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公開番号
2024176162
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023094487
出願日
2023-06-08
発明の名称
植物の育成方法
出願人
株式会社広瀬
代理人
個人
主分類
A01G
24/42 20180101AFI20241212BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】植物の周囲に埋設する焼結粒子において、隙間を形成する微細孔の平均粒径の上限値を設定することによって、育成する植物の疾病の原因となる細菌又は真菌を減殺するという効果を発揮し得る植物の育成方法を提供すること。
【解決手段】土壌Sを構成する土を原料とし、平均粒径の上限値が10μm以下
の微細孔が
粒子表面にて開口
し、かつ当該粒子内にて隙間を形成すること
によって、土壌Sの中の好気性バクテリア及び/又は嫌気性バクテリアが生息
することができ、かつ平均径が3~5mmであることによって微細孔における前記平均径の上限値を形成している
焼結粒子1を、育成する植物Pの根の周囲に埋設することによって、前記課題を達成し得る植物の育成方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
土壌を構成する土を原料とし、平均粒径の上限値が10μm以下であって、かつ粒子表面にて開口している微細孔による隙間の形成によって、土壌中の好気性バクテリア及び/又は嫌気性バクテリアが生息し得る焼結粒子を、育成する植物の根の周囲に埋設することを特徴とする植物の育成方法。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
粒子表面に開口している微細孔以外に、微細孔同士の接続によって隙間が形成されていることを特徴とする請求項1記載の植物の育成方法。
【請求項3】
微細孔の平均粒径の下限値が0.1μmであることを特徴とする請求項1、2の何れか一項に記載の植物の育成方法。
【請求項4】
育成する植物の成長を促進することができることを特徴とする請求項1、2の何れか一項に記載の植物の育成方法。
【請求項5】
育成する植物の収穫量が増加することを特徴とする請求項4記載の植物の育成方法。
【請求項6】
焼結粒子の平均径が3~5mmであることを特徴とする請求項1、2の何れか一項に記載の植物の育成方法。
【請求項7】
焼結粒子を地表から10cmの深さにて5重量%程度の割合にて埋設していることを特徴とする請求項1、2の何れか一項に記載の植物の育成方法。
【請求項8】
請求項1、2の何れか一項に記載の植物の育成方法に使用する焼結粒子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼結粒子の埋設によって、植物の成長を阻害する細菌又は真菌による疾病を減殺することができる植物の育成方法を対象としている。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
植物の育成において、多孔質焼結粒子を所定の深さに埋設することによって、植物の育成を促進させることは、公然と知られている。
因みに、本特許出願人の代表者を発明者とする特許文献1においては、「地表から5cmまでの深さの領域にて、アルミナ(Al
2
O
3
)を18.0重量%以上含有する土を原材料とする多孔質焼結粒子を4.0重量%以上含有している」という基本構成(請求項1)を採用し、かつ焼結粒子中のバクテリアの活動によって、作物の増産に寄与することが確認されている(段落[0014]~[0016]の発明の効果の欄)。
【0003】
しかしながら、土壌内のバクテリアは、前記焼結粒子の素材であるアルミナ(Al
2
O
3
)に特に親和性を有する訳ではないにも拘らず、特許文献1の焼結粒子は、アルミナ(Al
2
O
3
)を18.0%以上という材料及び数値限定を採用している点において、バクテリア育成用の焼結粒子としての技術的範囲は、極めて狭小である。
【0004】
更には、植物育成に有用な好気性バクテリア及び/又は嫌気性バクテリアが生息するために必要にして十分な平均粒径の上限値を設定していない点において不十分である。
因みに、市販されているセラミック粒子の空隙における平均粒径は、15~40μmであるが、このような平均粒径の場合には、栽培する植物の育成に資するような好気性バクテリア及び/又は嫌気性バクテリアの生息、更には、栽培する植物の育成を促すような作用を発揮することは不可能な状況にある。
【0005】
更には、特許文献1においては、前記焼結粒子による作用効果として、植物の疾病の原因となる細菌及びカビ等の真菌との関係に関する作用効果については、全く検討されていない。
【0006】
このように、特許文献1においてはもとより、他の公知技術においても、焼結粒子中に生息する好気性バクテリア及び/又は嫌気性バクテリアによって、育成植物に対する細菌又は真菌による疾病を減殺することによる植物の育成方法については、これまで開示及び示唆されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5959712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、植物の周囲に埋設する焼結粒子において、隙間を形成する微細孔の平均粒径の上限値を設定することによって、育成する植物の疾病の原因となる細菌又は真菌を減殺するという効果を発揮し得る植物の育成方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、
(1)土壌を構成する土を原料とし、平均粒径の上限値が10μm以下であって、かつ粒子表面にて開口している微細孔による隙間の形成によって、土壌中の好気性バクテリア及び/又は嫌気性バクテリアが生息し得る焼結粒子を、育成する植物の根の周囲に埋設することを特徴とする植物の育成方法、
(2)粒子表面に開口している微細孔以外に、微細孔同士の接続によって隙間が形成されていることを特徴とする前記(1)の植物の育成方法、
からなる。
【発明の効果】
【0010】
植物を育成する地表及びその近傍、更には地中においては、植物の疾病の原因となる細菌及び真菌が生息している。
(【0011】以降は省略されています)
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