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公開番号2024179669
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098688
出願日2023-06-15
発明の名称田植機
出願人個人
代理人弁理士法人井上国際特許商標事務所,個人,個人,個人,個人
主分類A01C 11/02 20060101AFI20241219BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】往路で植え付けられた苗が復路での植え付け作業中に倒れたり流されたりすることを抑制できる田植機を提供する。
【解決手段】田植機1は、圃場を走行可能な走行機体10と、走行機体10の後部に支持された苗植付ユニット20とを備え、苗植付ユニット20の下端部に、整地用の複数のフロート30A,30B,30Cが横方向に並ぶように設けられ、フロート30A,30B,30Cの前方で発生する泥水の波W1を側方から遮断する側方遮断部材50が、前記複数のフロート30A,30B,30Cのうち横方向端部のフロート30A,30Cにおける接地面36の前縁部38を含む部分に対して、横方向X1外側から対向するように設けられている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
圃場を走行可能な走行機体と、前記走行機体の後部に支持された苗植付ユニットとを備え、前記苗植付ユニットの下端部に、整地用の複数のフロートが横方向に並ぶように設けられた田植機であって、
前記フロートの前方で発生する泥水の波を側方から遮断する側方遮断部材が、前記複数のフロートのうち横方向端部のフロートにおける接地面の前縁部を含む部分に対して、横方向外側から対向するように設けられていることを特徴とする田植機。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記側方遮断部材は、前記横方向端部のフロートから横方向に間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の田植機。
【請求項3】
前記側方遮断部材における前記横方向端部のフロートとの対向面は、前記横方向端部のフロートの前面部よりも前側に突出するように、且つ、前記横方向端部のフロートの下縁部よりも下側に突出するように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の田植機。
【請求項4】
前記対向面は、前記泥水の波を後方へ案内するように前記走行機体の走行方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項3に記載の田植機。
【請求項5】
前記横方向端部のフロートは、該フロートの前端を含む幅広部と、該幅広部の横方向中央部から後方に延びる幅狭部とを備え、
前記対向面は、前記幅広部から前記幅狭部に亘る前後方向領域において前記横方向端部のフロートに対向するように設けられていることを特徴とする請求項4に記載の田植機。
【請求項6】
前記横方向端部のフロートの前端部に、前方に向かって斜め上方に延びる立ち上がり部が設けられ、
前記対向面の前縁部は、前記立ち上がり部に沿って前方に向かって斜め上方に傾斜するように、且つ、前記立ち上がり部よりも前側に配置されるように設けられていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の田植機。
【請求項7】
前記側方遮断部材は、前記走行機体と前記苗植付ユニットとに支持されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の田植機。
【請求項8】
前記側方遮断部材は、横方向において前記複数のフロートを挟んだ両側にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の田植機。
【請求項9】
前記走行機体の車輪の前方で発生する泥水の波を側方から遮断する車輪用遮断部材が、前記車輪の下端部に対して横方向外側から対向するように設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の田植機。
【請求項10】
前記走行機体は、一対の前輪と一対の後輪とを備え、
前記車輪用遮断部材は、前記一対の前輪のそれぞれに対して横方向外側から対向するように設けられていることを特徴とする請求項9に記載の田植機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、整地用のフロートを備えた田植機に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、田植機は、圃場を走行可能な走行機体と、走行機体の後部に支持された苗植付ユニットとを備えている。また、苗植付ユニットの下端部には、通例、圃場の土壌表面に接しながら滑走する整地用のフロートが設けられる。この種の田植機は、特許文献1を含む多くの文献に開示されている。
【0003】
図5の平面図に示すように、田植機101による田植作業は、通例、走行機体110が圃場100をジグザグ状に往復するように走行しながら行われる。このとき、走行機体110の後方では、苗植付ユニット120によって、フロート130によって整地された土壌部分に対して所望の深さで苗が植え付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実開昭59-036929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図6の拡大平面図に示すように、往路201での植え付け作業完了後に復路202で植え付け作業が行われているとき、往路201に植え付けられた苗210が倒れたり流されたりすることがある。この場合、苗の植え直し作業が必要になるため、作業効率が悪くなる。このような往路201での苗210の倒れ及び流出の問題は、特に、代き直後のゆるんだ圃場で田植えが行われる場合、及び、走行機体110を高速で走行させながら田植えが行われる場合に起こりやすい。
【0006】
このような往路201での苗210の倒れ及び流出に関して、本願発明者は、フロート130の前方で発生する泥水の波W1が斜め後方の苗210に直撃することが原因になり得ることを見出した。
【0007】
なお、特許文献1には、フロートの後方に植え付けられた直後の苗の倒れを防止する技術が開示されているが、復路での植え付け作業中に生じ得る往路の苗の倒れ及び流出の問題に関しては何ら考慮されていない。また、この問題に対する有効な解決策はこれまで提案されていない。
【0008】
そこで、本発明は、往路で植え付けられた苗が復路での植え付け作業中に倒れたり流されたりすることを抑制できる田植機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、圃場を走行可能な走行機体と、前記走行機体の後部に支持された苗植付ユニットとを備え、前記苗植付ユニットの下端部に、整地用の複数のフロートが横方向に並ぶように設けられた田植機であって、前記フロートの前方で発生する泥水の波を側方から遮断する側方遮断部材が、前記複数のフロートのうち横方向端部のフロートにおける接地面の前縁部を含む部分に対して、横方向外側から対向するように設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る田植機によれば、苗の植え付け作業中において、フロートの前方で発生して田植機の側方に伝わる泥水の波が側方遮断部材によって確実に遮断される。これにより、圃場内でジグザグ状に往復しながら走行する田植機による田植え行われる場合、復路での植え付け作業中に、先に往路に植え付けられた苗の倒れ及び流出が生じることが効果的に抑制される。そのため、土壌表面が泥水状となる代掻き直後においても良好な田植作業が可能になる。また、田植作業時における田植機の走行の高速化、及び、苗の植え直し作業の削減を図ることができる。したがって、田植えの作業効率が効果的に向上する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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