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公開番号2024145870
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058418
出願日2023-03-31
発明の名称溶射用粉末
出願人株式会社フジミインコーポレーテッド
代理人個人,個人,個人
主分類C23C 4/11 20160101AFI20241004BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】溶射皮膜において、緻密性を高め、かつ、表面粗さを低下させるとともに、分相の割合を低下させる技術を提供する。
【解決手段】ここで開示される溶射用粉末は、複数の金属酸化物を含む複酸化物を含有する溶射用粉末である。溶射用粉末について、レーザ回折散乱式粒度分布測定法に基づく体積基準の積算粒子径分布において、小粒径側からの積算粒子体積が全粒子体積の10%となる粒子径D10が10μm以上であり、かつ、小粒径側からの積算粒子体積が全粒子体積の50%となる粒子径D50が40μm以下である。1気圧の条件下において、複数の金属酸化物間における沸点の最大値と最小値との差が500℃以上である。かかる構成の溶射用粉末を用いることによって、溶射皮膜において、緻密性を高め、かつ、表面粗さを低下させるとともに、分相の割合を低下させることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
複数の金属酸化物を含む複酸化物を含有する溶射用粉末であって、
レーザ回折散乱式粒度分布測定法に基づく体積基準の積算粒子径分布において小粒径側からの積算粒子体積が全粒子体積の10%となる粒子径D
10
が10μm以上であり、かつ、
レーザ回折散乱式粒度分布測定法に基づく体積基準の積算粒子径分布において小粒径側からの積算粒子体積が全粒子体積の50%となる粒子径D
50
が40μm以下であり、
1気圧の条件下において、複数の前記金属酸化物間における沸点の最大値と最小値との差が500℃以上である、溶射用粉末。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記複酸化物は、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuからなるランタノイド元素、Si、およびGeからなる半金属元素、Al、およびGaからなる典型元素、並びにSc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mo、およびWからなる遷移元素から少なくとも2以上を含有する、請求項1に記載の溶射用粉末。
【請求項3】
Al、Si、Y、Zr、およびYbの群から少なくとも2以上を含有する、請求項1または2に記載の溶射用粉末。
【請求項4】
複数の前記金属酸化物は、Al



、SiO

、Y



、ZrO

、および、Yb



のうちの少なくとも2つを含む、請求項1または2に記載の溶射用粉末。
【請求項5】




とAl



との複酸化物、Yb



とSiO

との複酸化物、または、SiO

とAl



との複酸化物を含む、請求項1または2に記載の溶射用粉末。
【請求項6】
YAlO

、Y

Al



、Y

Al


12
、Yb

Si



、または、3Al



・2SiO

を含む、請求項5に記載の溶射用粉末。
【請求項7】
前記粒子径D
50
が23μm以上38μm以下である、請求項1または2に記載の溶射用粉末。
【請求項8】
前記粒子径D
10
が12μm以上21μm以下である、請求項1または2に記載の溶射用粉末。
【請求項9】
前記複酸化物の一次粒子が相互に結合された二次粒子で構成されている、請求項1または2に記載の溶射用粉末。
【請求項10】
前記二次粒子は、造粒焼結粒子である、請求項9に記載の溶射用粉末。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、溶射用粉末に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されている溶射用粉末は、イットリウムとアルミニウムとを含む複酸化物の造粒焼結粉末を含有している。造粒焼結粉末は、一次粒子を造粒および焼結して得られる二次粒子からなる。また、二次粒子の圧壊強度は、15MPa以上である。溶射用粉末の10%粒子径は、6μm以上である。また、溶射用粉末のX線回折を測定したとき、複酸化物中のガーネット相の(420)面に由来するX線回折ピークと、複酸化物中のペロブスカイト相の(420)面に由来するX線回折ピークと、複酸化物中の単斜晶相の(-122)面に由来するX線回折ピークと、のうちの最大ピークの強度に対するイットリアの(222)面に由来するX線回折ピークの強度の比率が、20%以下である。同公報には、かかる溶射用粉末を用いることによって、イットリウムとアルミニウムとを含む複酸化物の溶射皮膜を良好に形成することができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4560387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複酸化物を含有する溶射用粉末を用いる場合に、緻密性が高く、かつ、表面粗さが低い溶射皮膜を得るとともに、溶射皮膜における分相の割合を低下させることが求められている。
【0005】
このような状況に鑑み、本発明は、溶射皮膜において、緻密性を高め、かつ、表面粗さを低下させるとともに、分相の割合を低下させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで開示される溶射用粉末は、複数の金属酸化物を含む複酸化物を含有する溶射用粉末である。溶射用粉末について、レーザ回折散乱式粒度分布測定法に基づく体積基準の積算粒子径分布において小粒径側からの積算粒子体積が全粒子体積の10%となる粒子径(以下、「粒子径D
10
」と称することがある)が10μm以上であり、かつ、レーザ回折散乱式粒度分布測定法に基づく体積基準の積算粒子径分布において小粒径側からの積算粒子体積が全粒子体積の50%となる粒子径(以下、「粒子径D
50
」と称することがある)が40μm以下である。1気圧の条件下において、複数の金属酸化物間における沸点の最大値と最小値との差が500℃以上である。かかる構成の溶射用粉末を用いることによって、溶射皮膜において、緻密性を高め、かつ、表面粗さを低下させるとともに、分相の割合を低下させることができる。
【0007】
ここで開示される溶射用粉末の好ましい一態様では、複酸化物は、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuからなるランタノイド元素、Si、およびGeからなる半金属元素、Al、およびGaからなる典型元素、並びにSc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mo、およびWからなる遷移元素から少なくとも2以上を含有する。かかる構成によると、上述の元素のうちの少なくとも2つを含む溶射用粉末を用いることによって、ここで開示される技術の効果を適切に実現することができる。
【0008】
好ましい一態様では、ここで開示される溶射用粉末は、Al、Si、Y、Zr、およびYbの群から少なくとも2以上を含有する。かかる構成によると、上述の元素のうちの少なくとも2つを含む溶射用粉末を用いることによって、ここで開示される技術の効果を適切に実現することができる。
【0009】
ここで開示される溶射用粉末の好ましい一態様では、複数の金属酸化物は、Al



、SiO

、Y



、ZrO

、および、Yb



のうちの少なくとも2つを含む。かかる構成によると、上記金属酸化物のうちの少なくとも2つを含む複酸化物の溶射用粉末を用いることによって、ここで開示される技術の効果を適切に実現することができる。
【0010】
また、好ましい他の一態様では、ここで開示される溶射用粉末は、Y



とAl



との複酸化物、Yb



とSiO

との複酸化物、または、SiO

とAl



との複酸化物を含む。上記複酸化物を含む複酸化物の溶射用粉末を用いることによって、ここで開示される技術の効果を適切に実現することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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