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公開番号2024179131
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023097719
出願日2023-06-14
発明の名称キノリノン骨格を有する高溶解性ユウロピウム錯体
出願人東ソー株式会社,公益財団法人相模中央化学研究所
代理人
主分類C07F 5/00 20060101AFI20241219BHJP(有機化学)
要約【課題】青色光で励起可能で高い溶解性を有するユウロピウム錯体及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】式(1b)で表される特定の構造のユウロピウム錯体を用いる。
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[QUは式(1qu)で表されるキノリノナト配位子である。
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(式中、RA、RB1、RB2、RB3、RB4、及びRB5は、特定の置換基を表す。)]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(1b)で表されるユウロピウム錯体。
JPEG
2024179131000037.jpg
12
54
{QUは式(1qu)で表されるキノリノナト配位子である。
JPEG
2024179131000038.jpg
36
47
[式中、R

は、炭素数1~6のフルオロアルキル基又は炭素数6~14のアリール基を表す。当該アリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数2~12のジアルキルアミノ基、シアノ基;フッ素原子;若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基、フッ素原子及びシアノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。

B1
、R
B2
、R
B3
、R
B4
及びR
B5
は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、カルバゾール-9-イル基、フェノキシ基又はチオフェノキシ基を表す。当該ジフェニルアミノ基及びカルバゾール-9-イル基は、フッ素原子又はシアノ基で1つ以上置換されてもよい。
また、R
B1
、R
B2
、R
B3
及びR
B4
のうち、隣接する2つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員又は6員環を形成していてもよい。]


は、下記式(3a)で表されるリン配位子を表す。m

が2のとき、L

は同一又は相異なってもよい。
JPEG
2024179131000039.jpg
23
43
[式中、X

は、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基又はフェニル基を表し、当該フェニル基は炭素数1~4のアルキル基;炭素数1~4のアルキルオキシ基;若しくはフェニル基で置換されてもよい。]


は1又は2を表す。}
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記式(1qu)が、下記式(1qu-1)、(1qu-2)又は(1qu-3)のいずれかで示されるキノリノナト配位子である請求項1に記載のユウロピウム錯体。
JPEG
2024179131000040.jpg
32
134
[式中、R

は式(1qu)のR

と同じ意味を表す。

B8
は、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~8のフルオロアルキル基又はフッ素原子で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、ジメチルメチレン基又は炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子を表す。]
【請求項3】
前記式(1qu)で表されるキノリノナト配位子のR

が炭素数1~6のフルオロアルキル基である請求項1に記載のユウロピウム錯体。
【請求項4】
前記式(3a)におけるX

が、炭素数4~8のアルキル基、フェニル基、o-トリル基、2-メトキシフェニル基又は2-ビフェニリル基である請求項1に記載のユウロピウム錯体。
【請求項5】
前記式(1b)が、下記式(1b-1)、(1b-8)、(1b-9)、(1b-10)、(1b-12)、(1b-15)、(1b-19)又は(1b-20)のいずれかである請求項1に記載のユウロピウム錯体。
JPEG
2024179131000041.jpg
94
170

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、青色光にて励起可能かつ溶解性に優れるユウロピウム錯体に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
光通信やディスプレイ等のオプトエレクトロニクス、並びに太陽電池等の光エネルギー変換産業は次代の基幹技術であり、それらに用いる各種の無機ガラス材料やセラミック材料、レーザー材料、有機低分子発光材料、波長変換材料等が創出されている。
【0003】
波長変換材料は、特定の波長の光を吸収して別の波長で発光する材料であり、樹脂材料に添加することで光学材料として用いることができる。
【0004】
特に、溶解性が高い波長変換材料は樹脂材料に高濃度に添加することが可能となる。高濃度の波長変換材料を含有する光学材料は、所望の光強度を得る為に必要な樹脂材料を減量することができる為に、光学材料の薄膜化が可能となり、乾燥工程短縮による生産性向上や光学材料の小型化が期待できる。
【0005】
近年、このような波長変換材料としてβ-ジケトナト配位子とホスフィンオキシド配位子を持つ希土類錯体(特許文献1及び2)やフェナントロリン配位子を持つ希土類錯体(非特許文献1)が報告されている。これらの希土類錯体は、紫外光など短波長の光を吸収し、より長波長の可視光を発光することができるため、発光ダイオード(LED)等の半導体発光素子と組み合わせることで、種々の発光色の発光装置が実現できると期待される(特許文献3)。
【0006】
上記希土類錯体の多くは、紫外光(波長が約280nm~約400nm)によって励起されて発光するが、よりエネルギーの小さい青色光(約400nm~約495nm)では励起されず発光しない為、励起光源として汎用的な青色LEDを光源として使用できない。そこで、青色光で励起可能な希土類錯体の開発が活発に行われている(非特許文献2及び3)が、これらの錯体の溶解性に関する記述は一切ない。
【0007】
非特許文献4及び非特許文献5ではキノリノン骨格を有する希土類錯体が開示されているが、本願記載のキノリノン骨格を有するユウロピウム錯体とは2-ニトロアシル基を有していない点で全く異なり、加えてこれらの錯体の溶解性に関する記述は一切ない。
【0008】
また、特許文献4には本願記載のキノリノン骨格を有するユウロピウム錯体が開示されているが、これらの錯体の溶解性に関する記述は一切ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
ソ連特許発明第1453860号明細書
特開2003-81986号公報
特開2005-15564号公報
国際公開第2023/282236号
【非特許文献】
【0010】
CrystEngComm、第11巻、1197ページ(2009年)
Coordination Chemistry Reviews、第293-294巻、19ページ(2015年)
Angewandte Chemie International Edition、第43巻、5010ページ(2004年)
Applied Organometallic Chemistry、第33巻、第10号、e5131ページ(2019年)
Journal of Molecular Structure、第1190巻、第15号、68ページ(2019年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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