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公開番号2025096009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023212447
出願日2023-12-15
発明の名称作業車両
出願人井関農機株式会社
代理人個人
主分類A01C 11/02 20060101AFI20250619BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】従来技術に比べて、微速での走行の操作をし易い作業車両を提供すること。
【解決手段】トラニオン軸の開度を調整することで前記エンジン(12)からの動力を変速する油圧式無段変速装置と、トラニオン軸の開度を調整する操作を行う操作具(62)と、トラニオン軸の開度の上限を変更する操作を行う変更具(63)と、を備え、トラニオン軸の開度の上限を変更する操作を行う変更具(63)の操作状態に基づいて、前記トラニオン軸の開度の上限を制御部(300)で制御して、操作具(62)でトラニオン軸の開度を調整する操作を行うことで、従来技術に比べて、微速での走行の操作をし易い作業車両を提供することができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車体(1)に搭載されたエンジン(12)と、
トラニオン軸の開度を調整することで前記エンジン(12)からの動力を変速する油圧式無段変速装置と、
前記トラニオン軸の開度を調整する操作を行う操作具(62)と、
前記トラニオン軸の開度の上限を変更する操作を行う変更具(63)と、
前記変更具(63)の操作状態に基づいて、前記トラニオン軸の開度の上限を制御する制御部(300)と、
を備えたことを特徴とする作業車両。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記車体(1)に設けられて圃場における作業を行う作業機(3)と、
前記車体(1)が走行を停止する操作がされ、且つ、前記車体(1)が走行を停止しており、且つ、前記作業機(3)が停止した状態で、前記変更具(63)が、前記トラニオン軸の開度の上限を予め定められた基準値よりも低い制限値に制限する操作がされた場合に、前記トラニオン軸の開度を前記制限値に制御する前記制御部(300)と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記車体(1)の傾斜を計測する傾斜計測部材(SN1b)と、
前記トラニオン軸の開度が予め定められた基準値よりも低い制限値に制御された状態で、前記操作具(62)が操作された場合に、前記制限値の範囲で前記車体(1)を走行させるとともに、前記制限値の範囲での走行中に、前記車体(1)の前後方向の傾斜角が予め定められた第1の角度に達した後に、前記車体(1)の前後方向の傾斜角が前記第1の角度に達しなくなった場合に、前記トラニオン軸の開度の上限を前記制限値に制限する制御を解除する前記制御部(300)と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項4】
前記作業機(3)が作業開始可能な状態になった場合に、前記トラニオン軸の開度の上限を予め定められた基準値よりも低い制限値に制限する制御を解除する前記制御部(300)、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項5】
前記車体(1)に非搭乗の状態で、前記車体(1)の外部から前記トラニオン軸の開度を調整する操作が可能な前記操作具(62)と、
前記操作具(62)の近傍に配置された前記変更具(63)であって、前記車体(1)を前進させる際の前記トラニオン軸の開度の上限を予め定められた基準値よりも低い制限値に制限する前進位置と、前記車体(1)を後進させる際の前記トラニオン軸の開度の上限を前記制限値に制限する後進位置と、前記車体(1)を停止させる中立位置と、の間で操作可能であり、前記前進位置または前記後進位置に操作中に手が前記変更具(63)から離れると前記中立位置に自動的に復帰する前記変更具(63)と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項6】
苗を収容する苗タンク(39)と、圃場に苗を植え付ける苗植付具(41)とを有する苗植付装置(3)で構成された作業機(3)と、
前記苗タンク(39)を前記車体(1)の幅方向に往復移動させる回数を変更する回数変更具(501)と、
前記回数変更具(501)に設けられた被連動部(502)と連動して移動可能な連動部(503)と、
前記連動部(503)の位置を検出する連動位置検出部材(506)と、
前記往復移動させる回数に応じて、前記連動部(503)を移動させることで前記回数変更具(501)を移動させて前記往復移動させる回数を変更する駆動装置(504)と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項7】
苗を収容する苗タンク(39)と、圃場に苗を植え付ける苗植付具(41)と、前記圃場に接触して整地する整地ロータ(21)と、前記圃場に接触して前記圃場を均すフロート(6)と、を有する苗植付装置(3)で構成された作業機(3)と、
