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公開番号
2024165324
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023081435
出願日
2023-05-17
発明の名称
発泡洗浄剤組成物
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C11D
1/04 20060101AFI20241121BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】冬場を想定した低温条件下での保存安定性が良好であり、希釈使用時に発泡性に優れながらも泡のすすぎ性に優れる発泡洗浄剤組成物、及びこれを用いた硬質表面の洗浄方法を提供する。
【解決手段】
下記(a)成分を0.005質量%以上5質量%以下、(b)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(c)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(d)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(e)成分を0.05質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、(b)成分の含有量と(c)成分の含有量との質量比(b)/(c)が1/10以上10/1以下である、発泡洗浄剤組成物。
(a)成分:総炭素数11以上23以下の鎖式分岐炭化水素基を有するカルボン酸及び/又はその塩
(b)成分:炭素数8以上10以下の脂肪酸及び/又はその塩
(c)成分:アニオン界面活性剤(但し、(a)成分及び(b)成分を除く)
(d)成分:アルカリ剤
(e)成分:金属イオン封鎖剤
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記(a)成分を0.005質量%以上5質量%以下、(b)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(c)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(d)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(e)成分を0.05質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、(b)成分の含有量と(c)成分の含有量との質量比(b)/(c)が1/10以上10/1以下である、発泡洗浄剤組成物。
(a)成分:総炭素数11以上23以下の鎖式分岐炭化水素基を有するカルボン酸及び/又はその塩
(b)成分:炭素数8以上10以下の脂肪酸及び/又はその塩
(c)成分:アニオン界面活性剤(但し、(a)成分及び(b)成分を除く)
(d)成分:アルカリ剤
(e)成分:金属イオン封鎖剤
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
(c)成分が、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸又はその塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニル硫酸エステル又はその塩、及びオキシアルキレン基を有する脂肪酸又はその塩から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の発泡剤組成物
【請求項3】
(e)成分が、ホスホン酸又はその塩である、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物
【請求項4】
更に、(f)成分として、酸化性ハロゲン酸又はその塩を0.1質量%以上10質量%以下含有する、請求項1~8の何れか1項に記載の発泡洗浄剤組成物。
【請求項5】
更に、(g)成分として、パラトルエンスルホン酸、メタキシレンスルホン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上のハイドロトロープ剤を含有する、請求項求項1~4の何れか1項に記載の発泡洗浄剤組成物。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1項に記載の発泡洗浄剤組成物と、水とを混合して得られる希釈溶液を、起泡させて硬質表面に接触させる、硬質表面の洗浄方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡洗浄剤組成物及び硬質表面の洗浄方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
食品加工工場では、生産スケジュールの中断時に、定期的に、食品の加工及び/又は調理に用いる機器及び設備を洗浄し、衛生状態を確保している。洗浄対象となる機器としては、例えば、ネットコンベアやフリーザー、スライサー、精米機などが挙げられ、設備としては、例えば、床、壁、作業台などが挙げられる。これらの洗浄対象は規模が大きかったり、パーツが入り組み複雑化したりしているため、これらを効率的に洗浄する方法として、通常、洗浄剤を発泡させ泡状にして洗浄対象に適用する発泡洗浄が採用される。
このような発泡洗浄剤は、食中毒やその他の病原菌への対策として高い洗浄効果が求められ、このため無機アルカリ剤や次亜塩素酸などの水溶性無機塩を高濃度に含有することが一般的である。
また、発泡洗浄剤はすすぎ水を大量に使用するため環境配慮への観点からも泡消え性が良くすすぎ水を削減できる技術が求められる。
【0003】
特許文献1には、(A)所定のアルキル及び/又はアルケニルジメチルアミンオキシド、(B)アルカリ剤、(C)所定の分岐脂肪酸及び/又はその塩、(D)水、及び任意の金属イオン封鎖剤を含み、(A)/(C)の質量比が所定の値である発泡洗浄剤組成物を用いた被洗浄物の洗浄方法が開示されている。
特許文献2には、(A)アルカリ剤、(B)アニオン界面活性剤、(C)所定のアルキルジメチルアミンオキサイド、(D)芳香族スルホン酸塩、(E)水溶性カルシウム化合物、(F)金属イオン封鎖剤及び水を所定割合で含有する、飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物が開示されている。
特許文献3には、(A)アルカリ剤、(B)アニオン界面活性剤、(C)所定のアルキルジメチルアミンオキサイド、(D)所定の炭素数6以上14以下脂肪酸又はその塩を、所定割合で含有する発泡洗浄剤組成物が開示されており、実施例に炭素数7や8の脂肪酸を含有する発泡洗浄剤が記載されている。
