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公開番号2025009986
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024103253
出願日2024-06-26
発明の名称薄膜沈着装置およびその沈着方法
出願人安徽熙泰智能科技有限公司
代理人弁理士法人白坂
主分類C23C 14/24 20060101AFI20250109BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】薄膜沈着プロセス中に材料源から放出される気相材料または材料粒子の高い方向性を確保し、真空熱蒸着や分子ビームエピタキシーなどの様々な沈着技術において、装置内の点源または線源を面源に変換し、影の影響を排除し、沈着の均一性を向上させ、製品の性能を向上させることができる薄膜沈着装置および薄膜沈着方法を提供する。
【解決手段】薄膜沈着装置のフィルムコーティング室の壁10の下部領域に配置された複数の蒸発源20と、各蒸発源の位置に配置された対応する曲面反射器30と、フィルムコーティング室の壁の下部領域に配置された平面反射器40とフィルムコーティング室の壁の中間領域に配置されたビームスプリッタ50とを含み、ビームスプリッタは、複数のビームスプリッタ部品を含み、ビームスプリッタの水平方向に平面反射器がさらに配置され、平面反射器、曲面反射器、ビームスプリッタ部品のそれぞれに加熱部品13が配置される。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
フィルムコーティング室の壁10が含まれる薄膜沈着装置であって、
前記フィルムコーティング室の壁10の下部領域に配置された複数の蒸発源20と、
前記フィルムコーティング室の壁10の下部領域に配置された平面反射器40と、
前記フィルムコーティング室の壁10の中間領域に配置されたビームスプリッタ50と、を含み、
前記ビームスプリッタ50は、複数のビームスプリッタ部品52を含み、各前記ビームスプリッタ部品52は、水平方向に対して鋭角に配置されるようになっており、
前記ビームスプリッタ50の水平方向に平面反射器40がさらに配置され、前記平面反射器40は、水平方向に対して鋭角に配置されるようになっており、
前記平面反射器40、前記曲面反射器30および前記ビームスプリッタ部品52のそれぞれに加熱部品13が配置される、ことを特徴とする薄膜沈着装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記各蒸発源20の位置に対応する曲面反射器30が配置されており、
または、前記蒸発源20は、分子ビームエピタキシーのフィルムコーティング装置60であり、
前記分子ビームエピタキシーのフィルムコーティング装置60は、分子ビーム放出スリット61、液体窒素冷却シールド62および源炉フランジ63を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜沈着装置。
【請求項3】
前記フィルムコーティング室の壁10の上部領域に前記基板11および前記マスクプレート12が上から下まで配置されており、前記基板11はシリコンウェーハであり、前記マスクプレート12の直径は基板11の直径よりも大きい、ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜沈着装置。
【請求項4】
前記ビームスプリッタ50の複数のビームスプリッタ部品52は上から下へ配列され、隣接する2つのビームスプリッタ50は鋭角構造となっている、ことを特徴とする請求項3に記載の薄膜沈着装置。
【請求項5】
蒸発源20の位置に対応する曲面反射器30が配置される場合、各蒸発源20はノズル21を含み、各蒸発源20のノズル21は1つの曲面反射器30に向けられ、各曲面反射器30は1つの平面反射器40に対応する、ことを特徴とする請求項4に記載の薄膜沈着装置。
【請求項6】
平面反射器40は長方形であり、曲面反射器30の形状はスロット付き放物面形状である、ことを特徴とする請求項5に記載の薄膜沈着装置。
【請求項7】
各曲面反射器30に対応する1つの平面反射器40は、対応する1つのビームスプリッタ部品52と平行であり、前記ビームスプリッタ50の各ビームスプリッタ部品52は、四角柱構造であり、各ビームスプリッタ50の水平方向に対する角度は30°よりも小さい、ことを特徴とする請求項5に記載の薄膜沈着装置。
【請求項8】
前記加熱部品13は抵抗線である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の薄膜沈着装置。
【請求項9】
前記曲面反射器30および平面反射器40の表面は、表面粗さが0.5nmよりも小さい単結晶シリコン100の表面であり、前記ビームスプリッタ50は、複数の四角柱形状のビームスプリッタ部品52を含む、ことを特徴とする請求項7に記載の薄膜沈着装置。
【請求項10】
薄膜沈着方法であって、
各蒸発源20がノズル21から材料ビーム70を放出し、各材料ビーム70を対応する曲面反射器30に放出し、各材料ビーム70が対応する平面反射器40に反射され、各平面反射器40が対応する材料ビーム70をビームスプリッタ50の対応するビームスプリッタ部品52の表面に噴射し、すべての材料ビーム70が最上部のビームスプリッタ部品52を通過した後、基板11にコーティングまたはドープされるS1と、
垂直方向に伝播する材料ビーム70がビームスプリッタ50の対応するビームスプリッタ部品52の表面に噴射される場合、材料ビーム70の一部がフィルムコーティング室の壁のベースに水平に反射され、材料ビーム70の一部が垂直方向に反射された後も伝播し続けるS2と、
水平方向に伝播する材料ビーム70がビームスプリッタ50の対応するビームスプリッタ部品52の表面に噴射される場合、材料ビーム70のすべてが、反射されて垂直方向に伝播されるS3と、
垂直方向および水平方向に伝播する材料ビーム70がビームスプリッタ50で反射されて混合の垂直の材料ビームとなり、最上部のビームスプリッタ部品52に入射されるS4と、
