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公開番号
2024178611
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-25
出願番号
2023096880
出願日
2023-06-13
発明の名称
フロートガラス製造装置、及びフロートガラス製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類
C03B
18/16 20060101AFI20241218BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】溶融金属上を移送される溶融ガラス及びガラスリボンに析出物が付着することを抑制できるフロートガラス製造装置及びフロートガラス製造方法の提供。
【解決手段】本発明のフロートガラス製造装置は、溶融金属上に供給される溶融ガラスを前記溶融金属上でガラスリボンに成形するフロートガラス製造装置であって、前記溶融金属を貯えるフロートバスと、棒状の軸部及び前記軸部の先端に設けられる接触部を有する清掃部材と、を備え、前記フロートバスは、鉛直方向と直交する方向に広がる底壁部と、前記底壁部の周縁から鉛直方向上側に延び、且つ、前記軸部が通される開口部が設けられた側壁部と、を有し、前記清掃部材は、前記底壁部の鉛直方向上側を向く底面に前記接触部が接触した状態で、前記底面に沿って移動可能である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
溶融金属上に供給される溶融ガラスを前記溶融金属上でガラスリボンに成形するフロートガラス製造装置であって、
前記溶融金属を貯えるフロートバスと、
棒状の軸部及び前記軸部の先端に設けられる接触部を有する清掃部材と、
を備え、
前記フロートバスは、鉛直方向と直交する方向に広がる底壁部と、前記底壁部の周縁から鉛直方向上側に延び、且つ、前記軸部が通される開口部が設けられた側壁部と、を有し、
前記清掃部材は、前記底壁部の鉛直方向上側を向く底面に前記接触部が接触した状態で、前記底面に沿って移動可能である、フロートガラス製造装置。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記接触部は、前記底面のうち鉛直方向から見て前記溶融ガラス又は前記ガラスリボンと重なる部分に接触可能である、請求項1に記載のフロートガラス製造装置。
【請求項3】
前記底壁部のうち前記底面を有する部分は煉瓦製であり、前記軸部は金属製であり、前記接触部は炭素繊維を含む材料によって構成される、請求項1又は2に記載のフロートガラス製造装置。
【請求項4】
前記フロートバスのうち少なくとも前記底壁部に振動を加える加振装置を備える、請求項1に記載のフロートガラス製造装置。
【請求項5】
溶融金属を貯え、鉛直方向と直交する方向に延びる底壁部、及び前記底壁部の周縁から鉛直方向上側に延び、且つ、開口部が設けられた側壁部を有するフロートバスを備えるフロートガラス製造装置によってガラスリボンを成形するフロートガラス製造方法であって、
前記溶融金属上に供給された溶融ガラスを移送しつつ前記ガラスリボンに成形することと、
清掃部材を用いて前記底壁部の鉛直方向上側を向く底面を清掃することと、
を含み、
前記清掃部材は、
前記開口部に通される棒状の軸部と、
前記軸部の先端に設けられる接触部と、
を有し、
前記底面を清掃することは、前記底面に前記接触部が接触した状態で、前記接触部を前記底面に沿って移動させて、前記底面を清掃することを含む、フロートガラス製造方法。
【請求項6】
前記底面を清掃することは、前記溶融金属上に供給された前記溶融ガラスを移送しつつ、前記接触部によって前記底面を清掃することを含む、請求項5に記載のフロートガラス製造方法。
【請求項7】
前記フロートバスに振動を加えることが可能な加振装置によって、前記底壁部に振動を加えて、前記底面を清掃することを含む、請求項5又は6に記載のフロートガラス製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロートガラス製造装置、及びフロートガラス製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
フロート成形による板ガラスの製造は一般的に以下の手順で行われる。まず、ガラス原料を加熱溶融して得られた溶融ガラスをフロートバスに貯えられた溶融錫等の溶融金属の表面上に連続的に供給する。その後、溶融ガラスを溶融金属の表面に沿って移送しながらガラスリボンを成形する。そして、成形されたガラスリボンをフロートバスから引き出し、徐冷及び洗浄した後、切断することで所望の大きさの板ガラスを得る。
フロート成形よる板ガラスの製造方法は、生産性が高く、得られた板ガラスは平坦性に優れる。したがって、フロート成形による板ガラスは、建築用板ガラス、自動車用板ガラス、及びFPD(フラットパネルディスプレイ)用板ガラス等として広く適用される。
特許文献1には、金属製のボトムケーシングの内部に煉瓦製のボトムレンガを複数整列配置して浴槽状に構成されたフロートバスを備えるフロート板ガラスの製造装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-124123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のような構成のフロートバスでは、溶融金属によって高温下に晒される煉瓦から溶け出して析出した煉瓦由来の析出物が煉瓦に付着する。係る析出物が煉瓦から剥がれて溶融金属の表面に向けて浮上すると、溶融金属上を移送される溶融ガラス及びガラスリボンに付着する場合がある。これにより、ガラスリボンの表面に窪み及び突起等の欠陥が発生するため、溶融ガラス及びガラスリボンに係る析出物が付着することは、板ガラスの歩留まりを低下させる要因となっていた。
