排水処理設備。
【0009】
[6] 重金属を含有する排水にアルカリ薬剤を添加してpHを10~12に調整する第1のpH調整工程と、
第1のpH調整工程によって析出した析出物を、ろ過装置により分離除去するろ過工程と、
前記ろ過工程後の処理水に酸を添加してpH9.5~11に調整する第2のpH調整工程と、
前記第2のpH調整工程後の処理水を、逆浸透膜により逆浸透膜処理する逆浸透膜処理工程と、
が備えられている、排水処理方法。
[7] 前記逆浸透膜処理工程後の透過水に酸を添加してpH5.8~8.6に調整する第3のpH調整工程が更に備えられている、[6]に記載の排水処理方法。
[8] 前記第3のpH調整工程後の処理水を、設備用水の供給流路に供給する、[7]に記載の排水処理方法。
[9] 前記ろ過工程に使用される前記ろ過装置を逆洗浄する逆洗浄工程と、
前記逆洗浄工程後の洗浄排水を凝集沈殿処理する凝集沈殿工程と、
前記凝集沈殿工程後の処理水を、前記第1のpH調整工程に供給する第1の返送工程と、が更に備えられている、[6]乃至[8]の何れか一項に記載の排水処理方法。
[10] 前記凝集沈殿工程によって生成する汚泥を脱水する脱水処理工程と、
前記脱水処理工程において前記汚泥から分離された脱水処理水を、前記凝集沈殿工程に返送する第2の返送工程と、が更に備えられている、[9]に記載の排水処理方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の排水処理設備によれば、第1のpH調整設備およびろ過設備によって重金属が除去された処理水について、当該処理水のpHを9.5~11に調整する第2のpH調整設備が、逆浸透膜処理装置の前段に配置されているので、重金属除去後の処理水による逆浸透膜のバイオファウリングを防止できる。更に、本発明では、ろ過後の処理水のpHを放流可能な範囲に調整するための中和処理を省略して、ろ過後の処理水のpHを、バイオファウリングが抑制可能なpHの範囲に調整するので、pH調整の回数を減少させることができ、また、pH調整のための薬液の使用量の増大を防止できる。更に、第2のpH調整設備により処理水のpHを調整することで、後段の逆浸透膜処理装置の耐久性を向上できる。
(【0011】以降は省略されています)
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