異なる蒸発源20から放出された材料ビーム70が最上部のビームスプリッタ部品52を通過した後、同じ小さな角度で基板11上にコーティングまたはドーピングされ、コーティングまたはドーピングされた後に沈着が完了するS5とを含むことを特徴とする薄膜沈着方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製品の製造技術分野に関し、特には、薄膜沈着装置および薄膜沈着方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
真空熱蒸着や分子ビームエピタキシーなどの蒸着技術では、作製した材料やデバイスの均一性を高め、構造を精緻にするために、薄膜沈着プロセス中に材料源(蒸発源など)から放出される気相材料や材料粒子などの方向に対する要求を高める必要がある。現在、真空熱蒸着や分子ビームエピタキシーなどの真空薄膜沈着技術で使用されている材料源は、ほとんどが点源または線源である。これらの材料源から放出される材料ビームは、基板の法線に対して入射角が異なることが多く、影効果や薄膜沈着の不均一性が生じる。真空熱蒸着や分子ビームエピタキシーなどの真空蒸着技術では、点源または線源からほぼ直線状に気相材料ビーム(原子ビーム、イオンビーム、分子ビーム、またはその他の形態の材料ビームなど)が放出され、真空キャビティ内を飛行する。蒸気材料ビームがキャビティ壁ベース、凝縮壁、マスクプレート、基板、またはその他のデバイス表面に遭遇すると、吸着、二次蒸発、または反射が発生する。入射角は、基板に衝突するときの原子ビーム、分子ビーム、または材料粒子の速度方向と基板の法線との間の角度として定義される。入射角は通常0~90°である。入射角が小さいほど、薄膜沈着の品質と均一性が向上し、薄膜デバイス微細構造の微細構造の有効サイズが小さくなる。これを考慮して、面源技術は一定の注目を集め、広範囲に研究されてきた。面源とは、平面構造のフィルムコーティングソースを指す。点または線ソースと比較して、面源から放出された原子ビーム、分子ビーム、または材料粒子などは、基板に垂直に入射できるため、その入射角は0°である。現在、真空熱蒸発の分野における面源に基づく方法では、一般的に、まず、低温の中間基板上に点源または線源の材料をまとめて蒸着し、その後、中間基板を最終基板に向けて加熱することで、中間基板上の材料膜全体を最終基板上に蒸着させるというものである。これらの面源技術は多くの困難を伴い、非効率的でコストもかかるため、短期間で普及させることは困難である。
【0003】
「薄膜沈着装置及び薄膜沈着方法」(特許文献1)という名称の、従来技術において、当該技術の薄膜沈着装置は、薄膜沈着室を含み、当該薄膜沈着室は、薄膜沈着室のキャビティを囲むキャビティのハウジングと、キャビティの中央に配置され、成分Aからなるターゲットを格納するために使用されるターゲットブラケットと、キャビティの中央に配置され、ターゲットブラケットと対向するように配置された基板プラットフォームと、キャビティのハウジングの側面に、ターゲットブラケットとは反対側に傾斜して配置され、ターゲットブラケット上のターゲットにレーザーを照射してプラズマプルームを発生させるためのレーザー射出口と、キャビティのハウジングの側面に、基板プラットフォームとは反対側に傾斜して配置され、成分Bからなる分子ビーム流を入射させるためのビーム源炉インターフェースとを含む。レーザー射出口とビーム源炉インターフェースは、レーザーと分子ビーム流を同時に入射する。本発明は、パルスレーザー沈着法による成膜プロセスと分子ビームエピタキシー法による成膜プロセスとの相互干渉を効果的に回避し、従来技術では製造できないより良質の薄膜を製造することができる。
【0004】
ただし、この技術は本発明の技術的な課題と技術的な解決策には関係しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
中国特許出願公開第103103480号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、構造が簡単でコストが低く、使用が便利で信頼性が高く、薄膜沈着プロセス中に材料源から放出される気相材料または材料粒子の高い方向性を確保し、真空熱蒸着や分子ビームエピタキシーなどの様々な沈着技術において、装置内の点源または線源を面源に変換し、影効果を排除し、薄膜沈着の均一性を向上させ、最終的に製品性能を向上させる、薄膜沈着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的課題を解決するために、本開示の技術的解決策は以下の通りである。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、フィルムコーティング室の壁が含まれる薄膜沈着装置が提供される。前記装置において、前記フィルムコーティング室の壁の下部領域に複数の蒸発源が配置され、各蒸発源の位置に対応する曲面反射器が配置され、フィルムコーティング室の壁の下部領域に平面反射器がさらに配置され、フィルムコーティング室の壁の中間領域にビームスプリッタが配置され、ビームスプリッタは複数のビームスプリッタ部品を含み、各ビームスプリッタは水平方向に対して鋭角に配置され、ビームスプリッタの水平方向に平面反射器がさらに配置され、平面反射器は水平方向に対して鋭角に配置され、平面反射器、曲面反射器およびビームスプリッタ部品には、それぞれ加熱部品が配置されている。
【0009】
前記フィルムコーティング室の壁の上部領域には、前記基板とマスクプレートが上から下まで配置されており、基板はシリコンウェーハであり、マスクプレートの直径は基板の直径よりも大きい。
【0010】
前記ビームスプリッタの複数のビームスプリッタ部品は上から下へ配置され、隣接する2つのビームスプリッタ部品は鋭角構造に配置される。
(【0011】以降は省略されています)

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