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公開番号2024176443
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094979
出願日2023-06-08
発明の名称トラッキングシステム、並びにそのトラッキングシステムを用いた建設機械アタッチメントの状態検知システム、遭難者探索システムおよび不動物の状態検知システム
出願人株式会社共和電子製作所
代理人個人
主分類H04L 1/16 20230101AFI20241212BHJP(電気通信技術)
要約【課題】データ送受信に失敗したデータの送受信の再試行を行い、未送信データの一時保存を継続しつつ、新たなデータの蓄積を行い、データ送信に漏れが無いように管理するトラッキングシステム及び方法を提供する。
【解決手段】追跡対象の位置、姿勢、移動速度の少なくとも何れかの変化を自律的に計測して、当該変化を自律的に外部システムに通信するトラッキングシステム100であって、追跡対象の位置データを取得するGPSモジュール110と、追跡対象に生じた変化を計測するセンサーモジュール120と、中央制御装置130と、メモリ装置140と、特定通信装置150と、計測結果をメモリ装置に保存するGPSデータ一時保存手段131と、センサーデータ一時保存手段132と、を備える。特定通信装置は、LPWA通信規格に基づいて外部の特定通信アンテナ310を介して、データ通信を外部システム300に対して行う通信制御手段152を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
追跡対象の位置、姿勢、移動速度の少なくともいずれかの変化を自律的に計測して、当該変化を自律的に外部システムに通信するトラッキングシステムであって、
第1の所定時間間隔にて、前記追跡対象の位置データを取得するGPSモジュールと、
第2の所定時間間隔にて、前記追跡対象に生じた加速度データ、磁気変化データ、照度変化データ、温度変化データ、時刻データの少なくともいずれかの変化を計測するセンサーモジュールと、
中央制御装置と、メモリ装置と、特定通信装置とを備え、
前記GPSモジュールが、前記第1の所定時間間隔にて得られた前記追跡対象の位置データの計測結果を前記メモリ装置に書き込むGPSデータ一時保存手段を備え、
前記センサーモジュールが、前記第2の所定時間間隔にて得られた前記追跡対象の前記加速度データ、前記磁気変化データ、前記照度変化データ、前記温度変化データ、前記時刻データのいずれかのセンサーデータを前記メモリ装置に書き込むセンサーデータ一時保存手段を備え、
前記特定通信装置が、Low Power Wide Area通信規格に基づく特定通信モジュールと、外部の特定通信アンテナの通信可能エリア内にあれば、前記外部の特定通信アンテナを介して、第3の所定時間間隔にて、前記メモリ装置に一時保存されている前記GPSデータおよび前記センサーデータのデータ通信を前記外部システムに対して行う通信制御手段を備えたことを特徴とするトラッキングシステム。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記通信制御手段が、第3の所定時間間隔の経過を契機として、前記特定通信装置がデータ通信できなかった場合、前記メモリ装置に書き込まれている未送信の前記GPSデータおよび前記センサーデータの前記メモリ装置内での一時保存を継続し、次の第3の所定時間間隔の経過を契機として、前記未送信の前記GPSデータおよび前記センサーデータと、次の第3の所定時間間隔までの間に新たに書き込まれた前記GPSデータおよび前記センサーデータのデータ通信を前記特定通信モジュールに実行させることを特徴とする請求項1に記載のトラッキングシステム。
【請求項3】
前記GPSモジュールまたは前記中央制御装置により、前記GPSデータが計測にかかる前記第1の所定時間間隔ごとにGPSデータシリアル番号が付与されて前記メモリ装置に書き込まれ、
前記センサーモジュールまたは前記中央制御装置により、前記センサーデータが計測にかかる前記第2の所定時間間隔ごとにセンサーデータシリアル番号が付与されて前記メモリ装置に書き込まれ、
前記特定通信手段によって前記データ通信を行う際には前記GPSデータシリアル番号付きの前記GPSデータ、および、前記センサーデータシリアル番号付きの前記センサーデータが送信されることを特徴とする請求項2に記載のトラッキングシステム。
【請求項4】
前記通信制御手段または前記中央制御装置が、前記外部の特定通信アンテナを介して前記外部システムから、前記GPSデータシリアル番号または前記センサーデータシリアル番号を指定したデータの再送リクエストを受け付け、前記再送リクエストで指定された前記GPSデータシリアル番号付きの前記GPSデータ、および、指定された前記センサーデータシリアル番号付きの前記センサーデータを再送することを特徴とする請求項3に記載のトラッキングシステム。
【請求項5】
