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公開番号2024180442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2024176573,2021562590
出願日2024-10-08,2020-11-25
発明の名称ラミネート積層体
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類B32B 27/36 20060101AFI20241219BHJP(積層体)
要約【課題】環境に配慮したリサイクル材料を含有しつつ、ポリエステルを主体とした環境負荷が少ないほぼ単一の樹脂種から構成されたラミネート構成を有すると共に、包装材料に求められるガスバリア性やヒートシール性、強靭性、透明性等の必要性能を有するラミネート積層体を提供すること。
【解決手段】 ペットボトルからリサイクルされたポリエステル樹脂を50重量%以上含有するポリエステル基材フィルム、ヒートシール性樹脂層がこの順にラミネートされてなるラミネート積層体であって、前記基材フィルムは片面に無機薄膜層(A)およびウレタン樹脂を含有する保護層(a)を有する積層フィルムであって、前記ヒートシール性樹脂層はエチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル系樹脂からなり、突き刺し強度が10N以上かつヘイズが20%以下であることを特徴とするラミネート積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ペットボトルからリサイクルされたポリエステル樹脂を含有するポリエステル基材フィルム、ヒートシール性樹脂層がこの順にラミネートされてなるラミネート積層体であって、前記基材フィルムは片面に無機薄膜層(A)およびウレタン樹脂を含有する保護層(a)を有する積層フィルムであって、前記ヒートシール性樹脂層はエチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル系樹脂からなり、前記ラミネート積層体の突き刺し強度が10N以上かつヘイズが20%以下であり、前記ヒートシール性樹脂層上に無機薄膜層(B)が積層され、総厚みに対するポリエステル系素材の厚みが90%以上であることを特徴とするラミネート積層体。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記基材フィルムとヒートシール性樹脂層の間に、接着剤を介して中間層フィルムを有し、前記中間層フィルムがポリブチレンテレフタレート樹脂を70質量%以上含む樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1に記載のラミネート積層体。
【請求項3】
前記中間層フィルム上に無機薄膜層(C)が積層されていることを特徴とする請求項2に記載のラミネート積層体。
【請求項4】
前記中間層フィルムの無機薄膜層(C)上にウレタン樹脂を含有する保護層(b)が積層されていることを特徴とする請求項2または3に記載のラミネート積層体。
【請求項5】
前記基材フィルムと前記無機薄膜層(A)の間に、被覆層(X)を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載のラミネート積層体。
【請求項6】
前記中間層フィルムと前記無機薄膜層(C)の間に、被覆層(Y)を有することを特徴とする、請求項2~4のいずれかに記載のラミネート積層体。
【請求項7】
前記無機薄膜層(A)~(C)がいずれも酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素と酸化アルミニウムの複合酸化物からなる層であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のラミネート積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食品、医薬品、工業製品等の包装分野に用いられる積層体に関する。更に詳しくは、ガスバリア性、加工性、強靭性に優れ、さらに内容物の可視化が可能で、電子レンジ用途にも対応できる利便性を備えた、環境対応型のラミネート積層体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、欧州はじめ世界各国において、使い捨てプラスチック使用削減に向けた規制が強化されている。その背景には、資源循環への国際的な意識の高まりや新興国におけるごみ問題の深刻化がある。そのため、食品、医薬品等に求められるプラスチック製包装材料についても、3R(recycle, reuse, reduce)の観点から環境対応型の製品が求められている。
