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公開番号2025136269
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024034636
出願日2024-03-07
発明の名称純水製造システム、及び純水製造システムの運転方法
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 1/44 20230101AFI20250911BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】 被処理水を処理して温度調整した純水を送水するに際し温度調整のエネルギーの最適化が可能な純水製造システムを提供する。
【解決手段】 純水製造システム1は、前処理水Wを貯留するタンク2と、このタンク2に接続した送水管3と、この送水管3に連通した純水製造部4とからなる。この純水製造部4で製造された一次純水W2は、サブタンク5に供給されるとともに余剰分が循環水路6を経由して循環水W3がタンク2に還流して循環利用可能となっている。前処理水Wを加温する温度調整手段としての加熱手段7を有する。さらに、サブタンク5には回収水流路10が接続している。そして、加熱手段7の下流側には、温度センサ及び流量計11,12,13,14は、図示しない制御手段に情報送信可能となっていて、この制御手段は、これらの情報に基づき加熱手段7を制御する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
処理原水、回収水及び循環水が流入する貯水タンクから被処理水を供給して処理し、所定の温度の純水を送水する純水製造システムであって、
前記処理原水の水温調整手段、該処理原水の水温調整前の水温測定手段、及び該処理原水の水温調整後の水温測定手段と、
前記回収水の水温測定手段及び水量測定手段と、
前記循環水の水温測定手段及び水量測定手段と、
前記回収水の水温測定手段及び水量測定手段の計測値と、前記循環水の水温測定手段及び水量測定手段と、前記純水製造システムの送水量及び送水温度とから、前記処理原水の水量及び温度調節後の水温を算定するとともに、該算定結果と前記温度調整前の水温測定手段の計測値とに基づき前記温度調整手段を制御する制御手段と
を有する、純水製造システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記制御手段が、回収水の水温測定手段及び水量測定手段の計測値と、前記循環水の水温測定手段及び水量測定手段と、前記純水製造システムの送水量及び送水温度とから、下記関係式(1)、(2)により前記処理原水の水量及び温度調節後の水温を算定するとともに、該算定結果と前記温度調整前の水温測定手段の計測値とに基づき前記温度調整手段を制御する、請求項1に記載の純水製造システム
処理原水量=使用水量-回収水量-循環水量 ・・・(1)
処理原水温度=(使用水温度×使用水量-回収水温度×回収水量-循環水温度×循環水量)/処理原水量×安全率 ・・・(2)
(式中、安全率は加温する場合には1~1.2であり、冷却する場合には0.8~1.0である)
【請求項3】
前記温度調整手段が、蒸気、温水、冷水などの熱源や排水との熱交換器の1又は2以上である、請求項1又は2に記載の純水製造システム。
【請求項4】
処理原水、回収水及び循環水が流入する貯水タンクから被処理水を供給して処理し、所定の温度の純水を送水する純水製造システムの運転方法であって、
前記処理原水の水温調整前の水温と、前記回収水の水温及び水量と、前記循環水の水温及び水量とを計測し、
これら計測値と前記純水製造システムの送水量及び送水温度とから、前記処理原水の水量及び温度調節後の水温を算定し、該算定結果と前記温度調整前の水温の計測値とに基づき前記処理原水の水温調整を行う、純水製造システムの運転方法。
【請求項5】
前記処理原水の水量及び温度調節後の水温を下記関係式(1)、(2)により算定する、請求項4に記載の純水製造システムの運転方法。
処理原水量+回収水量+循環水量=使用水量 ・・・(1)
処理原水温度=(使用水温度×使用水量-回収水温度×回収水量-循環水温度×循環水量)/処理原水量×安全率 ・・・(2)
(式中、安全率は加温する場合には1~1.2であり、冷却する場合には0.8~1.0である)
【請求項6】
前記処理原水の水温を算定値に上限及び下限を設定し、該算定値が上限及び下限を逸脱したら、処理原水の水温を固定値として温度調整を行う、請求項4又は5に記載の純水製造システムの運転方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、純水製造システム及びその運転方法に関し、特に回収水や循環水を処理原水とともにタンクに貯留して、被処理水として処理して温度調整した純水を送水する純水製造システム及びその運転方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、市水、地下水、工水等の原水から純水を製造する純水製造システムは、基本的に、前処理装置、一次純水装置から構成される。このうち、前処理装置は、例えば、熱交換器、凝集、加圧浮上、濾過装置等で構成される。例えば、図5に示すように一次純水装置21は、処理原水としての前処理水Wを貯留するタンク22と、このタンク22に接続した送水管23と、この送水管23に順次設けられたホアンフィルタ24と、逆浸透膜25と、膜式脱気装置26と、UV酸化装置27と、再生式の混床式イオン交換装置28とを備える。混床式イオン交換装置28の下流側は、超純水製造のためのサブタンク30やユースポイントに連通している一方、タンク22に連通した戻り配管29による循環流路が形成されている。
【0003】
そして、前処理水Wに未使用の循環水W3を合流させたものを被処理水W1として、上述したような純水製造システム21で処理することにより純水(一次純水)W2を製造する。この純水(一次純水)W2は、サブタンク28に送給され低圧紫外線酸化装置、混床式イオン交換装置及び限外濾過膜装置などにより構成される二次純水装置などの後段システムでさらに処理されたり、ユースポイントで使用されたりする。
【0004】
この純水製造システム21では、タンク22の前段の前処理装置で加温したり、一次純水装置21の後段に設けられたサブシステムで冷却したりするなど被処理水の温度をコントロールするために各所で加熱・冷却が行われることが多い。そして、節水の観点から工場排水を回収した回収水をタンク22に合流して被処理水W1として、純水製造システム21へ供給することも多くなってきている。
【0005】
この時、回収水は温度コントロールがなされないことが多く、これを純水製造システム21の被処理水W1とした場合には、回収水を利用しない場合と比較して加熱あるいは冷却熱量が過剰あるいは不足することがある。また、純水製造システム21の循環水W3をタンク22に合流させる場合にも同様に循環水W3を利用しない場合と比較して加熱あるいは冷却熱量が過剰あるいは不足することがある。
【0006】
このような回収水を再利用する純水製造システム21として、例えば特許文献1には、純水製造システムと等価なサブ純水製造システムを用いて、そのシステムのTOCの値によって純水製造システムの流路を切り替えることによって製造される純水の水質を悪化させない排水回収方法が開示されている。また、特許文献2には、純水を循環させる純水製造システムにおいて、純水の流量変化を検知した結果に基づいて、ポンプの回転数を切り替えることにより、純水を循環させることによる温度上昇を制御することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2016-107294号公報
特開2023-8823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載された純水製造システムは、回収水の水質のみに着目したものであり、回収水の利用による水処理装置全体の熱バランスを考慮した熱量(水温・水量)に対する対応については何ら検討されていない。また、特許文献2に記載された純水製造システムは、純水の循環による水温の上昇については考慮されているものの補給水(処理原水)及び回収水の温度調整については検討されておらず、部分的な最適化に止まる、という問題点がある。
【0009】
すなわち、従来は回収水や循環水を処理原水とともにタンクに貯留して、被処理水として処理して温度調整した純水を送水する純水製造システムにおいて、エネルギーの最適化を可能とした純水製造システムはなかった。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、回収水や循環水を処理原水とともにタンクに貯留して、被処理水として処理して温度調整した純水を送水するに際し、温度調整のエネルギーの最適化が可能な純水製造システムを提供することを目的とする。また、本発明は、かかる純水製造システムの運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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