前記特定通信モジュールが、省電力かつ長距離での無線通信を可能としたLow Power Wide Area-networkの装置である請求項1から4のいずれかに記載のトラッキングシステム。
【請求項6】
前記追跡対象が、建設機械の可動部でかつ取り替え部材である建設機械アタッチメントであり、
前記センサーモジュールが、当該追跡対象に生じた前記加速度データと前記時刻データをそれぞれ計測することが可能なものであり、
前記センサーデータのデータ通信を受けた外部システムにおいて、当該建設機械アタッチメントの使用状態の時間および不使用状態の時間を検知できる請求項5に記載のトラッキングシステムを利用した建設機械アタッチメントの状態検知システム。
【請求項7】
前記追跡対象が、農機具であり
前記センサーモジュールが、当該追跡対象に生じた前記加速度データと前記時刻データをそれぞれ計測することが可能なものであり、
前記センサーデータのデータ通信を受けた外部システムにおいて、当該農機具の位置、使用状態の時間および不使用状態の時間を検知できる請求項5に記載のトラッキングシステムを利用した農機具の状態検知システム。
【請求項8】
前記追跡対象が、登山入山者、海洋乗船者、子供または徘徊者の人間であり、
当該人間が請求項5に記載のトラッキングシステムを身に着けており、
前記GPSデータのデータ通信を受けた外部システムにおいて、当該追跡対象の人間の位置を検知できる請求項5に記載のトラッキングシステムを利用した遭難者探索システム。
【請求項9】
前記外部の特定通信アンテナが、飛行可能なドローンに搭載されたものであり、前記遭難者が前記ドローンの搭載している前記特定通信アンテナの通信可能エリア内に居る場合に、前記遭難者が身に着けている請求項5に記載のトラッキングシステムからの前記データ通信により前記遭難者の位置に関する情報を得ることができる請求項8に記載の遭難者探索システム。
【請求項10】
前記追跡対象が、通常は不動物である岩、盛り土、林、道路、橋梁、またはトンネルであり、
当該不動物に請求項5に記載のトラッキングシステムを装着しており、
前記センサーモジュールが、少なくとも当該追跡対象に生じた前記加速度データを計測することが可能なものであり、
前記GPSデータおよび前記センサーデータのデータ通信を受けた外部システムにおいて、当該不動物の移動または移動の兆候を検知できる請求項5に記載のトラッキングシステムを利用した不動物の状態検知システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、追跡対象の位置、姿勢、移動速度の少なくともいずれかの変化を自律的に計測して、当該変化を自律的に外部システムに通信するトラッキングシステムに関する。
適用例としては、建設機械の可動部でかつ取り替え部材である建設機械アタッチメントの状態検知システム、農機具の状態検知システム、遭難者探索システム、岩や盛り土の不動物の状態検知システムなどがある。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、データ通信はコンピューター同士のデータ通信のみならず、様々なオブジェクトに通信モジュールが設けられ、ネットワークを介して制御システム側に対してデータ通信を行う技術であるIoT(Internet of Things)が拡がりつつある。その通信方式として、LPWA通信(Low Power Wide Area data transmission)(省電力広域通信)が注目されている。図8に示すように通信規格には様々なものがあるが、一般のコンピューター間の通信規格や携帯電話ネットワーク規格(例えば、Wi-Fi、3G、4G、5G)は高速通信を目指すものでIoTとしては過剰スペックである。LPWAはIoTをターゲットに比較的に低スペックに抑えることで低コスト化を目指したものである。LPWAの伝送速度は、有線LANや無線LANと比較すると非常に遅いものの、LPWAにはメリットも多く、例えば、広範囲に伝送でき、周波数帯幅も狭帯域であり、且つ、消費電力が極めて少ないという特性を有しており、データ容量が小さく、間歇的に多数回送信するセンサネットワークなどに適していると言われている。
【0003】
LPWAに基づく通信規格としては、免許不要の周波数帯域(アンライセンスバンド)を利用する通信方式と、免許が必要な周波数帯域(ライセンスバンド)を利用する通信方式がある。前者には、例えば、Sigfox(通信周波数サブGHz帯、最大通信速度100bps、通信距離は数十km程度)、LoRaWAN(通信周波数サブGHz帯、最大通信速度250kbps、通信距離は最大10km程度)、ELTRES、ZETAなどがある。後者としては、LTE-M、NB-IoTなどが挙げられる。
特に、近年Sigfoxが注目されている。SigfoxはフランスUnaBiz SAS社で開発された通信方式であり、通信速度が最大100bps程度の低速通信規格ではあるが、通信距離は数十km程度と長距離であり、低価格・低消費電力の特長を持ちグローバルIoTネットワークに適している通信方式として注目されている。
