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公開番号
2025096781
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-30
出願番号
2023212686
出願日
2023-12-18
発明の名称
海苔網の酸処理船
出願人
株式会社ダイイチ
代理人
主分類
A01G
33/02 20060101AFI20250623BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】 海苔養殖で効率的に高塩分酸処理を施すことができる海苔養殖酸処理船(潜り船)を提供する。
【解決手段】 海苔養殖酸処理船(潜り船)において、底面部及び/又は側面部に流出孔94aを有する固形塩Sを収容する塩収容筺体94を備え、該塩収容筺体94には、前記循環部60に接続され、該循環部60からの酸処理液31を塩収容筺体94に供給する酸処理液供給部95が配置され、該酸処理液供給部95から送液される酸処理液31が塩収容筺体94の固形塩Sに供給されることにより固形塩Sが溶解して海苔の養殖海域よりも高い高塩濃度となった酸処理液31sが前記塩収容筺体94の流出孔94aより流出して前記酸処理液貯留槽39に戻る高塩濃度酸処理液供給機構が設けられ、前記酸処理貯留槽内39に酸処理液31の塩分濃度を検出しその検出値に基づいて、前記塩収容筺体94に供給する酸処理液31の供給量を制御して一定の高塩濃度とする塩分制御部90を備えさせる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも、海苔網を船首側から船上に導き船尾から海上に戻す海苔網用ガイドと、該海苔網用ガイドに沿って移動する海苔網を酸処理液に接触させる酸処理槽と、該酸処理槽と酸処理液を前記酸処理槽に供給する経路と海苔網に接触した後の酸処理液を前記酸処理槽から回収する経路と前記両経路が各々連結された酸処理液貯留槽から成る循環部と、該酸処理貯留槽内の酸処理液のpH値を検出しその検出値に基づいて前記酸処理液貯留槽内に酸処理液の酸原液を供給する酸原液供給装置を作動させて酸処理液を一定のpH値に制御する制御部とを備えた海苔養殖酸処理船であって、前記海苔養殖酸処理船には、少なくとも底面部及び/又は側面部に流出孔を有する固形塩を収容する塩収容筺体を備え、該塩収容筺体には、前記循環部に接続され、該循環部からの酸処理液を塩収容筺体に供給する酸処理液供給部が配置され、該酸処理液供給部から送液される酸処理液が塩収容筺体の固形塩に供給されることにより固形塩が溶解して海苔の養殖海域よりも高い高塩濃度となった酸処理液が前記塩収容筺体の流出孔より流出して前記酸処理液貯留槽に戻る高塩濃度酸処理液供給機構が設けられ、前記酸処理貯留槽内に酸処理液の塩分濃度を検出しその検出値に基づいて、前記塩収容筺体に供給する酸処理液の供給量を制御して一定の高塩濃度とする塩分制御部を備えたことを特徴とする海苔養殖酸処理船。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
前記固形塩の粒径が、平均粒径1mm以上で在ることを特徴とする請求項1記載の海苔養殖酸処理船。
【請求項3】
前記酸処理液供給部は、塩収容筺体の上部周縁に設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の海苔養殖酸処理船。
【請求項4】
前記酸処理液供給部は、塩収容筺体の上方に設けた複数の吐出孔を有する管状部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の海苔養殖酸処理船。
【請求項5】
前記酸処理液供給部は、塩収容筺体の固形塩内部に設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の海苔養殖酸処理船。
【請求項6】
前記塩収容筺体の側面部流出孔は、底面部からの高さが10~60mmの位置に在ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の海苔養殖酸処理船。
【請求項7】
前記塩収容筺体は、船体の中央より前方の位置に備えられたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の海苔養殖酸処理船。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、養殖海苔網を船首側から船上に導いて養殖中に海苔網に付着する珪藻類や赤腐れ菌などの菌類を酸処理剤(液)で海苔網の下に潜り込むようにして酸処理する養殖海苔網の酸処理船(所謂、潜り船)に関する。特に、養殖海苔の高塩分酸処理に適した潜り船に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、海苔養殖場において海面部分に展張されている海苔網に付着する珪藻類や赤腐れ菌などの菌類を乳酸、クエン酸及びリンゴ酸などの有機酸等の組み合わせからなる配合組成の酸処理剤によって効果的に酸処理を施す海苔網の酸処理船は数多くの型式、構造のものが知られている。