特許文献4には、ラウリン酸又はオレイン酸等の直鎖脂肪酸、アルキルジメチルアミンオキシド及びアニオン界面活性剤を含有する起泡性、貯蔵安定性、希釈液安定性に優れ、アルミニウム材質に対して腐食を抑制するすすぎの泡切れ性に優れる発泡洗浄剤組成物が記載されている。
特許文献5には、ジメチルアミンオキシド、アルカリ剤、主にイソ体の分岐脂肪酸、ホスホン酸及び水を含有する発泡性、泡保持性及び泡切れ性が良好で、飲食・食品製造工場や厨房に用いられる発泡洗浄剤組成物が記載されている。
特許文献6及び特許文献7には、アミンオキサイドと炭素数11以上12以下の鎖式分岐炭化水素基を有するカルボン酸又はその塩を含有する泡安定性に優れ、すすぎ性に優れた硬質表面用洗浄剤が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-199619号公報
特開2010-150307号公報
特開2013-249383号公報
特開2021-181553号公報
特開2018-168328号公報
特開2019-73732号公報
特開2018-203853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、冬場を想定した低温条件下での保存安定性が良好であり、希釈使用時に発泡性に優れながらも泡のすすぎ性に優れる発泡洗浄剤組成物、及びこれを用いた硬質表面の洗浄方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記(a)成分を0.005質量%以上5質量%以下、(b)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(c)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(d)成分を0.01質量%以上15質量%以下、下記(e)成分を0.05質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、(b)成分の含有量と(c)成分の含有量との質量比(b)/(c)が1/10以上10/1以下である、発泡洗浄剤組成物に関する。
(a)成分:総炭素数11以上23以下の鎖式分岐炭化水素基を有するカルボン酸及び/又はその塩
(b)成分:炭素数8以上10以下の脂肪酸及び/又はその塩
(c)成分:アニオン界面活性剤(但し、(a)成分及び(b)成分を除く)
(d)成分:アルカリ剤
(e)成分:金属イオン封鎖剤
【0007】
また本発明は、本発明の発泡洗浄剤組成物と、水とを混合して得られる希釈溶液を、起泡させて硬質表面に接触させる、硬質表面の洗浄方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、冬場を想定した低温条件下での保存安定性が良好であり、希釈使用時に発泡性に優れながらも泡のすすぎ性に優れる発泡洗浄剤組成物、及びこれを用いた硬質表面の洗浄方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の発泡洗浄剤組成物及びそれを用いた硬質表面の洗浄方法が、冬場を想定した低温条件下での保存安定性が良好であり、希釈使用時に発泡性に優れながらも泡のすすぎ性に優れる理由は必ずしも定かではないが以下のように推定される。
発泡洗浄剤組成物を用いて起泡させたものを硬質表面に接触させて洗浄し、泡をすすぐ場合、従来は、発泡洗浄剤組成物に消泡剤として一般に用いられている脂肪酸を配合することで泡のすすぎ性を改良している。前記脂肪酸を用いる場合、水に含まれるカルシウムイオンと脂肪酸が会合することでスカムを形成することにより硬質表面上の泡膜を破壊し、消泡している。しかしながら、スカムを形成し、消泡するには大量の脂肪酸が必要であり、少量の脂肪酸で消泡することは困難である。
一方、本発明の発泡洗浄剤組成物は、(a)成分として、特定の鎖式分岐炭化水素基を有するカルボン酸及び/又はその塩を含有しており、(a)成分は、本発明の発泡洗浄剤組成物を用いて起泡させたものを硬質表面に接触させた場合に、硬質表面上に液体凝縮膜、すなわち油状ドメインを形成することができ、これにより、硬質表面上の泡膜を不均一化し、消泡することができる。そのため、本発明の発泡洗浄剤組成物は、少量の(a)成分でも、泡のすすぎ性に優れる結果がもたらされたものと考えられる。
また冬場の低温条件下での保存安定性については、例えば発泡成分である(c)成分のアニオン界面活性剤として、直鎖2級アルキルベンゼンスルホン酸塩やアルカンスルホン酸型アニオン界面活性剤や硫酸塩型アニオン界面活性剤を用いる場合、これら界面活性剤の塩、特にカリウム塩はクラフト点が高くなり溶解性が低下し低温での保存安定性に影響する。一方で脂肪酸の塩、特にカリウム塩は溶解性に優れ、特に(b)成分である短鎖の脂肪酸塩は水溶液中の溶解性に優れるため、本発明の発泡洗浄剤組成物は(b)成分と(c)成分を併用することで低温でのアニオン界面活性剤の保存安定性に寄与すると考えられる。また本発明の発泡洗浄剤組成物中、過剰量の(c)成分が存在する場合は、低温保存安定性がそこなわれるため、質量比(b)/(c)が1/10以上にする必要がある。なお本発明は、この作用機構に制限されるものではない。
【0010】
[発泡洗浄剤組成物]
<(a)成分>
本発明の発泡洗浄剤組成物は、(a)成分として、総炭素数11以上23以下の鎖式分岐炭化水素基を有するカルボン酸及び/又はその塩である。なお(a)成分の鎖式分岐炭化水素基を有するカルボン酸及び/又はその塩は、1つの鎖式分岐炭化水素基と1つのカルボン酸基からなる分岐脂肪酸及び/又はその塩のことであり、分岐脂肪族カルボン酸及び/又はその塩という場合もある。更に本発明の(a)成分は、前記鎖式分岐炭化水素基の主鎖の炭素数が7以上21以下であり、すべての側鎖の分岐位置が主鎖の3位以上である、カルボン酸及び/又はその塩が好ましい。本発明の発泡洗浄剤組成物中の(a)成分は、構造が同一ものであってもよく、分岐位置が異なる鎖式分岐炭化水素基を有するカルボン酸及び/又はその塩の混合物であってもよい。更に本発明では鎖式分岐炭化水素基の分岐位置が異なる2種以上のカルボン酸及び/又はその塩の混合物がより好ましい。構造の異なるカルボン酸及び/又はその塩を本発明の組成物中で混合してもよく、カルボン酸及び/又はその塩自体が混合物であってもよい。製造上の関係から構造の異なるカルボン酸及び/又はその塩の混合物として製造し、それを組成物に配合することが更に好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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