TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025004508
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-15
出願番号2023104236
出願日2023-06-26
発明の名称発電システム
出願人冨士色素株式会社,GSアライアンス株式会社
代理人個人
主分類H01M 8/06 20160101AFI20250107BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】CO2由来の燃料を用いて効率的に発電することができ、また、電池材料の劣化による発電効率の低下を来し難い発電システム及び発電方法を提供すること。
【解決手段】光還元触媒を備える燃料供給部であって、該光還元触媒が金属錯体、金属有機構造体、硫化物半導体、窒化物半導体、炭化物半導体、有機半導体、半導体系量子ドット、及び炭素系量子ドットからなる群より選択される1種以上の素材を含む、燃料供給部、並びに、燃料供給部の後段に配置された固体酸化物形燃料電池部を備える、発電システム。当該発電システムを使用して、水及び/又は二酸化炭素から電気エネルギーを生成する発電方法。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
光還元触媒を備える燃料供給部であって、該光還元触媒が金属錯体、金属有機構造体、硫化物半導体、窒化物半導体、炭化物半導体、有機半導体、半導体系量子ドット、及び炭素系量子ドットからなる群より選択される1種以上の素材を含む、燃料供給部、並びに、
前記燃料供給部の後段に配置された固体酸化物形燃料電池部
を備える発電システム。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記光還元触媒が、遷移金属酸化物と前記金属錯体との金属錯体複合酸化物、又は前記金属有機構造体を含む、請求項1に記載の発電システム。
【請求項3】
前記固体酸化物形燃料電池部が、ジルコニア系、イットリア系、ランタンシリケート系、ランタンガレート系、セリア系、バリウム-ジルコニア複合系、プロトン伝導性のペロブスカイト型酸化物からなる群より選択される1種以上の化合物を含む電解質を備える、請求項1に記載の発電システム。
【請求項4】
前記燃料供給部と前記固体酸化物形燃料電池部との間に、酸除去装置をさらに備える、請求項1に記載の発電システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の発電システムを使用する発電方法であって、
前記燃料供給部に水及び/又は二酸化炭素を導入しながら、前記光還元触媒に波長280~980nmの光を照射して電池用燃料を生成する工程、及び
前記電池用燃料を前記固体酸化物形燃料電池部に導入しながら、当該固体酸化物形燃料電池部を500~1000℃の温度に加熱して電気エネルギーを生成する工程
を含む、発電方法。
【請求項6】
前記電池用燃料が、水性溶液及び/又はその気化物として前記固体酸化物形燃料電池部に導入される、請求項5に記載の発電方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発電システムに関する。具体的には、特定の光還元触媒を備える燃料供給部と、その後段に配置された固体酸化物形燃料電池部とを備える、発電システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、太陽光等の光エネルギーを活用して、水や二酸化炭素から水素等の燃料や炭化水素等の有機物を合成する技術、あるいは電気エネルギーを得る技術が検討されている。こうした技術は、エネルギー資源の枯渇や二酸化炭素による地球温暖化等を回避する観点から、近年さらに重要性を増しており、様々な検討結果が報告されている。
【0003】
例えば特許文献1には、太陽電池から供給される電力によって電解槽中の原水を電気分解し、生成した水素を燃料電池の燃料として使用する技術が開示されている。特許文献2には、WO

