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公開番号2025016012
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023118999
出願日2023-07-21
発明の名称エキシマランプ
出願人株式会社オーク製作所
代理人個人,個人
主分類H01J 61/54 20060101AFI20250124BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】点灯始動性が良好であって、偏った放電を抑制するエキシマランプを提供する。
【解決手段】エキシマランプ10は、箔電極30を被覆する誘電体50を放電管20に溶着させ、放電空間Sを誘電体50と放電容器20との間に形成する。そして、誘電体50に対し、相対的にランプ軸Cから外表面までの距離、すなわちサイズの相対的に小さい小径部52を誘電体50の先端側に設け、小径部52よりもランプ軸Cから外表面までの距離(サイズ)が相対的に大きい大径部54を設けている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
管状の放電容器と、
前記放電容器の外表面に設けられる外側電極と、
管状の誘電体に覆われる内側電極とを備え、
前記誘電体が、前記内側電極と前記外側電極とが略一定の電極間距離で対向するランプ軸に沿った対向範囲に、大径部と小径部とを有し、
前記小径部と前記放電容器との放電距離が、前記大径部と前記放電容器との放電距離よりも長いことを特徴とするエキシマランプ。
続きを表示（約 850 文字）【請求項２】
前記内側電極が、箔状電極であって、
前記小径部の電極幅方向に沿った幅および厚さが、前記大径部の電極幅方向に沿った幅および厚さと比べ、小さいことを特徴とする請求項１に記載のエキシマランプ。
【請求項３】
前記内側電極が、箔状電極であって、
前記小径部の電極厚さ方向に沿った幅および厚さが、前記大径部の電極厚さ方向に沿った幅および厚さと比べ、小さいことを特徴とする請求項１に記載のエキシマランプ。
【請求項４】
前記誘電体が、前記小径部と前記大径部との間に異径部を設けていることを特徴とする請求項１に記載のエキシマランプ。
【請求項５】
前記異径部が、前記小径部と前記大径部の外周面を連続的に繋げる曲面を有するテーパー形状であることを特徴とする請求項４に記載のエキシマランプ。
【請求項６】
前記誘電体が、偏平形であって、
前記小径部が、径方向断面形状に関し、前記大径部と相似であることを特徴とする請求項１に記載のエキシマランプ。
【請求項７】
前記内側電極が、箔状電極であって、
前記内側電極の幅方向に沿った両端の間に、幅方向に沿って厚さが略一定の平坦部を有し、前記平坦部の両端から前記内側電極の幅方向に沿った両端に向けてクサビ形状であることを特徴とする請求項１に記載のエキシマランプ。
【請求項８】
前記外側電極が、前記放電容器に対して導電線が螺旋状に巻かれた螺旋部を有し、
前記小径部の少なくとも一部が、前記螺旋部と対向していることを特徴とする請求項１乃至７のいずれかに記載のエキシマランプ。
【請求項９】
前記螺旋部と電気的に接続され、前記放電容器に対して導電板を円筒状に巻かれた円筒部をさらに備え、
前記小径部の少なくとも一部が、前記円筒部と対向していることを特徴とする請求項８に記載のエキシマランプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、エキシマランプに関し、特に、エキシマランプの点灯始動性に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
二重管型のエキシマランプでは、軸方向に延びる２つの同軸円筒管によって発光部が構成され、内側管と外側管との間に形成される放電空間に対し、放電ガスが封入される。そして、誘電体である内側管に被覆される電極（内側電極）と、外側管の外表面にある電極（外側電極）との間に高周波電圧を印加することによって、紫外線などのエキシマ光が放電空間に発生した放電から放射される。
【０００３】
このようなエキシマランプの点灯始動性を良好にするため、放電距離（放電ギャップ）を調整したエキシマランプが知られている（特許文献１参照）。そこでは、放電空間の平均放電ギャップ未満となる狭部分（凸状部分）を、放電空間の外側管内表面の一部分に設けている。比較的低い印加電圧において放電がその狭部分で生じ、この放電がトリガーとなって放電空間全体で放電が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開平８－３１３８７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
放電空間内において放電距離（放電ギャップ）を部分的に狭くする二重管型エキシマランプの場合、偏った電界強度分布により放電に偏りが生じ、照度均一化を図ることが困難となる。特に、小型エキシマランプ（例えば、放電容器の外径が数ｍｍ～数十ｍｍ）では、高効率の紫外線照射のために照度均一化が求められるが、偏った放電によって照度不均一となりやすい。
【０００６】
したがって、小型エキシマランプなどにおいても、点灯始動性が良好であって、偏った放電を抑制することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の一態様であるエキシマランプは、管状の放電容器と、放電容器の外表面側に設けられる外側電極と、誘電体に覆われる内側電極とを備える。例えば外側電極は、放電容器の外表面に配置可能であり、所定の隙間を設けて配置することも可能である。ここでの「管状の誘電体」の構成としては、誘電体を埋設するように柱状となる誘電体も含まれ、中空状部分の有無を問わない。例えば、誘電体は、二重管型放電ランプを構成するため、その一部を放電容器と溶着するように構成することができる。
【０００８】
誘電体は、内側電極と外側電極とが略一定の電極間距離で対向するランプ軸に沿った範囲（以下、対向範囲という）に、相対的に径の大きい部分（以下、大径部という）と、相対的に径の小さい部分（以下、小径部という）とを有する。小径部と大径部は、放電容器との放電距離が相違し、小径部の放電容器との距離、すなわち放電距離が、大径部と放電容器との放電距離よりも長い。ただし、電極間距離および放電距離は、所定のランプ径方向に沿った距離を表す。
【０００９】
小径部、大径部は、それぞれ、所定のランプ径方向に関し、径が略一定の連続的な誘電体部分として定義することができる。内側電極が箔状電極の場合、電極幅方向あるいは電極厚さ方向に沿った径方向に基づいて、小径部、大径部を形成することができる。例えば、小径部の電極厚さ方向に沿った幅および厚さが、大径部の電極厚さ方向に沿った幅および厚さと比べて小さくなるように、小径部、大径部を形成することが可能である。
【００１０】
誘電体の小径部、大径部の形成箇所は様々であり、例えば、内側電極の先端部を含むように形成することが可能である。また、大径部を、放電容器中央部を含めて、上記対向範囲の大部分を占めるように形成することが可能である。大径部と小径部は、それぞれ、全体が略一定の径とするように構成するだけでなく、偏った放電を抑制可能な範囲で、小径部、大径部それぞれの径を互いに相違するように構成してもよい。例えば、誘電体の先端部付近に小径部を形成した場合、最も先端側の径を相対的に大きくすることが可能である。
（【００１１】以降は省略されています）

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