前記圃場に接触する前記フロート(6)の変動に基づいて前記作業機(3)を昇降させる昇降装置(36)と、
前記フロート(6)の変動の感度を調整する感度調整具(SW2)と、
前記感度調整具(SW2)で感度を敏感側に調整した場合に、鈍感側に調整する場合に比べて、前記整地ロータ(21)の高さを低くする前記制御部(300)と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、田植機、トラクタ等の作業車両に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
田植機やトラクタ等の作業車両において、作業車両をトラックに積み下ろしする場合や圃場へ出入りする場合のような、微速走行を行いたいときに、変速ペダルが限界まで踏み込まれたときの最高速度を、最高速設定ダイヤル等の操作具で設定する技術が知られている(特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-095574号公報
特開2012-187030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1,2に記載の技術では、最高速が微速に制限されても、変速ペダルを踏み込む操作が必要となり、座席に着席した状態で走行する必要があった。ペダル操作は、足での操作となり、微調整が難しいとともに、苗補充作業等が行われるフロアステップに設置される変速ペダルは、つまづきや転倒等の事故を誘発する恐れがあって、作業の妨げになる問題もある。また、納屋への収納やトラックへの積込み、畦越え等で、微速で走行したい場合は、天井との隙間に余裕が少なかったり、傾斜が大きかったり、畦越え時に大きく上下に揺れる等、着席した状態での操作に不安があったり、変速ペダルから足が離れやすく操作ミスが発生しやすかったりすることがある。
【0005】
本発明は、従来技術に比べて、微速での走行の操作をし易い作業車両を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記課題は次の解決手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、車体(1)に搭載されたエンジン(12)と、トラニオン軸の開度を調整することで前記エンジン(12)からの動力を変速する油圧式無段変速装置と、前記トラニオン軸の開度を調整する操作を行う操作具(62)と、前記トラニオン軸の開度の上限を変更する操作を行う変更具(63)と、前記変更具(63)の操作状態に基づいて、前記トラニオン軸の開度の上限を制御する制御部(300)と、を備えたことを特徴とする作業車両である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記車体(1)に設けられて圃場における作業を行う作業機(3)と、前記車体(1)が走行を停止する操作がされ、且つ、前記車体(1)が走行を停止しており、且つ、前記作業機(3)が停止した状態で、前記変更具(63)が、前記トラニオン軸の開度の上限を予め定められた基準値よりも低い制限値に制限する操作がされた場合に、前記トラニオン軸の開度を前記制限値に制御する前記制御部(300)と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記車体(1)の傾斜を計測する傾斜計測部材(SN1b)と、前記トラニオン軸の開度が予め定められた基準値よりも低い制限値に制御された状態で、前記操作具(62)が操作された場合に、前記制限値の範囲で前記車体(1)を走行させるとともに、前記制限値の範囲での走行中に、前記車体(1)の前後方向の傾斜角が予め定められた第1の角度に達した後に、前記車体(1)の前後方向の傾斜角が前記第1の角度に達しなくなった場合に、前記トラニオン軸の開度の上限を前記制限値に制限する制御を解除する前記制御部(300)と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記作業機(3)が作業開始可能な状態になった場合に、前記トラニオン軸の開度の上限を予め定められた基準値よりも低い制限値に制限する制御を解除する前記制御部(300)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
【0010】
請求項5に記載の発明は、前記車体(1)に非搭乗の状態で、前記車体(1)の外部から前記トラニオン軸の開度を調整する操作が可能な前記操作具(62)と、前記操作具(62)の近傍に配置された前記変更具(63)であって、前記車体(1)を前進させる際の前記トラニオン軸の開度の上限を予め定められた基準値よりも低い制限値に制限する前進位置と、前記車体(1)を後進させる際の前記トラニオン軸の開度の上限を前記制限値に制限する後進位置と、前記車体(1)を停止させる中立位置と、の間で操作可能であり、前記前進位置または前記後進位置に操作中に手が前記変更具(63)から離れると前記中立位置に自動的に復帰する前記変更具(63)と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
(【0011】以降は省略されています)

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