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公開番号2025000281
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023100056
出願日2023-06-19
発明の名称型締装置および射出成形機
出願人株式会社日本製鋼所
代理人個人,個人
主分類B29C 45/66 20060101AFI20241224BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】型盤の上側と下側の型締力の差を許容範囲に抑える型締装置を提供する。
【解決手段】型締装置(2)は、固定盤(7)と可動盤(8)と型締ハウジング(9)を備え、固定盤(7)と型締ハウジング(9)は上側タイバー(11)と下側タイバー(12)とによって連結されている。そして型締ハウジング(9)と可動盤(8)の間にトグル機構(13)が設けられている。型締ハウジング(9)について、上側タイバー(11)が接続されている上側接続領域(51)に比して、下側タイバー(12)が接続されている下側接続領域(52)の剛性が小さくなるようにする。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
ベッドに固定されている固定盤と、
前記ベッド上にスライド自在に設けられている可動盤と、
前記ベッド上にスライド自在に設けられている型締ハウジングと、
前記固定盤と前記型締ハウジングとを連結している複数本のタイバーと、
前記型締ハウジングと前記可動盤との間に設けられているトグル機構と、を備え、
複数本の前記タイバーのうち、上側に配置している半数を上側タイバー、下側に配置している残りの半分を下側タイバーとするとき、
前記型締ハウジングは、前記上側タイバーが接続されている接続部の近傍の領域である上側接続領域に比して、前記下側タイバーが接続されている接続部の近傍の領域である下側接続領域の剛性が小さくなるような構造に形成されている、型締装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記型締ハウジングは、前記タイバーが接続されている接続部の近傍において、前記固定盤側に配置している前板と、前記固定盤から離間した側に配置している後板と、前記前板と前記後板とを接続している複数のリブとから一体的に形成された構造になっている、請求項1に記載の型締装置。
【請求項3】
前記上側接続領域の前記前板に比して前記下側接続領域の前記前板の板厚が薄くなっている、請求項2に記載の型締装置。
【請求項4】
前記上側接続領域の前記リブに比して前記下側接続領域の前記リブの厚さが薄くなっている、請求項2に記載の型締装置。
【請求項5】
前記上側接続領域の前記後板に比して前記下側接続領域の前記後板の板厚が薄くなっている、請求項2に記載の型締装置。
【請求項6】
ベッドに固定されている固定盤と、
前記ベッド上にスライド自在に設けられている可動盤と、
前記ベッド上にスライド自在に設けられている型締ハウジングと、
前記固定盤と前記型締ハウジングとを連結している複数本のタイバーと、
前記型締ハウジングと前記可動盤との間に設けられているトグル機構と、を備え、
複数本の前記タイバーのうち、上側に配置している半数を上側タイバー、下側に配置している残りの半分を下側タイバーとするとき、
前記上側タイバーは前記下側タイバーに比して、前記固定盤と前記型締ハウジングの間の長さである有効長が短くなるように調整されている、型締装置。
【請求項7】
ベッドに固定されている固定盤と、
前記ベッド上にスライド自在に設けられている可動盤と、
前記ベッド上にスライド自在に設けられている型締ハウジングと、
前記固定盤と前記型締ハウジングとを連結している複数本のタイバーと、
前記型締ハウジングと前記可動盤との間に設けられているトグル機構と、を備え、
前記トグル機構は、上側型締ハウジング側リンクと、下側型締ハウジング側リンクと、上側可動盤側リンクと、下側可動盤側リンクと、クロスヘッドと、2本のクロスリンクとを備え、
前記上側型締ハウジング側リンクと前記下側型締ハウジング側リンクはそれぞれ前記型締ハウジングの上側と下側とに回転自在に接続され、
前記上側可動盤側リンクと前記下側可動盤側リンクはそれぞれ前記可動盤の上側と下側とに回転自在に接続され、
前記上側型締ハウジング側リンクと前記上側可動盤側リンクとが、そして前記下側型締ハウジング側リンクと前記下側可動盤側リンクとが、それぞれ互いに回転可能に接続され、
前記上側型締ハウジング側リンクと前記下側型締ハウジング側リンクはそれぞれ前記クロスリンクを介して前記クロスヘッドに接続されており、
前記型締ハウジングにおける前記上側型締ハウジング側リンクの接続部と前記可動盤における前記上側可動盤側リンクの接続部の間隔は、前記型締ハウジングにおける前記下側型締ハウジング側リンクの接続部と前記可動盤における前記下側可動盤側リンクの接続部の間隔に比して短くなっている、型締装置。
【請求項8】
金型を型締めする型締装置と、
射出材料を射出する射出装置と、を備え、
前記型締装置は、ベッドに固定されている固定盤と、
前記ベッド上にスライド自在に設けられている可動盤と、
前記ベッド上にスライド自在に設けられている型締ハウジングと、
前記固定盤と前記型締ハウジングとを連結している複数本のタイバーと、
前記型締ハウジングと前記可動盤との間に設けられているトグル機構と、を備え、
