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公開番号2025000344
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023100149
出願日2023-06-19
発明の名称鉛蓄電池用セパレータ、および鉛蓄電池
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 50/446 20210101AFI20241224BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】イオン透過性に優れた鉛蓄電池用セパレータを提供すること、およびこれを用いた充電受入性またはサイクル寿命に優れた鉛蓄電池を提供すること。
【解決手段】基材と、前記基材の少なくとも片面に設けられた積層体とを有し、前記積層体は無機材料を含み、前記積層体および前記基材中に水溶性有機溶媒を含有する、鉛蓄電池用セパレータであって、前記水溶性有機溶媒の含有量が前記鉛蓄電池用セパレータの全質量を基準として0質量%より大きく0.3質量%以下である鉛蓄電池用セパレータが提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、前記基材の少なくとも片面に設けられた積層体とを有し、前記積層体は無機材料を含み、前記積層体および前記基材中に水溶性有機溶媒を含有する、鉛蓄電池用セパレータであって、
前記水溶性有機溶媒の含有量が、前記鉛蓄電池用セパレータの全質量を基準として、0質量%より大きく0.3質量%以下である鉛蓄電池用セパレータ。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記水溶性有機溶媒の沸点が200℃以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項3】
前記水溶性有機溶媒の20℃における蒸気圧が、0.04kPa以上である、請求項1または2に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項4】
前記無機材料が、炭素材料から成る、請求項1または2に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項5】
前記炭素材料が、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、またはこれらの組合せを含む、請求項4に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項6】
電槽と、正極と、負極と、希硫酸とを含む鉛蓄電池であって、前記正極と前記負極との間に請求項1または2に記載の鉛蓄電池用セパレータが配置された、鉛蓄電池。
【請求項7】
前記積層体が、前記負極に接触する状態で配置された、請求項6に記載の鉛蓄電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池用セパレータ、およびそれを用いた鉛蓄電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池は、車載用途、例えば、乗用車、バス、トラック、二輪車、及びゴルフカート等、並びに産業用途、例えば、フォークリフト、耕作機械、鉄道、無停電電源装置(UPS)、及び通信機器等において、世界的に広く使用されている。特に、近年の車載用途では、ハイブリッド式電気自動車(HEV)、アイドリングスタートアンドストップ(ISS)車などの、約50%~90%の部分充電状態(PSoC)での動作に対応できる電池性能が求められている。
【0003】
鉛蓄電池への主な要求性能は、充電受入性能、サイクル特性、及び減液特性(Water Loss性能)である。環境性能及び燃費向上のために充電制御機能又は回生充電機能を搭載した鉛蓄電池は、充電機会が短く限られている。そのため、効率よく多くのエネルギーを電池へ充電する為に充電受入性が求められる。電池が長くPSoCで維持されるとサイクル特性は低下し易くなる。その理由は、PSoCの電池では、電極表面に結晶性の高い硫酸塩が形成され易く、形成された硫酸塩結晶が蓄積すると、電極の充電受入性能が劇的に減少し(サルフェーション)、最終的に電池寿命に至るからである。また、負極が水素発生電位に達すると、水が分解され、減液が起こる。そのため、メンテナンス性の観点から、減液特性の向上及び維持が求められる。
【0004】
鉛蓄電池用セパレータは、一般に耐電圧特性を有する微多孔構造を持つ膜体であり、正極と負極の短絡を防止するために、両極表面に密着した状態で配置される。セパレータの構造を改良し、セパレータと電極との密着面で起こる電極表面反応を制御することで、電池の性能を向上させることが期待できる。
【0005】
特許文献1には、炭素材料を塗布した鉛蓄電池用セパレータによって、鉛蓄電池の充電受入性を改善する技術が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2015/171595号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、充電受入性を向上させる観点から、どのような塗布層または塗布層を有するセパレータ構造が良いかは明らかになっていない。
【0008】
本開示は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、イオン透過性に優れた鉛蓄電池用セパレータおよびこれを用いた充電受入性またはサイクル寿命に優れた鉛蓄電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、以下の技術的手段により解決される。
[1]
基材と、前記基材の少なくとも片面に設けられた積層体とを有し、前記積層体は無機材料を含み、前記積層体および前記基材中に水溶性有機溶媒を含有する、鉛蓄電池用セパレータであって、
前記水溶性有機溶媒の含有量が、前記鉛蓄電池用セパレータの全質量を基準として、0質量%より大きく0.3質量%以下である鉛蓄電池用セパレータ。
[2]
前記水溶性有機溶媒の沸点が200℃以下である、項目1に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
[3]
前記水溶性有機溶媒の20℃における蒸気圧が、0.04kPa以上である、項目1または2に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
[4]
前記無機材料が、炭素材料から成る、項目1~3のいずれか一項に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
[5]
前記炭素材料が、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、またはこれらの組合せを含む、項目4に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
[6]
電槽と、正極と、負極と、希硫酸とを含む鉛蓄電池であって、前記正極と前記負極との間に項目1~5のいずれか一項に記載のセパレータが配置された、鉛蓄電池。
[7]
前記積層体が、前記負極に接触する状態で配置された、項目6に記載の鉛蓄電池。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、イオン透過性に優れた鉛蓄電池用セパレータの提供が可能であり、それらを用いることで内部抵抗が低く、充電受入性が良好であり且つPSoC下でのサイクル寿命特性が良好である、鉛蓄電池の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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