図9に示す特許文献1(特開2023-61535号)に開示された建設機械作業管理システムや、図10に示す特許文献2(特開2009-44309号)に開示された無線通信端末などが知られている。
【0004】
特開2020-136985号公報
特開2009-044309号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来技術におけるLPWAに基づく通信規格は、IoTデバイスに適した通信規格であるが、基本的には固定されたオブジェクトへの適用に優れているものの、比較的高速に移動し得るオブジェクトへの適用には向いていない通信規格とされている。
第1の問題は、従来技術のLPWAは、データ送受信に失敗したデータの再試行が難しかったという点である。上記したように、LPWAでは小容量のデータ送受信でも失敗することがあるが、データ送受信の失敗を低減しようとすると一般的な対策では高スペック化する必要があるところ、LPWAによりシステムを構築・運用する者は低コスト化を重視して高スペック化の対策はせず、間歇的なデータ送受信のうち、そのうちの数回のデータ送受信が失敗してもデータが欠けたまま運用することもあった。
【0006】
第2の問題は、従来技術のLPWAは、小容量のデータでも送受信時間がかかり、受信側でエラー率が高くなるおそれがある点である。上記したLPWAに基づく通信規格は通信速度が遅く、1回のデータ送受信に時間がかかる。例えば、Sigfoxの場合には7~8秒程度は必要とされている。そのため、移動するオブジェクトの移動速度が速いと受信側において受信エラー率が高くなるという問題点があった。
【0007】
第3の問題は、従来技術のLPWAは、狭帯域無線通信ゆえ、ドップラーシフトによる周波数のズレに弱い点である。上記したLPWAに基づく通信規格は狭帯域無線通信であり、例えば、Sigfoxの場合では通信周波数がサブGHz帯であり狭帯域である。そのため、移動するオブジェクトの移動速度が速いと通信にドップラーシフトによる周波数のズレが生じ得るため、通信が途切れてしまう可能性がある。
【0008】
しかし、その一方で、LPWAに基づく通信規格には様々な可能性、ポテンシャルを持つものである。
本発明者らは、LPWAに基づく通信モジュールにおいて、低コストながら対策を行うことにより、データ送受信に失敗したデータの再試行を実現できることに気付いた。
また、本発明者らは、各種センサーモジュールを組み込むことにより、特定の環境や条件下にあるオブジェクト、例えば、移動しても定位置に戻ってくるというルーチンを繰り返すオブジェクトや、移動速度が比較的遅いオブジェクト(モノ、人体)などへの適用が可能であり、また、通常状態では移動しないはずのオブジェクトの移動検知や、登山者や海上遭難時の遭難者探索などに適用できる可能性を見い出した。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、LPWAに基づく通信モジュールにおけるデータ送受信に失敗したデータの送受信の再試行を可能すること、および、特定の環境や条件下にあるオブジェクトへ適用、それらオブジェクトを取り扱うアプリケーションに組み込むことができる通信装置、通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明のトラッキングシステムは、追跡対象の位置、姿勢、移動速度の少なくともいずれかの変化を自律的に計測して、当該変化を自律的に外部システムに通信するトラッキングシステムであって、第1の所定時間間隔にて、前記追跡対象の位置データを取得するGPSモジュールと、第2の所定時間間隔にて、前記追跡対象に生じた加速度データ、磁気変化データ、照度変化データ、温度変化データ、時刻データの少なくともいずれかの変化を計測するセンサーモジュールと、中央制御装置と、メモリ装置と、特定通信装置とを備え、前記GPSモジュールが、前記第1の所定時間間隔にて得られた前記追跡対象の位置データの計測結果を前記メモリ装置に書き込むGPSデータ一時保存手段を備え、前記センサーモジュールが、前記第2の所定時間間隔にて得られた前記追跡対象の前記加速度データ、前記磁気変化データ、前記照度変化データ、前記温度変化データ、前記時刻データのいずれかのセンサーデータを前記メモリ装置に書き込むセンサーデータ一時保存手段を備え、前記特定通信モジュールが、Low Power Wide Area通信規格に基づく通信モジュールと、外部の特定通信アンテナの通信可能エリア内にあれば、前記外部の特定通信アンテナを介して、第3の所定時間間隔にて、前記メモリ装置に一時保存されている前記GPSデータおよび前記センサーデータのデータ通信を前記外部システムに対して行う通信制御手段を備えたことを特徴とするトラッキングシステムである。
なお、上記の前記特定通信モジュールの例としては、省電力かつ長距離での無線通信を可能としたLow Power Wide Area-networkの通信装置とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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