複数本の前記タイバーのうち、上側に配置している半数を上側タイバー、下側に配置している残りの半分を下側タイバーとするとき、
前記型締ハウジングは、前記上側タイバーが接続されている接続部の近傍の領域である上側接続領域に比して、前記下側タイバーが接続されている接続部の近傍の領域である下側接続領域の剛性が小さくなるような構造に形成されている、射出成形機。
【請求項9】
前記型締ハウジングは、前記タイバーが接続されている接続部の近傍において、前記固定盤側に配置している前板と、前記固定盤から離間した側に配置している後板と、前記前板と前記後板とを接続している複数のリブとから一体的に形成された構造になっている、請求項8に記載の射出成形機。
【請求項10】
前記上側接続領域の前記前板に比して前記下側接続領域の前記前板の板厚が薄くなっている、請求項9に記載の射出成形機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッド上に横置きされているトグル機構を備えた型締装置、および射出成形機に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
射出成形機は、金型を型締する型締装置と、射出材料を射出する射出装置とから構成されている。いわゆる横型の射出成形機は、ベッド上に型締装置が横置きされ、型盤が水平方向に駆動されて型開閉されるようになっている。つまり、型締装置はベッド上に固定されている固定盤と、ベッド上をスライド自在に設けられている可動盤と、同様にベッド上にスライド自在に設けられている型締ハウジングと、を備えている。固定盤と型締ハウジングは複数本のタイバーによって接続されており、可動盤はその間でスライド自在になっている。型締ハウジングと可動盤の間には、複数本のリンクとクロスヘッドとからなるトグル機構が設けられている。したがって、クロスヘッドを駆動してトグル機構を屈伸させると、型締ハウジングに対して可動盤が水平方向に前後進する。すなわち型開閉される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-030075号公報
【0004】
特許文献1には、型締め時に金型に型締力を均一に作用させることができる型締装置が提案されている。この文献に記載の型締装置は、4本のタイバーを備え、タイバー毎に油圧で駆動される型締シリンダが設けられている。そして少なくとも2以上の異なる圧力の圧油をそれぞれの型締シリンダに選択的に供給するように構成し、これによってタイバー毎に発生する張力を調整し、型締力が均一に作用するようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
型締機構がトグル機構からなる型締装置は、トグル機構の拡大率を利用して大きな型締力を発生させるし、高速に型開閉できるので成形の効率を高くすることができ優れている。しかしながら、トグル式の型締装置はその機構上、特許文献1に記載の型締装置のようにタイバー毎に張力を制御することはできない。トグル式の型締装置はトグル機構が型盤に対して対称になるように設けられているので、設計上、型締時に均一に型締力が発生するようになっている。しかしながら、多くの機種において型盤の上側より下側において型締力がわずかに大きくなる傾向がある。上側と下側の型締力の差が許容範囲を超えて大きいと成形時に成形不良が生じる可能性がある。
【0006】
本開示において、型盤の上側と下側の型締力の差を許容範囲に抑える型締装置を提供する。
【0007】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、固定盤と可動盤と型締ハウジングとを備え、トグル機構を備えた横置き型の型締装置を対象とする。固定盤と型締ハウジングは複数本のタイバーによって連結されている。これら複数本のタイバーのうち、上側に配置している半数を上側タイバー、下側に配置している残りの半分を下側タイバーとする。本開示は、型締ハウジングの剛性を上側と下側とで異なるようにする。具体的には、型締ハウジングにおいて、上側タイバーが接続されている接続部の近傍の領域である上側接続領域に比して、下側タイバーが接続されている接続部の近傍の領域である下側接続領域の剛性が小さくなるように構成する。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、型盤の上側と下側の型締力の差を許容範囲に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1の実施形態に係る射出成形機の正面図である。
第1の実施形態に係る型締装置の型締ハウジングを示す斜視図である。
図2におけるX-X断面で切断した、第1の実施形態に係る型締ハウジングの上側接続領域の断面図である。
図2におけるY-Y断面で切断した、第1の実施形態に係る型締ハウジングの下側接続領域の断面図である。
第1の実施形態の第1の変形例に係る型締ハウジングの下側接続領域の断面図である。
第1の実施形態の第2の変形例に係る型締ハウジングの下側接続領域の断面図である。
型締装置において型締めを実施したときの上側タイバーと下側タイバーの張力の差の大きさを示すグラフである。
第2の実施形態に係る型締装置の一部を示す正面図である。
第3の実施形態に係る型締装置を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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