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公開番号2025002718
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103053
出願日2023-06-23
発明の名称エアゾール型皮膚又は毛髪化粧料
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 8/02 20060101AFI20241226BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、両性界面活性剤の含有量を制限しつつ、適用時には良好な泡性能を発揮するとともに、すすぎ時には毛髪へ滑らかな感触を付与し、かつ細胞間脂質の溶出を有効に抑制し、健常な状態を保つことのできる、サルフェート系界面活性剤フリーのエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料に関する。
【解決手段】原液(X)と二酸化炭素を含有する噴射剤(Y)とを含み、
原液(X)が、硫酸基を含むアニオン界面活性剤を含有せず、成分(a):硫酸基を含まないアニオン界面活性剤、成分(b):アクリル系カチオン性ポリマー、及びアクリル系両性ポリマーから選ばれる1種又は2種以上のポリマー、成分(c):特定の式(cf):A-[(C2H4O)n-Rf]mで表されるノニオン界面活性剤を含有し、かつ両性界面活性剤の含有量が3質量%未満であるエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
原液(X)と二酸化炭素を含有する噴射剤(Y)とを含む、エアゾール型皮膚又は毛髪化粧料であって、
原液(X)が、硫酸基を含むアニオン界面活性剤を含有せず、次の成分(a)~(c):
(a)硫酸基を含まないアニオン界面活性剤
(b)アクリル系カチオン性ポリマー、及びアクリル系両性ポリマーから選ばれる1種又は2種以上のポリマー
(c)下記式(c

)で表されるノニオン界面活性剤
A-[(C



O)

-R



・・・(c


(式中、Aは2価以上のポリオールを示し、(C



O)

-R

は、AのOH基とエーテル結合を形成してなる。m個のR

はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、H、或いはC1~C24のOH置換又はEO付加されていてもよいアルキル基、アルケニル基、又はアシル基を示し、少なくとも1つのR