【0003】
前述の環境に優しい包装材料に求められる性能として、(1)リサイクル材料から成ること、(2)各種ガスを遮断し賞味期限を延長できるガスバリア性能を有すること、(3)環境負荷が少ないラミネート構成にすること(例えば有機溶剤を使用しないことや材料の使用量自体が少ないこと、モノマテリアル化可能であること)等が挙げられる。
【0004】
前記(1)について、代表的なリサイクル材料として、ペットボトルからリサイクルされたポリエステル樹脂が知られており、オリゴマー含有量の少ないペットボトル由来のポリエステル樹脂から、生産性、品位を損なうことなく静電気によるトラブルが少ない胴巻ラベル用ポリエステルフィルムにするという技術が知られている(例えば特許文献1参照)。今後の環境規制の高まりにより、こういったフィルム用途としての需要拡大が見込まれている。
【0005】
前記(2)について、水蒸気や酸素等の各種ガスの遮断を必要とする食品用途においては、プラスチックからなる基材フィルムの表面に、アルミニウム等からなる金属薄膜、酸化ケイ素や酸化アルミニウム等の無機酸化物からなる無機薄膜を形成したガスバリア性積層体が、一般的に用いられている。中でも、酸化ケイ素や酸化アルミニウム、これらの混合物等の無機酸化物の薄膜(無機薄膜層)を形成したものは、透明であり内容物の確認が可能であること、電子レンジでの使用が可能であることから、脱アルミ箔という環境的側面からも、その需要を伸ばしている。
【0006】
前述のリサイクル材料と無機薄膜から成るガスバリアフィルムについて、ペットボトルからリサイクルされたポリエステル樹脂を用い、低熱収縮性、厚みムラが小さいことにより無機薄膜層およびシーラント層を備えたガスバリア性積層フィルムとした際、良好なガスバリア性を発現する積層フィルムが提案されている(例えば特許文献2参照)。しかし、かかる従来技術では、アルミ箔を代替するにはバリア性能が不十分であった。
【0007】
前記(3)について、アルミ箔を使用しないパウチは、袋のバリア性、耐熱性、強靭性(耐破袋性や耐ピンホール性)、高いシール性が同時に求められることから、袋の外側に蒸着ポリエステルフィルム、中間層にポリアミドフィルム、内側(内容物側)にオレフィン系ヒートシール性樹脂を接着剤を介してドライラミネートした少なくとも3層以上の構成が一般的である。
【0008】
前述のレトルトパウチ構成において、環境的側面からモノマテリアル化を達成するためには、袋としてのバリア性能のさらなる向上(アルミ箔並)、ポリアミドフィルムおよびオレフィン系シーラントを使用しない、またはポリエステル系材料に変更することが必要であるが、従来技術では変更は容易ではなかった。また、オレフィン系シーラントを用いた構成にした場合、透明性が不十分である場合があり、視認安全性の観点や、印刷後の外観の観点で好ましくない問題があった。
【0009】
ポリアミドフィルムの代替として、二軸延伸したポリブチレンテレフタレート(以下PBTと略記する場合がある)フィルムをもちいることが検討されている(例えば特許文献3参照)。では、少なくともポリブチレンテレフタレート樹脂、またはポリブチレンテレフタレート樹脂に対してポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記する場合がある)樹脂を30重量%以下の範囲で配合したポリエステル系樹脂組成物のいずれかからなる樹脂組成物を縦横それぞれ2.7~4.0倍同時二軸延伸することにより得られた二軸延伸PBT系フィルムを基材フィルム層に使用することが知られていた。かかる技術によれば、耐屈曲ピンホール性、および耐衝撃性を持ち、かつ優れた保香性を併せ持つ液体充填用包材が得られるというものである。しかし、本文献ではバリア性能の具体的な数値や効果についての検討が不十分であった。
【0010】
また、オレフィン系シーラントの代替として、低吸着性・耐熱性を向上させたポリエステル系シーラントが開示されている(例えば特許文献4参照)。特許文献4のシーラントは、ヒートシール性を有する層とそれ以外の層を分け、これらの層の原料組成をそれぞれ別々に制御することにより、ヒートシール性と耐熱性を満足させている。しかし、特許文献4に記載のシーラントには、酸素や水蒸気といった気体を遮断する性能(ガスバリア性)がないため、パウチとしてのバリア性能向上には寄与していなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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