やTiO

等の光触媒を備えたアノードに光を照射して水を光分解し、得られた水素をカソードで化学反応させて電力を得る、いわゆる光燃料電池の一種が開示されている。
【0004】
特許文献3には、酸化アルミニウム微粒子の多孔質層に、色素、メチルビオローゲン、及びギ酸脱水素酵素を担持させてなる、水素イオン、電子、及び二酸化炭素から人工光合成によりギ酸を生成するためのギ酸生成デバイスが開示されている。ギ酸は飼料添加物や肥料原料となる他、水素源として活用し得る有用な化学物質であり、燃料電池等への応用も期待できる。例えば貯蔵したギ酸を使って水素を発生させ、次いで燃料電池部に導入する発電システムに適用することも可能である。
【0005】
非特許文献1には、光電気化学的な二酸化炭素還元によってメタンを合成するための触媒が開示されている。メタンは都市ガス等の燃料として有用な上、水素源としても活用することができる。非特許文献1で開示された触媒反応の幾つかでは、水素が主生成物となるため、汎用の固体高分子型燃料電池等への直接的な適用も期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-197167号公報
特開2014-123554号公報
特開2018-117576号公報
【非特許文献】
【0007】
B. Zhou, et al.,PNAS,117(3),2020年,1330~1338頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように、光合成のような光触媒反応によって得られた水素やメタン等の化学物質を、燃料電池に使用して発電するシステムが検討されているが、システム全体での発電効率や二酸化炭素(CO

)の再資源化の点で、未だ改善の余地がある。例えば特許文献1記載のように水を電気分解して生成する水素を用いる燃料電池システムでは、CO

をエネルギー資源として用いることができない。また、水の電気分解に電力を使用しており、システム全体での発電効率にも疑問が持たれる。
【0009】
特許文献2記載の発明のようにアノードへの光照射によって水を分解するシステムであれば、発電効率の改善は期待できる。しかし、特許文献1記載の発明と同様、CO

を資源化できない。一方でCO

を原料に用いると、WO

やTiO

等の光触媒系では反応効率が低くなりがちである。また、CO等が副生し、これが燃料電池の触媒や電解質の劣化原因となるため、汎用の固体高分子形燃料電池には、そのままでは適用できない。
【0010】
特許文献3や非特許文献1記載の技術によれば、CO

を原料として使用することは可能となる。しかし、ギ酸やメタンから燃料電池用の水素を得ようとすると、一旦取り込んだCO

が全て遊離するため、CO

の資源化には繋がらない。また、これら技術においては、使用する光触媒の種類によってはCOが副生するため、燃料電池の触媒や電解質を被毒するおそれがある。近年はギ酸を直接の燃料とするギ酸燃料電池も開発されているが、ギ酸燃料電池も白金等の貴金属を触媒として使用するため、副生したCOによって劣化を来すおそれがある。このように、光還元触媒の種類と燃料電池のタイプとの組み合わせが不適切だと、CO

の有効活用ができないだけでなく、発電効率自体も低下してしまうおそれがある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

冨士色素株式会社
発電システム
27日前
株式会社半導体エネルギー研究所
電池
11日前
日新電機株式会社
変圧器
6日前
株式会社ヨコオ
ソケット
5日前
トヨタバッテリー株式会社
二次電池
5日前
三洋化成工業株式会社
リチウムイオン電池
12日前
河村電器産業株式会社
接続装置
6日前
河村電器産業株式会社
接続装置
6日前
シャープ株式会社
アンテナ装置
5日前
株式会社村田製作所
電池パック
12日前
株式会社村田製作所
コイル部品
4日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
6日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
6日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
6日前
原田工業株式会社
複合平面アンテナ装置
11日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
6日前
ホシデン株式会社
コネクタ
12日前
TDK株式会社
コイル部品
11日前
日産自動車株式会社
表面実装部品
5日前
株式会社アドバンテスト
インダクタ
5日前
株式会社ソシオネクスト
半導体装置
11日前
個人
面の吸着効果を利用した電子部品の接続方法
5日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
5日前
ヒロセ電機株式会社
回路基板用電気コネクタ
4日前
TDK株式会社
積層コンデンサ
4日前
ヒロセ電機株式会社
回路基板用電気コネクタ
4日前
株式会社オーク製作所
エキシマランプ
11日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
5日前
株式会社東光高岳
接地開閉器、及び開閉装置
11日前
株式会社オーク製作所
エキシマランプ
11日前
株式会社オーク製作所
エキシマランプ
11日前
株式会社オーク製作所
エキシマランプ
11日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
5日前
株式会社プロテリアル
治具
5日前
新電元工業株式会社
半導体モジュール
8日前
キヤノン株式会社
通信装置及び通信システム
12日前
続きを見る