【0003】
このような海苔網の酸処理船としては、海苔網を船上に導くための海苔網用ガイドを船体上部に設け、海苔網の下に潜り込むようにして海苔網の酸処理を行うようになっている(例えば、特許文献1、2及び3参照)。前記海苔網用ガイドは、船体の前端部から前後方向の中央部へ後上がりに傾斜させて延びるとともに、前記中央部から船体の後端部まで略水平に延びており、後端部を後下がりに傾斜させて海上に海苔網を戻す構造を採っている。前後方向の中央部から後端部にわたる部位に酸処理を行うための酸処理槽を設けている。
【0004】
また、養殖海苔の酸処理液に食塩などの塩を添加し高塩分にした酸処理液が、海苔網に付着する珪藻や赤腐れ菌などの病害を、塩未添加の酸処理液より短時間で効果的に駆除できることが従来から知られており、高塩分酸処理が海苔養殖に於いて産業的に有効な処理技術であった(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、高塩分酸処理は、海苔細胞への悪影響を抑えつつ病害駆除効果を得るために塩分濃度と酸処理剤濃度の両方を適正な条件に調整し合わせ、且つ、安定性した処理作業を遂行する必要があり、この特許文献1等に開示されるような従来の潜り船は、これを十分に満たす機構を有しておらず、高塩分酸処理を有効活用することが困難という問題があった。
【0005】
塩分調整機構を有する海苔養殖酸処理船としては、特許文献5があるが、これは海苔が付着した海苔網を巻き取る巻取りロールが前後方向に少なくとも一対設けられた箱型船であり、本発明で対象とする潜り船とは、養殖海苔網に対する処理機構及び処理液槽の容量に反映される様な塩の使用規模が全く異なり、産業的利用で要求される事項も異なっている。即ち、海苔養殖酸処理の潜り船では、処理時に搭載する塩の量(総重量)が1トンを超すこともあり、有効に高塩分酸処理を達成する為には、重量バランスを安定に保った処理走行を行い効率的な海苔養殖網の潜り船処理を行うことが重要となる。
更に、酸処理液の濃度調整制御に一般的に使用されるpH装置で検知されるpH値が処理液の塩分濃度に影響を受けることなどにより塩分濃度と酸処理剤濃度の両方を適正な条件に調整制御する困難性も、高塩分酸処理の技術を海苔養殖酸処理潜り船で利用する課題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平8-187038号公報(特許請求の範囲、図1等)
特開平7-147859号公報(段落0023、0024、図4等)
特開2002-000038号公報(特許請求の範囲、図1等)
特開平9-201180号公報(特許請求の範囲、表1~表5等)
特開2021-93970号公報(特許請求の範囲、図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したような構成の従来の海苔養殖酸処理船(潜り船)は、高塩分酸処理の自動濃度調整機構を有しておらず酸処理剤濃度と塩分濃度の両方が安定で適正な条件の処理が実現できていなかった。
【0008】
海苔養殖に用いられる酸処理液は、アミノ酸や乳酸、クエン酸などの有機酸等の食品及び食品添加物成分で構成された酸処理剤が市販されており、この市販の酸処理剤を原液(以降、単に「酸原液」と記載)として海水等によって希釈されたものである。この酸処理液は、除菌や養分付与により海苔の生長を促す酸処理効果を期待するものであるが、この酸処理液に塩を添加し通常の海水よりも高い塩濃度にした酸処理液(高塩分酸処理液)は、更に高い酸処理効果を有するものとなる。しかし、この効果を発現させるためには適正範囲の酸処理剤濃度(市販剤の種類毎に推奨される濃度閾値)と塩分濃度(後述)の処理液に養殖海苔網が十分な条件(接触の量、強度、時間等)で接触する必要があるが、従来の海苔養殖酸処理船(潜り船)による処理ではこの条件を満たしていないのが現状である。
【0009】
この高塩分酸処理液の性能を十分に発揮させるためには、(1)適正濃度の安定キープを図るための高塩分酸処理液の効率的な循環と(2)養殖海苔網の高塩分酸処理液との十分な接触と(3)良好な高塩分酸処理作業操作性を再現できる海苔養殖酸処理船の開発が急務である。
【0010】
本発明は、前記従来の課題等について、これを解消しようとするものであり、海苔養殖中に海苔網に付着する珪藻類や赤腐れ菌などの菌類を酸処理剤(液)で酸処理する自動濃度調整機構で濃度制御する海苔網の酸処理船(潜り船)において、安定した適正な酸処理液及び塩分濃度での高塩分酸処理液で海苔網が処理でき、また、海苔網との接触が十分になされた安定な処理作業走行ができるので、高塩分酸処理液の性能を十分に発揮させる海苔網の酸処理船を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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