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公開番号
2025002583
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102867
出願日
2023-06-22
発明の名称
転がり軸受用保持器および転がり軸受
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16C
33/44 20060101AFI20241226BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】耐熱性に優れるとともに、例えば保持器が厚肉の場合であっても良好な成形性を実現でき、保持器の強度に優れる転がり軸受用保持器、および該保持器を用いた転がり軸受を提供する。
【解決手段】保持器5は、樹脂組成物を射出成形してなり、転動体を保持する複数のポケット6を有する転がり軸受用保持器であって、樹脂組成物は、下記の(A)~(C)を含有する。
(A)30質量%~89.9質量%のヘキサメチレンテレフタルアミド単位とヘキサメチレンアジパミド単位を構成単位として含む共重合ポリアミド樹脂
(B)10質量%~50質量%のガラス繊維または炭素繊維
(C)0.1質量%~20質量%の板状充填材
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂組成物を射出成形してなり、転動体を保持する複数のポケットを有する転がり軸受用保持器であって、
前記樹脂組成物は、下記の(A)~(C)を含有することを特徴とする転がり軸受用保持器。
(A)30質量%~89.9質量%のヘキサメチレンテレフタルアミド単位とヘキサメチレンアジパミド単位を構成単位として含む共重合ポリアミド樹脂
(B)10質量%~50質量%のガラス繊維または炭素繊維
(C)0.1質量%~20質量%の板状充填材
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記(C)が、タルク、マイカ、カオリン、およびガラスフレークの少なくともいずれかの板状充填材であり、前記樹脂組成物全体に対する含有量が0.1質量%~10質量%であることを特徴とする請求項1記載の転がり軸受用保持器。
【請求項3】
前記樹脂組成物において前記(B)と前記(C)の質量比(B/C)が、99/1~60/40であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の転がり軸受用保持器。
【請求項4】
前記(A)は、ガラス転移温度が80℃~110℃であり、かつ、融点が300℃以上である共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の転がり軸受用保持器。
【請求項5】
前記樹脂組成物は、前記(B)として、前記ガラス繊維を10質量%~35質量%、または、前記炭素繊維を15質量%~30質量%含有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の転がり軸受用保持器。
【請求項6】
前記転がり軸受用保持器は、該保持器の軸方向端面における径方向の厚みが3.0mm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の転がり軸受用保持器。
【請求項7】
前記保持器の外径面の平面展開図において、隣接するポケットと軸方向端面とで囲まれた領域の内接円の直径が5.0mm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の転がり軸受用保持器。
【請求項8】
内輪および外輪と、この内・外輪間に介在する複数の転動体と、この転動体を保持する保持器とを備える転がり軸受であって、
前記保持器が、請求項1または請求項2記載の転がり軸受用保持器であることを特徴とする転がり軸受。
【請求項9】
前記転がり軸受が、dm・n値が80×10
4
~300×10
4
の回転域で使用される軸受であることを特徴とする請求項8記載の転がり軸受。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受用保持器、および該保持器を用いた転がり軸受に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
転がり軸受において、転動体を転動自在に保持する保持器として樹脂製保持器が広く用いられている。樹脂製保持器は、自己潤滑性、低摩擦特性、軽量などの点で鉄製保持器よりも優れている。樹脂製保持器の合成樹脂としては、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド46(PA46)などの脂肪族ポリアミド樹脂が一般に用いられており、必要に応じてこれらにガラス繊維などの繊維状補強材を含有させ強化したものが用いられている(特許文献1参照)。
【0003】
また近年では、EV用途などを中心として軸受運転条件の高速化への対応が求められており、樹脂製保持器にも高い耐熱性が求められている。その中で、汎用的に用いられる脂肪族ポリアミド樹脂に代わって、耐熱性に優れる芳香族ポリアミド樹脂が検討される事例が増加してきている。例えば、ポリアミド9T(PA9T)やポリアミド10T(PA10T)などは、ガラス転移温度や融点が脂肪族ポリアミド樹脂に比べて高く、これらを使用した保持器が提案されている(特許文献2、3、4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-227120号公報
特開2001-317554号公報
特開2006-207684号公報
特開2016-121735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
樹脂製の保持器を組み込んだ転がり軸受を高速回転させる場合、高速回転によって発生する遠心力が保持器に作用する結果、保持器が変形するおそれがある。保持器が変形すると保持器とこの保持器に保持されている転動体との摩擦が大きくなり、軸受の発熱を引き起こす原因となる。また、保持器が変形すると軸受外輪との接触も起こり、この接触による摩擦熱によって樹脂が溶融して転がり軸受が回転しなくなる場合がある。よって、このように高速回転で使用される転がり軸受に組み込まれる樹脂製の保持器は、機械および/または熱的応力により、変形しないことが要求される。
【0006】
これに対して、芳香族ポリアミド樹脂は、融点およびガラス転移温度が高く、高温強度に優れる材料であることから、高速回転などの条件に適しているといえる。しかしその反面、芳香族ポリアミド樹脂は、高い融点と粘性から、脂肪族ポリアミド樹脂と比べて成形性が劣る傾向がある。具体的には、射出成形時における溶融粘度の高さや、脂肪族ポリアミド樹脂と異なる固化時の体積収縮挙動などの影響によって、脂肪族ポリアミド樹脂と比べて内部欠陥(ボイドやクラックなど)が生じやすい。とりわけ、複雑形状である保持器が厚肉の場合には、内外での体積収縮挙動の差が生じやすく、その結果、内部欠陥の発生による強度低下が懸念される。
【0007】
さらに、芳香族ポリアミド樹脂は脂肪族ポリアミド樹脂と比較して吸水性は低くなる。しかし、射出成形で製造される樹脂製の保持器には、成形時に樹脂組成物が合流する領域に形成されるウエルド部が必ず存在するところ、芳香族ポリアミド樹脂は、弾性率が高く、靱性が低くなることから、使用時に該ウエルド部への応力集中が発生し、ウエルド部での割れが発生しやすくなり、保持器としての強度が低下するおそれがある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、耐熱性に優れるとともに、例えば保持器が厚肉の場合であっても良好な成形性を実現でき、保持器の強度に優れる転がり軸受用保持器、および該保持器を用いた転がり軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の転がり軸受用保持器は、樹脂組成物を射出成形してなり、転動体を保持する複数のポケットを有する転がり軸受用保持器であって、上記樹脂組成物は、下記の(A)~(C)を含有することを特徴とする転がり軸受用保持器。
(A)30質量%~89.9質量%のヘキサメチレンテレフタルアミド単位とヘキサメチレンアジパミド単位を構成単位として含む共重合ポリアミド樹脂
(B)10質量%~50質量%のガラス繊維または炭素繊維
(C)0.1質量%~20質量%の板状充填材
【0010】
上記(C)が、タルク、マイカ、カオリン、およびガラスフレークの少なくともいずれかの板状充填材であり、上記樹脂組成物全体に対する含有量が0.1質量%~10質量%であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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