はC8~C24のOH置換又はEO付加されていてもよいアシル基である。nは5以上の整数を示し、mは2以上の整数を示す。)
を含有し、成分(a)の含有量と成分(b)の含有量との質量比((a)/(b))が10以上60以下であり、かつ両性界面活性剤の含有量が2.5質量%以下であるエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
成分(c)が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ヒマシ油、ポリオキシエチレンメチルグリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、及び脂肪酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパンから選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料。
【請求項3】
成分(b)の含有量と成分(c)の含有量との質量比((b)/(c))が、0.01以上0.5以下である請求項1又は2に記載のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料。
【請求項4】
成分(a)が、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、及びアルキルスルホン酸塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1~3のいずれか1項に記載のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料。
【請求項5】
成分(b)のカチオン化密度が、5.5meq/g以下である請求項1~4のいずれか1項に記載のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料。
【請求項6】
原液(X)中における塩化物イオンの含有量が、0.2質量%以下である請求項1~5のいずれか1項に記載のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料。
【請求項7】
噴射剤(Y)中における二酸化炭素の含有量が、50質量%以上である請求項1~6のいずれか1項に記載のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール型皮膚又は毛髪化粧料に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚又は毛髪を洗浄する化粧料において、良好な洗浄力や泡性能を確保するにあたり、ラウリル硫酸ナトリウムやラウレス硫酸ナトリウム等の硫酸基を含む界面活性剤、いわゆるサルフェート系界面活性剤を用いるのが有用であることが知られている。その反面、一部の消費者には、こうしたサルフェート系界面活性剤は、皮膚又は毛髪に対してマイルド性に欠ける可能性があると考えられているため、サルフェート系界面活性剤を実質的に含まない、いわゆるサルフェート系界面活性剤フリーの化粧料が一部の消費者に望まれる傾向にあることから、種々の開発がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、特定量のカチオン性ポリマーと、特定の重量比であるアシルグルタメート等の界面活性剤を20重量%~40重量%含有し、サルフェート系界面活性剤を実質的に含まないシャンプー組成物が開示されており、組成物の安定化を試みている。また、特許文献2には、両性界面活性剤と、特定のノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤とを特定の質量比にて含有する皮膚又は毛髪洗浄剤組成物が開示されており、起泡性を確保しつつ細胞間脂質の溶出抑制を図って毛髪に対するマイルド性を確保している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2020-536959号公報
特開2022-73255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、こうしたサルフェート系界面活性剤フリーの化粧料は、サルフェート系界面活性剤を含む洗浄料と比べ、良好な泡立ち、洗浄性、安定性を確保することが困難であることから、サルフェート系界面活性剤以外の界面活性剤を多く配合する傾向にある。例えば、上記特許文献1に記載の技術であると、界面活性剤の総量が増大して、皮膚や毛髪に対する刺激が強くなりすぎるおそれがある。また、上記特許文献2に記載の技術であっても、アニオン界面活性剤よりも細胞間脂質を溶出させやすいとされる両性界面活性剤の含有量を充分に低減することができず、依然として改善の余地がある。
【0006】
すなわち、本発明は、両性界面活性剤の含有量を制限しつつ、適用時には良好な泡性能を発揮するとともに、すすぎ時には皮膚や毛髪へ滑らかな感触を付与し、かつ細胞間脂質(コレステロール)の溶出を有効に抑制し、健常な状態を保つことのできる、サルフェート系界面活性剤フリーのエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本発明者は、種々検討したところ、原液(X)と二酸化炭素を含有する噴射剤(Y)とを含み、原液(X)において硫酸基を含むアニオン界面活性剤を含有しないなか、硫酸基を含まないアニオン界面活性剤、特定のポリマー、及び特定のノニオン界面活性剤を含有し、かつ両性界面活性剤の含有を制限することにより、優れた泡立ちを発現しつつ、細胞間脂質(コレステロール)の溶出を有効に抑制して皮膚や毛髪を健常な状態に保つことのできるエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料が得られることを見出した。
【0008】
したがって、本発明は、原液(X)と二酸化炭素を含有する噴射剤(Y)とを含む、エアゾール型皮膚又は毛髪化粧料であって、
原液(X)が、硫酸基を含むアニオン界面活性剤を含有せず、次の成分(a)~(c):
(a)硫酸基を含まないアニオン界面活性剤
(b)アクリル系カチオン性ポリマー、及びアクリル系両性ポリマーから選ばれる1種又は2種以上のポリマー
(c)下記式(c

)で表されるノニオン界面活性剤
A-[(C



O)

-R]

・・・(c


(式中、Aは2価以上のポリオールを示し、(C



O)

-Rは、AのOH基とエーテル結合を形成してなる。Rは各々同一であっても異なっていてもよく、H、或いはC1~C24のOH置換又はEO付加されていてもよいアルキル基、アルケニル基、又はアシル基を示し、少なくともRのうちの1つはC8~C24のOH置換又はEO付加されていてもよいアシル基である。nは5以上の整数を示し、mは2以上の整数を示す。)
を含有し、成分(a)の含有量と成分(b)の含有量との質量比((a)/(b))が10以上60以下であり、かつ両性界面活性剤の含有量が2.5質量%以下であるエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料によれば、皮膚や毛髪への適用時には優れた泡立ちを発現し、すすぎ時には皮膚や毛髪へ滑らかな感触を付与することができる。また、細胞間脂質(コレステロール)の溶出を有効かつ効果的に抑制することができ、皮膚や毛髪を健常な状態に保つことに寄与する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料がもたらす「すすぎ時における毛髪への滑らかな感触」とは、本発明のエアゾール型皮膚又は毛髪化粧料を毛髪に適用した後、これをすすいだ時に引っかかりや突っ張りを感じることなく、毛髪を柔らかく感じることができ、円滑に化粧料を流すことができる感触を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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