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公開番号2025003755
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2024191075,2020098807
出願日2024-10-30,2020-06-05
発明の名称医療用オスコネクタ
出願人ニプロ株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類A61M 39/10 20060101AFI20241226BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】カプラによるコネクタ間の接続において信頼性の向上を図ることができる、新規な構造の医療用コネクタを提供すること。
【解決手段】メスコネクタ42へ接続されるプラグ12に対して、メスコネクタ42へのねじ止め用の雌ねじ28が内周面に設けられた周壁部26を備えたカプラ14が、回転可能で且つ軸方向へ移動可能に装着された医療用オスコネクタ10であって、カプラ14には周壁部26の内周側において突出する可撓片30が設けられており、プラグ12は外周面において中心軸と平行又は基端側に向かって拡径する方向に傾斜した締付係合面18を有しており、メスコネクタ42へのカプラ14の締め付けにより可撓片30が締付係合面18における基端から軸方向に離れた部分に当接位置せしめられ、可撓片30の締付係合面18への当接が解除されるカプラ14の回転角度が、50°以上130°以下とされている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
メスコネクタへ接続されるプラグに対して、該メスコネクタへのねじ止め用の雌ねじが内周面に設けられた周壁部を備えたカプラが、回転可能で且つ軸方向へ移動可能に装着された医療用オスコネクタであって、
前記カプラには前記周壁部の内周側において突出する可撓片が設けられており、
前記プラグは外周面において中心軸と平行又は基端側に向かって拡径する方向に傾斜した締付係合面を有しており、
該プラグに設けられた第1係止面と、該カプラに設けられた第2係止面との軸方向における係止によって締付端が規定されており、
前記メスコネクタへの該カプラの締め付けにより該可撓片が該締付係合面の基端から軸方向に離れた部分に当接位置せしめられ、該可撓片が前記締付端から当接解除方向へ移動して該可撓片の該プラグの外周面に対する当接力が下降を開始する地点までの間では、該当接力が増大することなく且つ該可撓片と該締付係合面との当接面積が変化しない医療用オスコネクタ。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
メスコネクタへ接続されるプラグに対して、該メスコネクタへのねじ止め用の雌ねじが内周面に設けられた周壁部を備えたカプラが、回転可能で且つ軸方向へ移動可能に装着された医療用オスコネクタであって、
前記プラグの外周面には、締付係合面と案内面とが設けられており、
前記カプラには前記周壁部の内周側において突出する可撓片が設けられており、
該可撓片が、前記メスコネクタに締め付けられていない状態において軸方向先端に向かって内周側へ傾斜するように設けられており、
該カプラの締め付け時に、該可撓片が前記プラグと当接してから該カプラの該プラグに対する軸方向の移動が規制される状態まで、該可撓片の傾斜角度が内周側に向けて変化せず、
該メスコネクタへの締め付けに伴って、前記案内面上を移動することで該可撓片の傾斜が次第に小さくされて該メスコネクタに締め付けられた状態において該カプラの軸方向と略平行になるように設けられている医療用オスコネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用オスコネクタに関し、特にカプラを有する医療用オスコネクタに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、三方活栓、シリンジ、カテーテル、チューブ等の医療機器において、ルアーコネクタによる接続が採用されている。また、ルアーコネクタの接続信頼性の向上を図る目的で、カプラを備える医療用オスコネクタも採用されている。医療用オスコネクタは、例えば特開2017-148477号公報(特許文献1)に示されている医療用コネクタのように、プラグに対して回転可能且つ軸方向に移動可能とされたカプラとしてのロックナットを備えている。そして、ロックナットをプラグに接続されたメスコネクタに螺合させることにより、プラグとメスコネクタが高い信頼性で接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-148477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コネクタ間のシール性を確保して確実に接続するためには、医療用オスコネクタが解除方向に緩まない必要がある。従来、相対回転に要する初期トルクをなるべく大きくすることで相対回転の防止が図られてきたが、意図せぬ衝撃等が加えられることで相対回転が生じてしまい、シールが不完全となったり、コネクタ間の接続が解除されてしまうおそれがあることが新たに判明した。
【0005】
本発明の解決課題は、カプラによるコネクタ間の接続において信頼性の向上を図ることができる、新規な構造の医療用オスコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0007】
第1の態様は、メスコネクタへ接続されるプラグに対して、該メスコネクタへのねじ止め用の雌ねじが内周面に設けられた周壁部を備えたカプラが、回転可能で且つ軸方向へ移動可能に装着された医療用オスコネクタであって、前記カプラには前記周壁部の内周側において突出する可撓片が設けられており、前記プラグは外周面において中心軸と平行又は基端側に向かって拡径する方向に傾斜した締付係合面を有しており、前記メスコネクタへの該カプラの締め付けにより該可撓片が該締付係合面における基端から軸方向に離れた部分に当接位置せしめられ、該可撓片の該締付係合面への当接が解除される該カプラの回転角度が、該カプラが前記プラグに対して締付端に位置する接続状態を起点として50°以上130°以下とされており、且つ、該可撓片の該締付係合面への当接が解除されるまで該可撓片と該締付係合面との当接面積が変化しないことを特徴とするものである。
【0008】
本態様に従う構造とされた医療用オスコネクタによれば、カプラがメスコネクタに締め付けられた状態において、可撓片がプラグの外周面に設けられた締付係合面に当接する。それゆえ、可撓片とプラグの締付係合面との間に作用する摩擦抵抗力によって、カプラが意図しない回転によって緩み難く、プラグとメスコネクタの接続が緩み難いカプラによって高い信頼性で実現される。
【0009】
カプラがメスコネクタに締め付けられた状態において、可撓片は締付係合面の基端から軸方向に離れた部分に当接位置していることから、カプラがメスコネクタに締め付けられた状態から緩む際には、可撓片がプラグの締付係合面に対して摺接しながら移動する。これにより、カプラが締付端から基端側へ十分に移動するまでの間、カプラの回転に対して可撓片と締付係合面の摩擦による抵抗力が作用することから、カプラの回転角度が大きくなり得ないカプラの意図しない回転に際して、カプラの緩みの進行が阻止される。
【0010】
カプラが意図しない外力の作用によって回転する場合には、カプラの回転角度が小さいことから、可撓片と締付係合面の当接が解除されない。それゆえ、可撓片と締付係合面の摩擦によるカプラの回転に対する抵抗力が解除されず、カプラの回転が制限されることから、カプラの緩みが抑えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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