【0005】
本発明は、係る事情に鑑みて、溶融金属上を移送される溶融ガラス及びガラスリボンに析出物が付着することを抑制できるフロートガラス製造装置及びフロートガラス製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の態様を有する。
[1]溶融金属上に供給される溶融ガラスを前記溶融金属上でガラスリボンに成形するフロートガラス製造装置であって、前記溶融金属を貯えるフロートバスと、棒状の軸部及び前記軸部の先端に設けられる接触部を有する清掃部材と、を備え、前記フロートバスは、鉛直方向と直交する方向に広がる底壁部と、前記底壁部の周縁から鉛直方向上側に延び、且つ、前記軸部が通される開口部が設けられた側壁部と、を有し、前記清掃部材は、前記底壁部の鉛直方向上側を向く底面に前記接触部が接触した状態で、前記底面に沿って移動可能である、フロートガラス製造装置。
[2]前記接触部は、前記底面のうち鉛直方向から見て前記溶融ガラス又は前記ガラスリボンと重なる部分に接触可能である、[1]に記載のフロートガラス製造装置。
[3]前記底壁部のうち前記底面を有する部分は煉瓦製であり、前記軸部は金属製であり、前記接触部は炭素繊維を含む材料によって構成される、[1]又は[2]に記載のフロートガラス製造装置。
[4]前記フロートバスのうち少なくとも前記底壁部に振動を加える加振装置を備える、[1]から[3]のいずれかに記載のフロートガラス製造装置。
[5]溶融金属を貯え、鉛直方向と直交する方向に延びる底壁部、及び前記底壁部の周縁から鉛直方向上側に延び、且つ、開口部が設けられた側壁部を有するフロートバスを備えるフロートガラス製造装置によってガラスリボンを成形するフロートガラス製造方法であって、前記溶融金属上に供給された溶融ガラスを移送しつつ前記ガラスリボンに成形することと、清掃部材を用いて前記底壁部の鉛直方向上側を向く底面を清掃することと、を含み、前記清掃部材は、前記開口部に通される棒状の軸部と、前記軸部の先端に設けられる接触部と、を有し、前記底面を清掃することは、前記底面に前記接触部が接触した状態で、前記清掃部材を前記底面に沿って移動させて、前記底面を清掃することを含む、フロートガラス製造方法。
[6]前記底面を清掃することは、前記溶融金属上に供給された前記溶融ガラスを移送しつつ、前記接触部によって前記底面を清掃することを含む、[5]に記載のフロートガラス製造方法。
[7]前記フロートバスに振動を加えることが可能な加振装置によって、前記底壁部に振動を加えて、前記底面を清掃することを含む、[5]又は[6]に記載のフロートガラス製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、溶融金属上を移送される溶融ガラス及びガラスリボンに析出物が付着することを抑制できるフロートガラス製造装置及びフロートガラス製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1実施形態のフロートガラス製造装置の一例を示す断面図である。
本発明の第1実施形態の溶融金属上を移送される溶融ガラスの状態の一例を示す断面図である。
本発明の第1実施形態のフロートガラス製造装置の一例を示す断面図であって、図1のIII-III断面図である。
本発明の第1実施形態の清掃部材の一例を示す斜視図である。
本発明の第1実施形態のフロートガラス製造方法を示すフローチャートである。
本発明の第1実施形態の板ガラスの欠陥の個数の推移の一例を示す図である。
本発明の第2実施形態のフロートガラス製造装置の一例を示す断面図である。
本発明の第2実施形態のフロートガラス製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のフロートガラス製造装置は、フロート成形によってガラスリボンを成形する。以下、本発明のフロートガラス製造装置の一例について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において例示される図の寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施できる。
【0010】
各図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。Z軸方向は、鉛直方向である。以下の説明では、Z軸の矢印が向く側(+Z側)を「上側」又は「鉛直方向上側」と呼び、Z軸の矢印が向く側と反対側(-Z側)を「下側」と呼ぶ。X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であって、以下の実施形態において、溶融ガラス及びガラスリボンが移送される方向である。以下の実施形態において、溶融ガラス及びガラスリボンはX軸の矢印が向く方向に移送される。以下の説明では、X軸方向を単に「移送方向」と呼び、X軸の矢印が向く側(+X側)を「下流側」と呼び、X軸の矢印が向く側と反対側(-X側)を「上流側」と呼ぶ。Y軸方向は、X軸方向及びZ軸方向の両方と直交する方向であって、フロートガラス製造装置の幅方向である。以下の説明では、Y軸方向を単に「幅方向」と呼び、Y軸の矢印が向く側(+Y側)を、「幅方向の一方側」と呼び、Y軸の矢印が向く側と反対側(-Y側)を、「幅方向の他方側」と呼ぶ。
(【0011】以降は省略されています)
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